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東京の探索、プレスターンバトル、新パレスも。『ペルソナ5: The Phantom X』にはガッツリ『ペルソナ5』らしいコンテンツが揃ってる。新情報を一挙に紹介。『メタファー』完成披露会の様子もお届け

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2016年に『PROJECT Re FANTASY』として発表されたアトラスの完全新作タイトル『メタファー:リファンタジオ』は、ついに10月11日に発売される。

発売に向けてヴェールに包まれた実態が徐々に明かされ、目前に迫る発売日を待ちきれない読者も多いことだろう。

さらに、9月15日には中国、韓国向けに配信されていた『ペルソナ5: The Phantom X』が日本向けに展開されることも明かされた。アトラスファンにとっては、嬉しすぎる供給過多である。

そんな中、9月25日に『ペルソナ5: The Phantom X』の発表会が実施され、本作の全貌がお披露目。くわえて同日に『メタファー:リファンタジオ』の完成披露会「ワールドメタファーサミット」が開催された。

本記事では、情報満載のふたつのイベントの様子をお届けしよう。

『ペルソナ5: The Phantom X』の発表会では、運営型でありながら『ペルソナ5』らしさにあふれた本作の全貌が公開された。

また、「ワールドメタファーサミット」では開発陣が登場し、本作の開発にあたっての苦労や、注目して欲しいポイントなどを紹介。各作品のプレイを検討している方には必見の内容となっているはずだ。

『P5X』『メタファー』発表イベントまとめ。新キャラ、新マップなど新情報が一挙公開_001

ガッツリ『ペルソナ5』じゃん!美麗なグラフィック、探索、プレスターンバトルもたのしめる。

発表会では、本作のゲームプレイを含む映像が公開された。

正直、本作はあくまでもモバイル等でも展開される作品であり、『ペルソナ5』の探索やグラフィックを楽しめるワケでは無いのだろうと考えていた方もいるのでは無いだろうか。大変失礼ながら、少なくとも筆者はそうだった。

しかし、いざゲームプレイ映像を見ると、スタイリッシュなビジュアルに現実の東京を舞台にした探索、プレスターンの戦闘など、『ペルソナ5』の核となるほぼ全てがそのまま存在しているのだ。

『ペルソナ5』の続編じゃん。とつい言いたくなるレベルであり、運営型のゲームでありながらシリーズ特有の旨味を楽しめる作品として期待できるだろう。

※映像は過去に公開された海外向けトレーラー

と先んじてゲームプレイ映像から伺えた本作の凄みに触れてしまったが、改めて本作の概要をお伝えしよう。

『ペルソナ5: The Phantom X』は、2016年に発売された『ペルソナ5』から続くシリーズの作品。本作では『ペルソナ5』の世界を元に、新規のキャラクターたちが描く新たな物語が描かれる。

開発はアトラスセガ、そしてPerfect World Co., Ltd.が共同で手掛けている。

対応プラットフォームはPC(Steam、Google Play Games)iOSおよびAndroidのスマートフォンとなる。また、クロスプレイに対応しており、プラットフォームをまたいでセーブデータも共有可能だ。

本作は作り込まれたメインストーリーにくわえて、運営型のサイドコンテンツが多数収録。ゼロから『ペルソナ5』の世界観にならった物語を楽しめるほか、短い時間でサクッと楽しむこともできる設計になっているという。

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(画像はATLUS TGS2024 MEDIA BRIEFING 第1部『ペルソナ5: The Phantom X』発表会 第2部『メタファー:リファンタジオ』完成披露会 – YouTubeより)

物語の舞台は東京だが、なぜか多くの人が欲望を失い、無気力になった世界。プレイヤーは高校生の主人公となり、人語を喋るフクロウである「ルフェル」らと共に昼は学生、夜は怪盗となる二重生活を送ることとなる。

