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ロボットアニメにフォーカスした展示会「日本の巨大ロボット群像」が激アツすぎる。『機動戦士ガンダム』モビルスーツにも影響を与えた『宇宙の戦士』機動歩兵から、『マジンガーZ』『パトレイバー』など多数作品が展示。劇中サイズのガンダムの上も歩ける

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『鉄人28号』のテレビアニメが1963年に放映されてから、60年。各地で実施されてきた展覧会「日本の巨大ロボット群像」が1月13日(月)まで東京の池袋・サンシャインシティの展示ホールBにて開催される。会場自体の広さもさることながら、そのスペースを余すところなく活かした巨大な展示が大用意されているのが見どころだ。

昨年9月に福岡会場で開催されたことを皮切りに、これまで神奈川会場、香川会場、京都会場と各地で実施され、来年2月には愛知会場、そして来年夏には福島会場にも巡回予定となっている。

今回東京会場で行われる展覧会開催に先駆けて、前日の12月20日にメディアや関係者などを招いて内覧会が開催された。こちらでは、その模様をフォトレポートとしてお届けする。

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銀河万丈さんと水樹奈々さんによる音声ガイドが楽しめるレシーバーのレンタルも行われている。まさに、ここでしか聞くことができない内容だ。

取材・文/高島おしゃむ
編集/anymo

7つの章でロボットの魅力を掘り下げる。懐かしのおもちゃで最初から大興奮

今回の展覧会は、7つの章立てで展示が行われていた。会場内に入って最初に目にすることになるのが「令和日本の風景 僕たちの日常」という垂れ幕が下げられたエリアだ。このように、各章の入り口付近にはテーマが掲げられている。

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なお、本展示は基本的に歴史順に作品が並べられており、そのため先に進んでいくほどより新しいロボット達に出会うことができる

この章では、それぞれのロボットがどのような特徴を持っていたのかという説明文や巨大なパネル、当時のプラモデルや超合金といったおもちゃ、作品を制作したときの設定資料などが展示されている。

特に筆者は1970年代に子ども時代を過ごしてきたこともあり、ここで紹介されていたのはどれもこれもリアルタイムで観てきた作品ばかり。ドスライクなおもちゃなどがいくつも並べられており、最初から懐かしさと興奮で胸がいっぱいであった。

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こうしたテキストベースの展示もいくつか行われていた。
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造形作家の鬼頭栄作氏による、『98式AVイングラム』の雛形。
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ポピーから発売されていた『超金属 鉄人28号』。おもちゃとしてもかなりの大きさだ。
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アニメが放送開始された当時のものだけではなく、比較的新しいおもちゃなども展示されていた。
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貴重なおもちゃなどに混ざって、ロボットアニメを取り扱った雑誌なども展示されていたところだ。

入り口近くのエリアでは、複数の『鉄人28号』のパネルが並べられていた。それぞれの年代ごとにデザインの違いがわかるのも興味深い。さらに、アニメ放送時に現実世界ではどんな出来事があったのかを紹介する垂れ幕も飾られており、各作品がどんな時代背景のなかで生まれたのかをあわせて知ることができる。

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年代別に『鉄人28号』をパネルで展示。上にはそのときの出来事が垂れ幕で掲載されていた。

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『マジンガーZ』、『勇者ライディーン』など70年代のロボットアニメが集結

『鉄人28号』のパネルが展示されていたエリアを抜けると、続いて現れたのは「多彩なメカニズムが花開いた昭和の黄金期」をテーマにした展示物の数々だ。

その後に続くロボットアニメの基礎になったともいえる、1970年代に放送された『マジンガーZ』や『勇者ライディーン』、『鋼鉄ジーグ』『ゲッターロボ』『超電磁ロボ コン・バトラーV』といったアニメがピックアップされていた。

とくにこの時代のロボットアニメは、単純に巨大なロボに乗り込んで敵と戦うというだけではなく、合体や変形をするというギミック感にあふれたものが多い。また、そうした要素を盛り込んだおもちゃも多数登場しており、それらも展示されていた。「あっ、これ持っていたな」、「あれは欲しかったけど買ってもらえなかった」など、当時の記憶が蘇ってくるようなコーナーだ。

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ど真ん中世代ということもあり、もうこの時点でヤバイ!

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ずっと「パイルダー」だと思い込んでいたが、正式名称が「ジェット・パイルダー」であったことを、この展示で今さらながら知る。

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3色の巨大な垂れ幕で表現された『ゲッターロボ』のエリア。

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背中側から見るとやや無理矢理感があるが、変形できるギミックに当時の子どもたちは歓喜した『勇者ライディーン』の超合金。
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『コン・バトラーV』の合体シーンを再現するために、こんな贅沢な展示がかつてあっただろうか?
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磁石でくっつく超合金が欲しかったな……という、当時の思い出が蘇ってきた『鋼鉄ジーグ』の展示エリア。

さらにこのエリアには、スタジオぬえ所属のメカニックデザイナー・宮武一貴氏による巨大絵画も展示。今回の展示に合わせて「巨大ロボット」をテーマにした描き下ろしされた作品となっており、『マジンガーZ』と『コン・バトラーV』、『勇者ライディーン』の3体が並んで描かれているという、まさに夢の共演となった1枚だ。

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メカニックデザイナー・宮武一貴氏による描き下ろしの巨大絵画。

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「スタジオぬえ」展示エリアでは『機動戦士ガンダム』モビルスーツの原点となった「機動歩兵」の顔出しパネルが登場

日本国内に限らず、世界中で大きな影響を与えてきた日本のロボット。フィリピンでは『超電磁マシーン ボルテスV』が大人気を博しており、この作品を観て育った世代のクリエイター達が、本作を実写リメイクしたことでも話題となった。そして、こうした巨大ロボットアニメに数多く関わってきたのがスタジオぬえである。

こちらのコーナーでは、「スタジオぬえ」がこれまで携わった作品をまとめた展示なども行われており、貴重な資料がいくつも観覧できる。

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メカニックデザイナー宮武一貴氏による『ザンボット3』のイラスト。

中でもユニークだったのが、ロバート・A・ハイラインのSF軍事小説『宇宙の戦士』に登場する「機動歩兵」の等身大の顔出しパネルが展示されていたことだ。

ハヤカワSF文庫版の『宇宙の戦士』において、「機動歩兵」の挿絵をスタジオぬえの加藤直之氏と宮武一貴氏が担当しており、このイラストは『機動戦士ガンダム』に登場するロボット兵器の「モビルスーツ」を生み出す元ネタとなっている。

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中に入って写真も撮影できる、「機動歩兵」の顔出しパネル。

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こちらは1977年に早川書房から発売された、『宇宙の戦士』の口絵だ。

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ライター
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。

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