ブシロードは、同社のプロ野球トレーディングカードゲームの『プロ野球カードゲーム ドリームオーダー』(以下、ドリオ)の企業対抗戦「ドリームオーダー企業対抗戦2024」を、10月5日に開催した。
この『ドリオ』は、投手と打者との駆け引き」にフォーカスした作りになっているところが特徴のカードゲームだ。
商品名にもあるように、プレイヤーが監督となって自分だけのドリームチームを作りあげて対戦することができるほか、多種多様な選手たちのカードをコレクションしていくという楽しみ方もできるところも魅力となっている。
本イベントの趣旨は、『ドリオ』で熱い対戦をしながら様々な企業で交流を深めていくというものである。この日はあいにくの雨だったが、イベントが開始される前の12時半頃には多数の参加者たちの多くが会場に訪れており、あちらこちらで名刺交換などをしている様子も見られた。
ということで、こちらの記事では当日の模様と、その後別の会場に移して行われた異業種交流会の模様も含めてご紹介していく。
代表監督がプラカードを持って入場!
今回のイベントには、全28チーム(企業数としては25社)が参加。最初に予選が3回戦行われた後、勝ち残った4チームにより準決勝と決勝戦が実施された。
参加者はそれぞれ、大会当日まで販売・配布されていたカードを使用し、12球団のチームカードからいずれかひとつを選択して構築したデッキで参加。球団限定構築という制限が付けられていたため、チームカードの「TEAM-CL01 セントラル・リーグ オールスター」と「TEAM-PL01 パシフィック・リーグ オールスター」は使用不可となっている。
予選ラウンドは3回行われ、対戦時間は各35分。引き分けなしの3イニング制で1本先取のスイスドロー方式が採用されている。決勝ラウンドでは、タイブレークありの3イニング制で、シングルエリミネーション(トーナメント方式)で行われている。
参加賞には +PRパックvol.3がプレゼント。さらに3位には食事券1万円分、準優勝は動画内で企業PRタイムと食事券3万円、そして優勝チームにはトロフィーと動画内と公式HP内での企業PRタイム、食事券6万円と豪華賞品が用意されていた。
オープニングは野球のイベントらしく、実際に対戦が開始される前に各チームのリーダーこと代表監督がプラカードを手に持った状態で入場。その後、同カードゲームのイベントではすっかりお馴染みとなった、お笑いコンビ・ボシマックスのセイギさんが選手宣誓ならぬ監督宣誓を行い、賑やかな雰囲気の中イベントの幕が開けた。
おそろいのユニフォームを身につけた個性豊かなチームが参加
そしてとうとう、「プレイボール」のかけ声と共に試合がスタートした。
それぞれのチームが対戦している様子を見てみると、笑顔がこぼれるプレイヤーがたくさん。時には痛恨のミスか、相手の采配が見事決まったのか……。床に崩れ落ちているような場面も見られるなど、まさにオフラインでの実際に顔をつきあわせながら遊ぶカードゲームらしい光景があちらこちらで見ることができた。
この『ドリオ』は野球をテーマにしたカードゲームということもあってか、自分がお気に入りのチームのユニフォームを身につけている参加者も見かけた。カードスリーブなどで自分のお気に入りのチームやキャラクターなどをアピールしている様子も見られた。さらに、おそろいのユニフォームを見つけている仲良しチームも。
1試合は35分という制限が付けられていたものの、席の移動や試合を行うための準備などさまざまな単純に予選を3回行うだけでもそれなりの時間が掛かる。今回のイベントは予選と本選合わせて5時間の長丁場となっていた。
それでもすごかったのが、参加者たちの熱量である。仕事ではなく休日に自らの意志で参加しているプレイヤーということもあり、本気で楽しみながらゲームをプレイしている様子が伝わってきた。
決勝戦に勝ち残った4チームが決定!