なお、本作はフルボイスになっており、ストーリーなどは臨場感をもって楽しめるだろう。

発表会ではジョーカーと主人公が敵対しているような映像が描かれているほか、作中には『ペルソナ5』に登場したさまざまなキャラクターも登場するという。

かつてのキャラクターたちが本作においてどのように登場し、活躍するのか。ぜひ実際にプレイして真相を確かめよう。

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(画像はATLUS TGS2024 MEDIA BRIEFING 第1部『ペルソナ5: The Phantom X』発表会 第2部『メタファー:リファンタジオ』完成披露会 – YouTubeより)

新規のキャラクター、使用ペルソナを紹介。キャストもお披露目

本作の主人公は名前を自由に設定でき、コードネームは「ワンダー」となっている。所有しているペルソナは「ヤノシーク」とされており、由来としてはポーランドとスロバキアの国境付近で活躍した義賊であるそうだ。

キャラクターデザインを努めた副島成記氏のコメントによると、キャラクターのデザインはステレオタイプな東京のイメージを元に制作しており、東京に対するサイバーな印象や「今っぽさ」を意識して描いたという。

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(画像はATLUS TGS2024 MEDIA BRIEFING 第1部『ペルソナ5: The Phantom X』発表会 第2部『メタファー:リファンタジオ』完成披露会 – YouTubeより)

いっぽう、本作のナビゲーターにあたるキャラクターである「ルフェル」は、現実においてはフクロウのような姿をしている。

異世界においては獣人のような姿であり、ペルソナはキュートなロボットのようなビジュアルの「ロブロイ」で、スコットランドの義賊および盗賊が由来であるそうだ。

また、作中で登場する仲間である新井素羽も発表会で紹介された。素羽は主人公のクラスメイトで、使用ペルソナは北欧に伝わる女海賊を由来とするアルビルダ

快活で運動神経抜群な人物とされ、ゲーム冒頭から登場するが、ストーリーの一章から彼女の物語が展開される。

そして、二章から物語に介入する加納駿は、中世フランスの義賊を由来とするペルソナ・マンドランを使用する。不愛想な面持ちの人物であると窺えるが、彼がどのような人物であるのかにも注目したい。

3章から登場するキャラクターが戦国時代のくノ一を由来とするペルソナ・チヨメを使用する多弥村理子だ。風紀委員として学校内をバシバシと取り締まる人物であり、彼女が仲間になる経緯も気になるところだ。

紹介されたキャラクターのキャストは以下のとおり。

主人公:内山昂輝さん
ルフェル役:野中藍さん
新井素羽役:本渡楓さん
加納駿役:小西克幸さん
多祢村理子役:種﨑敦美さん

街の探索、プレスターンバトルに新コンテンツを追加したパレスも登場。「怪ドル」ってなんだ?

気になるゲームプレイについては、前述のとおり『ペルソナ5』内の探索要素や戦闘なども用意されている。

まず、探索できる都市に関しては、オリジナル版に登場した街のほか、新主人公の自宅がある雑司ヶ谷も登場。さらに、これまでに登場したエリアにも新たなスポットや建築物が追加されているという。

また、新主人公が通う学校は下北沢周辺にあるという設定で、ストーリーの序盤には四軒茶屋も登場する。三軒茶屋と下北沢は比較的近所(徒歩30分から40分ほどの距離感)であるため、ジョーカーと新主人公の出会いにもつい期待してしまう。

なお、オリジナル版の『ペルソナ5』に登場したキャラクターたちは街中で出会うことが出来るため、こちらも探索を楽しむ上で大きなモチベーションになりそうだ。

ちなみに、グラフィックに関してはPC版の方が優れているため、発表会ではふたつのデバイスを活用した遊び方が提案されていた。

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(画像はATLUS TGS2024 MEDIA BRIEFING 第1部『ペルソナ5: The Phantom X』発表会 第2部『メタファー:リファンタジオ』完成披露会 – YouTubeより)

