『アークナイツ:エンドフィールド』がどんなゲームか、知ってる?
……いや、わからない!
そう、『エンドフィールド』は今のところどんなゲームか全然わからない。あの『アークナイツ』の新規タイトルとして鳴り物入りで出てきて、すさまじい完成度のグラフィックや広大なフィールドを探索しそうなビジュアルは断片的に見せてくれるものの、その実「どんなゲームか」はイマイチわからない。
ほらこのビジュアルとか、いかにも面白そうじゃないか。
だけど、どんなゲームかよくわからない。あぁ、この「面白そうな情報だけ見せられているけどゲーム内容がサッパリわからない」時のものどかしさに毎回耐えられない。今すぐ上級理性回復剤を注入しないともどかしさで発狂しそうだ。……とか思っていたら、『エンドフィールド』のテクニカルテスト(クローズドβ)のお誘いがやってきた。
え、やっていいの?
やったぁ!
やります!!
※今回の「テクニカルテスト」における全ての内容は、正式リリース版と異なる場合があります。また、「テクニカルテスト」のゲーム対応言語は英語のみですが、正式CBTおよびリリースの際には、日本語に対応する予定です。
エンドフィールドって、なにするんですか
『エンドフィールド』が一体どんなゲームなのか……端的に説明すると、「タロⅡという未知の惑星を開拓していく3Dリアルタイム戦略RPG」である。そして主人公は「エンドフィールド工業」という組織の管理人となり、この謎の惑星をいい感じに開拓していきます。
やっぱり目玉は「3Dリアルタイム戦略RPG」の部分でしょう。
一口に言ってしまうと、「3Dアクション」です。
そう、あの『アークナイツ』が、今度は3Dアクションになっているのです。
要はこの画面が……
こうなるわけです。
……すごくない?
ここまで進化してしまうとほぼ「別のゲーム」になっている……というか、まさに今作は本家『アークナイツ』の前日譚でも外伝でも後継作でもない、「全く新しいアークナイツ」なのです。「タワーディフェンスから3Dアクションに派生する」ケースって、中々ない気がする。しかも『アークナイツ』で。
そしてもちろん、世界観もストーリーも全然違う。
劇ナデのテンカワ・アキトみたいな主人公「管理人」は、なんだか大変な事故に遭遇してなんだか大変な記憶喪失になる。そして気がつくと「ペリカ」という漂白剤につけられたCEOみたいなケモ耳美少女に連れられ、謎の惑星「タロⅡ」への探索に繰り出していく。
……うん? 説明がぼんやりしてる?
ごめん今回英語版しかなかったからGoogle翻訳挟みながら遊んだんだ!!
そこから広大なフィールドを駆け巡ってメインストーリーを進めたり、仲間や武器を集めたり……なんか想像以上に「3Dアクションになったアークナイツ」が展開されます。こんなに……こんなに作り込んでいたのか。そんなに目新しい要素があるわけではないけど、とにかく「アークナイツが3Dアクションになっている」インパクトがすごい。
バトルに関しても1~4人でパーティーを組み、通常攻撃とかお馴染みの「アーツ」とか回復アイテムを駆使したりしながら戦います。今回はPCでの操作でしたが、キャラのアーツもキーひとつで発動できたので結構ラクラク操作です。ただこれ……「完全にアクションか」と言われると、微妙に違います。
要は「パリィ」とか「緊急回避」みたいな高度な反射神経要求系テクニックが求められるというより、相手の攻撃範囲を見極めつつ、しっかりこちらのアーツを当てていく「冷静さ」が求められる感じのアクションです。だから「3Dリアルタイム戦略RPG」って名乗ってるんだと思います。
とか言いつつ、必殺技の演出もめちゃくちゃ気合入ってます。ちゃんと全キャラに必殺あります。なんかこう、コンテンツ大氾濫時代の現代でいろいろなゲームを遊んでいると「これ」が割と基準的なラインな気がしてくるのがおそろしいです。これを基準にしては世界の法則が乱れる。
そして上の動画にもチラッと映っているんですが……なんとこのゲーム、驚くことに主人公の「管理人」がバトルに参戦できるのです。
ドドン。これ、(女性)主人公です。
めっちゃブラックサレナ乗ってそう。
普通に主人公が剣を振るうし、普通に主人公が大地を駆け回る。ここ、『エンドフィールド』を遊び始めて一番びっくりした部分かもしれません。そう、どこかのドクターとは違う! どこかの……どこかの不健康な人とは違う!!