約3時間という予選ラウンドが終わったあとで、ついに決勝ラウンドに進むことになった4チームが決定した。決勝に進んだのは、株式会社バンダイの「BCGブシロード部」チーム、Collectors Universe Japan合同会社の「PSA β」チーム、株式会社アクリアの「関内ワイズ・ゲーマーズ」チーム、カルチュア・エクスペリエンス株式会社の「TSUTAYAカルチャンズ」チームだ。
対戦は「株式会社バンダイとCollectors Universe Japan合同会社」、「株式会社アクリアとカルチュア・エクスペリエンス株式会社」という組みあわせで行われた。
この決勝戦では場面転換が行われ、会場の前方には観戦席が用意されており、中継ルームで対戦しているリーダー同士の試合の様子が見られるようになっていた。単純にトップビューだけの映像のみならず、対戦しているふたりの表情も合わせて観られるように、それぞれ別のカメラが用意されていたところも面白い試みであった。
そして、その様子を『ドリオ』のプロデューサーである小林伸斗氏が、自らリアルタイムで実況するという贅沢なスタイルだ。
この決勝戦に参加していない人たちは、前方の椅子に座って観戦はもちろん、会場後方ではサイドイベントが実施されており、『ドリオ』の対戦の続きが楽しめるようになっていた。
ちなみに、この決勝戦が行われるまでの間10分程の休憩時間が取られていたのだが、そのときに多くの参加者が列を作って一緒に記念撮影をしていたのが、阪神やオリックス、ニューヨーク・ヤンキースなどで活躍した元プロ野球選手の井川慶さんだった。
最後はなんとサイコロで優勝チームが決定!?
準決勝が行われた結果、決勝に駒を進めたのは株式会社バンダイと株式会社アクリアの2チーム。その横で行われた3位決定戦ひと足早く決着が付き、カルチュア・エクスペリエンス株式会社の3位が決定した。
しかし、最後までもつれたのが優勝を争った2チームだ。
1勝1敗1引き分けということでまったくの互角の状態になったのだが、ルールで決められた勝利条件のひとつである打順も同じ。そこでサイコロを振って勝敗を決めるのだが、優勝を決める試合であるということからひとりひとつずつサイコロを振って、その合計点が高い方が勝利チームであるということが、小林プロデューサーから発表された。
その結果、先にサイコロを振った株式会社バンダイが14という高い数字をたたき出す。続いて株式会社アクリアがサイコロを振った結果……出た目の合計は11だったということで、ここで株式会社バンダイの優勝が決定した。
今回の大会のために、急いで一昨日カードを揃えてスリーブを入れて挑んだという優勝した株式会社バンダイの「BCGブシロード部」チーム。「普段からカードゲームを作り、カードゲームを遊び、おそらくバンダイの誰よりもブシロードにお金を落としているふたりで挑んだおかげかなと思っています」と、喜びの声を語っていた。
参加者たちも大満足!戦いが終わった後の交流会に潜入取材
メインのイベントとしてはここまで……。なのだが、なんとこのあと、場所を移しての懇親会が行われた。同会場内では豪勢な料理やお酒が振る舞われており、試合が終わった後もあってか賑やかな雰囲気となっていた。そこで、今回の参加者たちに感想をお聞きしてみた。
──どうですか、今日のイベントに参加されてみて?
デコボコベース株式会社「チームMMI」:
楽しかったですね~。対戦も内輪だけでしかやったことがなかったので、広いところでいろいろな企業さんと関わり合いながらできたのが良かったです。
──交流もできましたか?
デコボコベース株式会社「チームMMI」:
できました。いろいろな企業さんとできましたし、井川選手もいたので。握手してサインももらって。少年に戻りました(笑)。
──チーム名と今回のイベントに参加した感想を教えてもらっていいですか?
株式会社ブシロードクリエイティブ「ブシロードクリエイティブ」チーム:
ブシロードのグッズを作っている会社の「ブシロードクリエイティブ」チームでーす! 僕は大将ですが、全敗しちゃったんですけどめちゃ楽しかったです!
──井川さん、今回のイベントに参加されてみてご感想はいかがですか?
井川慶さん:
ダイスの運もあるなど、野球の醍醐味をそのままカードに落とし込んでいるので、遊んでいて展開もありすごく楽しいなと思いました。ちょうど3イニングで、先発、中継ぎ、押さえと投手も出てきます。そこが本当に野球っぽいです。チャンスで一発打とうとか、タイミングもあるので本当に楽しいですね。
──UUUM選抜チームの皆さんは、今回のイベントに参加してみていかがでしたか?