また、本作には新規ストーリーにちなんだ新たなパレスも登場し、引き続きメメントスも登場する。メメントスにおいては運営型のコンテンツも追加されるため、かなり多数のコンテンツが収録されるという。

メメントスではルフェルが車になるほか、パレスにも新規のギミックが用意されている。異世界を冒険する楽しみも、改めて味わえるだろう。

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(画像はATLUS TGS2024 MEDIA BRIEFING 第1部『ペルソナ5: The Phantom X』発表会 第2部『メタファー:リファンタジオ』完成披露会 – YouTubeより)

ベルベットルームに関しては、今作においては海中トンネルをモチーフにしているという。新たな従者であるメロべはこれまでの従者とは少し雰囲気の異なる人物とされており、彼女の人柄にも注目したい。

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(画像はATLUS TGS2024 MEDIA BRIEFING 第1部『ペルソナ5: The Phantom X』発表会 第2部『メタファー:リファンタジオ』完成披露会 – YouTubeより)

戦闘システムに関しては、従来の『ペルソナ5』と同様にプレスターンシステムが採用されている。ただし、いくつかの要素は遊び易くマイナーチェンジされているそうだ。

たとえば、公開されたゲームプレイ映像では従来通りの総攻撃が確認できたが、新たに各キャラが使用できる個別の必殺技・ハイライトが用意されているという。システムにおいても新鮮な遊びごたえに期待したい。

このほかに、本作には現実に出会った一部の人間が、認知存在となった「怪ドル」が登場する。「怪ドル」は戦闘において協力してくれる存在だが、あくまでも主人公の認知に基づいた存在であり、現実の装いとのギャップも見所になるそうだ。

発表会の最後には、Lyn氏による『ペルソナ5』の楽曲のライブが開催。ライブに関しても本発表会のアーカイブにて視聴可能だ。

 

本作のベータテストは国内向けに実施されることが明かされており、発表に合わせて事前登録キャンペーンも開始されている。

また、『ペルソナ5: The Phantom X』は9月26日(木)から9月29日(日)まで幕張メッセにて開催される「東京ゲームショウ2024」セガ/アトラスブースにて試遊出展されるほか、ブースでは本作のフォトスポットや試遊特典の配布なども実施される。

興味がある方は、本作の公式Xアカウントをチェックして詳細を確認しよう。

『メタファー:リファンタジオ』開発陣が語る注目のポイントとは

『メタファー:リファンタジオ』はディレクターの橋野桂氏が率いるアトラス社内チーム「スタジオ・ゼロ」によって2016年より制作が開始されたファンタジーRPGだ。

物語の舞台は格差と差別に引き裂かれ“美徳なき国”へと堕落しつつあるユークロニア連合王国。主人公は差別にさらされる少数種族「エルダ族」の少年で、彼は幼なじみの王子にかけられた「死の呪い」を解くという特命を受ける。

プレイヤーは主人公として相棒の妖精「ガリカ」や仲間とともに世界を放浪し、王国で起きる大事件に立ち向かい、同時に王を決定する選挙に巻き込まれていくこととなる。

これまでに公開された情報では、斬新なアートワーク、過去のアトラス作品を彷彿とさせる「集大成」的なゲーム内コンテンツ、民族間の対立といった現実の問題のメタファーと思しき設定などが窺える。ビジュアル、ゲームプレイ、世界設定などさまざまな角度から注目を集める作品だ。

第二部として本作を紹介する「ワールドメタファーサミット」が幕を開けると、お坊さんが荘厳かつシンフォニックな読経を開始。会場にいる誰もが一瞬、何のイベントだったか忘れてしまったことだろう。

と言いたいところだが、お坊さん(本良敬典氏)による読経は明確に抑揚があり、ダイナミックなオーケストラ風サウンドと非常にマッチしている。

この奇妙な融合を果たした楽曲は『メタファー:リファンタジオ』のゲーム内で流れる楽曲のひとつであるそうだ。

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ライブを経て、本作のディレクターを努める橋野桂氏、キャラクターデザインを手掛ける副島成記氏、サウンドトラックを手掛ける目黒将司氏へのインタビューが実施された。