異常なスタイリッシュさ、健在です
そうだ、主人公のメニュー画面で思い出した。
このゲーム、やはり『アークナイツ』の名を冠するだけあって、異様にUIがスタイリッシュなのです。あっちも利便性より「カッコ良さ」を追求した画面デザインが魅力でしたが、こっちも相当です。
ほら見てよ、上の編成画面とか。この「カッコ良さ」最優先な感じ、めちゃくちゃいい。画角とか文字の配置とか……素人目に見ても「スタイリッシュ!」と感じるのだから、もうたまらん人には本当にたまらんでしょう。しかもこれ、中央の「02」に配置した時と、サイドの「01」「04」に配置した時で微妙にキャラの立ち方が違ったりします。
あ、もしかして「アンジェリーナおるやん!」と思ってる方いる?
そこのドクター、勘がいいね。
せっかくなので、アンジェリーナのかわいさとこだわりのUIを動画で見せちゃおう!
これが……『エンドフィールド』の異様スタイリッシュUIだッ!!
すげ~~~~~~~。
多分プロが作ってるからそれなりに使いやすくなってるんだろうけど、この「視認性をあんまり考えてなさそうなUI」に毎度惚れ惚れしてしまう。あとアンジェリーナがかわいい。これがこれからのゲームの基準ですか。あとアンジェリーナがかわいい。UIめっちゃすごいです。あとアンジェリーナがかわいい。
彼女、どうやら「あっちのアンジェリーナとは別人なんじゃないか」とか「プロフィールが微妙に違う」とかいろいろ話題になっているようですが……実際よくわかりません。クローズドβで遊んでも、なにもわからなかった。マズいな、今すぐアーツが飛んできそうだ。でもかわいいからいいんじゃない?
この「UIのスタイリッシュさ」はもう無限に話せてしまうというか……だって上の画像、「通常メニュー」ですからね? ここからバッグを開いたりミッションを確認したりさっきの編成画面に飛んだりするんですけど……もうスタイリッシュじゃないですか?
この「アークナイツのオシャレさ」って、実は意外と真似できるものではないと思います。「タクティカルファッション」とか「工学的」とかいろいろ言葉にできるけど、こんな風に再度ブラッシュアップした「アークナイツの新作」として出てくると、やっぱりこれは唯一無二だなと思わされてしまう。
むしろ世界観とかキャラとかより、ここの画面作りの部分で「うっわこれアークナイツの新作だわー!」と思わされたかもしれません。あ、褒め言葉ですからね。これめっちゃアークナイツの新作だと思う。
アークナイツの「踏襲」とは
『エンドフィールド』のすごいところ……それは「世界観」。
このゲーム、とにかく景色がいい。やや彩度の低い世界、生い茂る自然のところどころに配置された工業的なオブジェクトや建造物。まさに「立体化されたアークナイツの世界」がここに描かれている。
なんとなく、漠然とみんなの中に「アークナイツの世界はなんとなくこういう雰囲気なんじゃないか」というイメージがあったのではないだろうか。何も正確に言えないけれど、「アークナイツっぽい世界観」は確実に各々の中に存在する。そして、その「っぽさ」を見事に広大なフィールドで再現している。
この「一目でそのタイトルだとわかるフィールド表現」はいろいろな作品が試行錯誤を重ねてきた部分だろうけど、『エンドフィールド』も新たな解答を出してきたような気がする。タロⅡに降り立てば、もう一目で「あ、これはエンドフィールドの世界だ」と理解できる………気がする。
実際のところ、『エンドフィールド』は「アークナイツの世界観を踏襲した作品」と表現するのが正しいらしい。さっきから何度も「前日譚とか後継作とかじゃない」と言っているけれど、このフィールドや世界観の表現で、ようやく「踏襲した作品」という言い方に納得できた。
たしかにこれは本家の世界観ではない。でも『アークナイツ』という作品が持っていたカラーや雰囲気はバッチリ受け継いでいて、まさに『アークナイツ』の名を冠するにふさわしいタイトルになっている。これだ、「踏襲」。この表現ベストですね。
作品の関連性はさっぱりわからないけど、それでも間違いなくこのゲームの世界は「アークナイツの世界」である。それを表現するための言葉として、「踏襲」。あまりにしっくりくる。「精神的続編」という言葉の気持ち悪さを何度も味わっているから、余計に「踏襲」に気持ち良さを感じる。
その言葉通り、なんと今作にも「鉱石病(オリパシー)」が存在していたりする。
あっちではお馴染みもお馴染みの身体が源石結晶に犯されていく感染症。今作では「メイン要素」と言えるほどの立ち位置ではないものの、鉱石病に苦しめられているNPCを助けるイベントもあったり。なんならフィールドで源石を採取できたりする。それ本家にもくれよ。
もちろん、ちゃんと「ロドス」の職員もいたりする。親の顔より見た制服。いちNPCとして遭遇するロドス職員、中々に新鮮である。しかもゲーム冒頭では、なぜかあっちのエリートオペレーターの名前が刻まれた墓石が大量に出てきたりする。なんか「フロストノヴァ」とか書かれていたりする。
とにかく、あんなに「前日譚でも続編でもない」とか言っておきつつ、ファンサービスもたっぷりあったりします。もうアンジェリーナの段階であっちのオペレーターを出そうとする色気をムンムンに感じます。いや、実際どうなるのかわからないけど。これでアンジェリーナ以外出なかったら私は切腹しなければいけない。
意外、それは「建築」
『エンドフィールド』を遊んでいて意外だった要素、それは「建築」。
なんとこのゲーム……実は結構「建築」的な要素がカギを握っていたりする。たとえば上記の画像は、拠点内で電力を供給するために「タワー」を建てて電線的なサムシングを繋いでるところ。「たまにクエストでやらされるだけの要素」とかではなく、普通にガッツリ距離とかを計りつつ電気を繋いでいきます。
そもそもこういうスタイルのゲームと「建築」があまり脳内で結びついていなかったから意外だったけれど、言われてみれば本家『アークナイツ』もロドス基地内で発電所とか貿易所とかを作っていた。その要素を3Dに落とし込んだら、いよいよ本当の「建築」になった。これもある意味ロジカルかつ正統進化かもしれない。本当か?
