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『恋と深空』の新ストーリーが悲恋すぎて悶絶してる。イケメンに心臓を捧げて自分が死ぬか、イケメンが死ぬかの二者択一を迫られる。嬉しいはずのキスシーンなのに涙が止まらない

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※この記事は、『恋と深空』のホムラの伝説ストーリーに関するネタバレが含まれています。ネタバレなしで本編を楽しみたい方は、ご注意ください。

あなたは、“運命の出会い”というものを信じていますか?

すいません、いきなりロマンティックすぎましたね。
巷では、運命の出会いを果たした相手のことを「魂の伴侶」を意味する「ソウルメイト」と呼ぶ人もいます。

出会った瞬間にときめきを感じたり、そのまま結ばれてしまったり、そんな出会いが本当にあったら……きっと楽しいし、ワクワクするんだと思います。

今回は、そんな“運命の出会い”が体験できる恋愛シミュレーションゲーム『恋と深空』の登場人物のひとりであるホムラ(声:立花慎之介さん)にまつわるエピソードを紹介したいと思います。

彼は、端的に言うと「フッ……おもしれー男」です。

超お金持ちでありつつ、人気芸術家としても活動しているホムラ。作中では、街に出現した怪物を退治する‟深空ハンターとして活躍する主人公に身辺の護衛を依頼するところから、ふたりの関係がはじまります。

ひょうひょうとした態度で主人公を翻弄しつつデートに誘ってくるホムラは、じつはかなりの甘えたがりで、転んだだけで入院して主人公を呼びつけてしまうほどには依存度も高いです。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

そんな彼ですが、頼りないということはまったくなく。
いざ戦闘となると頼もしいパートナーとして隣に立ち、ともに戦ってくれる存在です。

そこにいれば誰もが振り向いてしまうほどの美貌を持ち、超絶お金持ちで、芸術の才能も溢れ、じつはフィジカルも抜群に強い……こんなパーフェクトな男が一般ピーポーの主人公にいきなり惚れちゃうわけです。

たしかに主人公は魅力的だけど、もっとこう……劇的な出会いやイベントを経て近づいていく過程も見てみたいな……。そう思っていました。

でもね……『恋と深空』プレイして、ホムラのことを知っていくなかでわかったの。
この男ね、主人公に一目ぼれしてるわけじゃないっぽいのよ。
その背景には、“狂気と言えるほど綿密な設定と条件が組み合わさっていた”の。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

「約束した以上、百年、千年経っても忘れずに守ってね」
やだすてきーーーーーー!!

このホムラのセリフを最初に聞いたときは、甘い言葉にメロメロになっていたけど、伝説ストーリーを読んだ今ならわかる。このセリフも含めて、全部伏線だったのだ。

文/TsushimaHiro
編集/竹中プレジデント

※この記事は『恋と深空』の魅力をもっと知ってもらいたいInfoldgamesさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


海神がお姫さまに心臓を捧げ、海が枯れ果ててしまった世界での逃避行

やたらと壮大な言葉を使い、数千年規模で束縛してきそうな勢いのホムラ。

なんでそんな性格になってしまったのか、そういうセリフを口にするのか。
それは、『恋と深空』の外伝的エピソード「伝説ストーリー」をプレイしてみると理解が深まると思う。

この「伝説」と名づけられたエピソードは、本編とは環境や状況、時代背景が異なるストーリーが見られる。ホムラのエピソードは現時点で3つ(今回実装のもの含めて)存在している。

最初に配信された「金砂の海」では、‟3万年前に海が枯れ果ててしまった”という砂の惑星”を舞台に、宮殿で暮らすお姫さまと、宮殿に侵入してきた者との逃避行が描かれている。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

舞台は「はるか遠い未来」とされるフィロス星。神さまより純真無垢な心を授けられたお姫さま(主人公)が、人々に不老不死の力を与えて星の繁栄を見守る立場になっている世界だ。

籠の中の鳥状態のお姫さまは「いつか宮殿の外に出たい」と願い、脱走をくり返していた。そして、99回目の脱走の際、落水して溺れかけてしまったところ……。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