UUUM株式会社「UUUM選抜チーム」:
いや、「本当に楽しかった」のひと言ですね。僕たちは普段YoTuberの皆さんとやりとりさせていただいているなかで、ゲームのことについてもお話しする場面があります。
自分がやって一緒に遊ぶ楽しさみたいなものを、今日感じることができました。これを持ち帰って、いろいろなクリエイターに覚えてもらえたらなと思います。
──今日参加されてみたご感想を教えていただけますか?
ボシマックス カナやんさん:
僕たちいつも公式YouTubeチャンネルのレギュラーで出させてもらっていて、その看板を背負って戦ってきました。結果的に1勝2敗……もうちょっとでした。
ボシマックス セイギさん:
なんとか勝ち越せはしたんですが。
ボシマックス カナやんさん:
次に繋がる1勝になったかな?
ボシマックス セイギさん:
僕らは公式でやっていますが、今回は助っ人でやってきてもらいました。
はこジャム 松村惑々さん:
ワタナベエンターテインメントの中に、『ドリオ』をやっている方がいっぱいいるんですよ。その中で、予選を勝ち抜いて助っ人として参加させていただきました。
──じゃ、内部で予選されたんですね。
ボシマックス セイギさん:
僕らプラス1誰かということで、彼が選ばれたんですが、全敗したんですよ。
ボシマックス カナやんさん:
助っ人が全部負けて、助っ人のせいで全部負けたんですよ。
ボシマックス セイギさん:
なので、ドラフトでいい選手と入れ替えをします(笑)。
はこジャム 松村惑々さん:
もう1回、下の予選から頑張らせていただきます!
──セイギさんは、今日宣誓されていましたね。
ボシマックス セイギさん:
そうですね、粘り強いジャイアンツ打線、最終回で……。
──いや、そっちじゃなくて監督宣誓のほうです(笑)。
ボシマックス セイギさん:
あ、宣誓ね!
ボシマックス カナやんさん:
お前の試合なんて誰も見てないだろ! なんでお前の試合状況追ってんねん。わかるか!
ボシマックス セイギさん:
全く覚えてないです。普通に試合に夢中になりすぎて、忘れていました!
──あれはいつ言われたんですか?
ボシマックス セイギさん:
直前です。この会場に来て、「宣誓いけます?」といわれて。それで選ばれました。僕たちは元々も社会人をやっていて、そこから芸人になっています。就職活動のときに、たくさん不採用にされた会社の方たちがいたので、その悔しい思いが出ました(笑)。
ボシマックス カナやんさん:
来年優勝!
──優勝したご感想はいかがですか?
株式会社バンダイ「BCGブシロード部」:
遊びに来る感覚だったので、ここまでこられるとは思ってなかったです。大変嬉しく思います(笑)。本当は3人で参加する予定でしたが、それでもブシロードに行きたいという気持ちでふたりで参加しました。
──ちなみに、チーム名が「BCGブシロード部」になっていますよね?
株式会社バンダイ「BCGブシロード部」:
そうです。全員ブシロードが好きなメンバーが集まっています。元々ブシユーザーで、今の会社に入る前から大好きでした。今日デッキも持ってきています。
──そもそもガチ勢なんですね!
株式会社バンダイ「BCGブシロード部」:
かなりのガチ勢です。各々が好きなタイトルで、ブシロードさんの公式サイトに顔が載っています。その延長戦で来ました。
──実際に今回のイベントに参加されて感じたことはございますか?
株式会社バンダイ「BCGブシロード部」:
グループが大きな会社なので、普段あまり会うことのない方々がいらっしゃっていました。いろいろな人と出会えたのは収穫でしたね。私たちは商品開発をしていてなかなか同じ業種の方とお話しする機会はないので、新鮮でよかったです。
ということで、これにて潜入レポートは終了。筆者も美味しいお食事もしっかりといただいた後、会場を後にした。
こうした企業が集結したオフラインイベントを知る機会は多くない。しかし、そこは想像以上に楽しげな、まさに子どものようにゲームを無邪気に楽しむ大人が輪を広げるユニークで暖かい取り組みであった。
『プロ野球カードゲーム ドリームオーダー』は新ブースターパック「セ・リーグ」、「パ・リーグ」が10月12日(土)より発売。このほかにも初心者でも始めやすい構築デッキなども販売されているので、気になった方は以下の公式サイトをチェックしてほしい。