そしてこの建築要素、もしかしたら『エンドフィールド』最大の「沼」かもしれない。
ある程度ゲームを進めると、電力供給以外の機能を持った施設・装置を建設できるようになる。たとえば「Refining Unit」を使うと、フィールドで採取した石を精製し、鮮やかな鉱石を獲得できる。さらにそれを「Sherdding Unit」にかけると、石を粉々にしてパウダーを獲得できる。
こうして獲得したパウダーなどの素材はキャラの強化や、さらなる設備の建築に必要になってくる。しかもこういった設備もタダでは動かない。上記の「Electric Pylon」を設置して「Refining Unit」と「Sherdding Unit」に電力を供給しなければ動かない。さらにさらにこの「Electric Pylon」にだって建設するための素材が必要に……………と、もう書いてるだけで頭がおかしくなりそうになる。
しかも、この精製などで獲得する素材を使って、「装備を生み出す設備」も存在している。つまり、総合的には「強くなる=建築をやり込む」と言っても過言ではない。
ここまでの「フィールドで採集→設備で精製→精製した素材から装備を獲得したり設備を強化する」という一連のサイクルが、おそらくかなり重要になってくる。あぁ、たしかにアークナイツっぽくなってきた気がする……。
ここで「うーん、建築はいいけど大本になるフィールドでの素材採集がめんどくさそう……」と感じたそこのアナタ! なんとフィールドに設置するだけで自動で素材を回収する設備も存在している。沼だ。沼だよこれ。
上記の「ORIGINIUM RIG」を採集ポイントに設置すると、自動でフィールドの源石を掘り当ててくれます。これ本家に一番ほしいやつじゃない?
そして「でもわざわざ設備のところまで足を運んで手動で精製するのは……」とか思った方、どうやらやりこむとベルトコンベアー的な何かで作業の自動化を狙えたりするらしい。沼だよこれ。
下が「TRANSPORT(素材を自動で運ぶベルト)」のチュートリアルなんですが、どうやらHyperGryphの目指す理想の建築像はとんでもない“高み”にあるようだ。え、てか「エンドフィールド工業」ってそういうこと?
そんなこんなで、管理人になって「タロⅡ」を探索して、建築して、仲間を集めて、建築して、ストーリーを進めて、建築していくのが『アークナイツ:エンドフィールド』の印象です。いや流石に一生建築やるわけじゃないけどね!? なんか想像以上に建築要素の沼っぷりがすごかったから……。
というか、今回のテクニカルテストは本当に『エンドフィールド』の一部にしか触れていないのです。あのスケールのデカさを考えると……なんかまだまだ隠されている気がします。なんなら私自身が「エンドフィールドのことわかったようなわかってないような」状態ですからね。
とにかく、「デカい」ゲームであることは覚えて帰ってください。
なんかクローズドβでは全然遊びきれた気がしない。
そして、ここまでの紹介でみなさんが気になっているであろうこと……あるでしょう!
そう、このゲーム……「買い切り型」なのか? それとも「運営型」なのか?
実はこれ、運営型タイトルらしいです。
……いや、この規模を運営型で行く気なのか!?
まぁ最近こういう「もはや買い切りクオリティの運営型タイトル」は結構出ていますが、『エンドフィールド』ではここ数年でもかなり大きい「これ運営型でやる気なのか」の衝撃を受けました。流石に「もうこれ以上増やさないでくれ」の悲鳴を上げたくなくもないけど、とんでもない黒船が建造されている気がします。
そんな『アークナイツ:エンドフィールド』は、現在公式サイトにて事前予約を受付中。ちなみにプラットフォームはiOS・Android・PC・PS5に対応予定らしいです。
据え置きでも遊べちゃう……らしい!
具体的なリリース日などは未定ですが、楽しみにしておいて間違いないタイトルではないかと。いずれやってくる「ドクター兼管理人」の大忙しの日々、今から備えておきましょう!
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