まず、ついに発売日を迎えることへのコメントとして、橋野桂氏は『PROJECT Re FANTASY』として発表されたタイミングから応援してくれたファンへの感謝を語った。

そして、本作における挑戦について問われると、これまでの『ペルソナ』シリーズが現代劇であったのに対し、ハイファンタジーであるが故に設定から作らなければいけない点に苦労したという。

そういった苦労に関しては、幻想は絵空事ではなく、現代に生きる人にも影響を与える作品にしたいということ。そして「異世界に生きる人たちにとっての幻想が、我々が生きる現代の世界なんだ」というコンセプトを発案することで、作品が形になる見通しが付いたと語った。

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(画像はATLUS TGS2024 MEDIA BRIEFING 第1部『ペルソナ5: The Phantom X』発表会 第2部『メタファー:リファンタジオ』完成披露会 – YouTubeより)

本作における挑戦に関して、副島成記氏は「ファンタジー」という設定を聞いて喜んだいっぽう、現代劇を作ってきた「自分たちらしさ」をどのようにファンタジー作品で表現するかを考えたことを挙げた。この問題を踏まえて、改めて自分たちを見直す機会になったという。

同様の質問において目黒将司氏は、ライブで披露した読経を駆使した楽曲以外にも作中の民族を象徴する楽曲なども手掛けており、これまでにない楽曲を制作していることを語った。

楽曲の制作においては大規模な編成によるストリングスの収録を行ったり、エスペラント語をベースにした架空原語のボーカルを収録したりと、さまざまな取組みを経て本作の楽曲が作られているそうだ。

イベントでお披露目されたゲームプレイ映像では、西洋的なオーケストラサウンドと沖縄民謡のようなボーカルが融合したような楽曲も確認できた。さまざまな音楽をモチーフにジャンルを越境し融合する楽曲も大きな見所となりそうだ。

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(画像はATLUS TGS2024 MEDIA BRIEFING 第1部『ペルソナ5: The Phantom X』発表会 第2部『メタファー:リファンタジオ』完成披露会 – YouTubeより)

また、本作における注目のポイントを尋ねられると、橋野桂氏は勿論さまざまな魅力があるとしたうえで「旅ができる」という点を挙げた。

これまで橋野桂氏が手掛けた『ペルソナ』シリーズでは学生生活における出会いと別れを描いてきたが、本作においては旅における出会いや別れが描かれるという。そういったノスタルジックな側面にくわえて、新たな土地を訪れるという純粋な感動も注目のポイントであるという。

また、副島成記氏は今までにない作品のスケール感にくわえて、キャラクターデザイナーとして世界観と共にキャラクターの衣装にも拘っていると語った。

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(画像はATLUS TGS2024 MEDIA BRIEFING 第1部『ペルソナ5: The Phantom X』発表会 第2部『メタファー:リファンタジオ』完成披露会 – YouTubeより)

本イベントのラストでは、9月26日(木)から開催される「東京ゲームショウ2024」にてプレイできる試遊版のゲームプレイ映像が公開された。

映像には鎧戦車にて仲間と交流する様子や、旅の中で村や絶景スポットに立ち寄る場面、アーキタイプを組み替えて挑むダンジョンでの戦闘シーンなどが収録されている。映像を視聴すれば、実際にプレイする本作の雰囲気やディテールが窺えるだろう。

発表のラストでは、本作のフィギュアやグッズなどの情報も一挙に公開。早速気になるキャラクターを見つけた方は要チェックだ。

また、本イベントの終了後には本作の冒頭を3時間から6時間ほど楽しめる体験版がサプライズで配信開始。いち早く『メタファー:リファンタジオ』をプレイしたい方は、ぜひ体験版をプレイしてみよう。

編集者
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

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