助けてくれたのが、この“アサシン”っぽい恰好の男(潜入者)
男は「ホムラ」と名乗り、本編の甘えん坊なスタイルとは異なりシリアスな態度を崩さない。

お姫さまは、そんな男に対して自身を「侍女」と偽り、宮殿から連れ出してもらうことに。

宮殿からお姫さまを連れ出す展開は、アラジンというかアラビアンナイトというか……まるで舞台や演劇を見ているみたいで、わくわくする。姫も、願いごとを叶えてくれるこの男を「ランプの精みたい」と比喩していた。

そして、その後もいっしょに町に出かけるようになる姫とホムラのふたり。
彼女と接するうちに、ホムラは彼女が「侍女」ではなく「姫」であることを見抜く。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

しだいに距離を縮めていくなか、姫は「海を見たい」という素朴な願いをホムラに語るようになる。

じつはこの世界(惑星フィロス)は、約3万年もの間、海が干上がってしまった状態が続く砂の惑星。砂漠は約5万キロも続くほど広大で、果てを感じさせない。

姫は、本物の海を知らず、本でしか知らなかったのだ。
その話を聞いたホムラは突然「本当に僕のことを覚えていない?」と聞いてくる。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

そう。じつはこのふたり、過去に出会ったことがあるのだ。

彼の正体は海底に存在する古代文明の民である「リモリア人」で、本来なら「海神」の庇護を受けていた種族。その血は不老不死の力を与え、一度忠誠を誓うと忠実なしもべとなり、命を差し出すほど従順になると言い伝えられている。

彼は、かつて姫が幼少期の際に贈り物として授けられたリモリア人の少年だったのだ。
当時の姫は少年を解放し、その際に少年は「海神の使者」として小魚を姫に預け、再会の約束を交わしていた。

そして、そのときの約束を、ホムラはずっと覚えていたのだった。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

さらに距離を縮めるふたりだが、やりとりをしていくなかで、ホムラの正体が「海を司る海神」であることが明らかになる。

ただ、かつて心臓を奪われてたことで、いまは海神としての力が失われてしまっているらしい。

そしてさらに明かされる事実。ホムラは「心臓(お姫さま=主人公のもの)」を取り戻すため、宮殿に潜入していたのだ。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

リモリア人についての記述は、作中で本や石板に記載されている。


リモリア人が真の力を得る方法

海上で荒れ狂う大波と闘う
深い海峡の隙間に潜り、真珠を探す

運命の相手の魂を見つけ、愛し合う

そして彼女が最も純粋な口づけを捧げる
時、自らの手で彼女の心臓をえぐり出す

愛で満たされた純真無垢な心は、人類か
らリモリア人へ捧げる最上の信仰である

ーーリモリア遺跡
0065号石板残篇より

つまり、「リモリア人は運命の相手と思えるほど深い愛のある相手の心臓を捧げてもらわないと真の力を発揮できない」ということだ。あまりにもグロすぎる設定。えげつねぇな……。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

しかし、ホムラが心臓を抜き取られた海神となると、心臓は存在しない状態なのだろうか?
姫は好奇心から、ホムラの胸をぺたぺたと触る。

「むやみに触らないで」とふてくされるホムラ。かわいいじゃん。

ホムラの伝説ストーリーでは、基本的にこの「海神」であるホムラと主人公の邂逅からリモリア人の契約のお話が描かれる。

しだに惹かれ合うふたりがその後どうなったのか、続きはぜひ、その目で確かめてみてほしい。

海神とその生贄となる少女のトゥルーラブストーリー

続いて、2番目に実装された伝説ストーリーである「忘却の海」を紹介する。

このエピソードでは、主人公は「お姫さま」ではなく、海神の信者たちに「海神に捧げる生贄」として育てられた哀れな少女として登場する。

そして、ホムラは海の底で繁栄する都市で暮らす若き海神さまとして登場。海で溺れかけている主人公を助け、自分の信者として育成しようとする。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

あらすじを見ていくと、物語冒頭、嵐が吹きすさぶ海で、船から落水し溺れ死にかけている主人公を助けたのは、若き海神ホムラであった。

主人公は必死に海神にすがりつき、‟リモリア人にキスすれば水中呼吸ができる”という謎の言い伝えを盲信し、そのままホムラに口づけ。「助けてほしい」と懇願する。

ホムラは主人公を助けてやってもいいとして、その代償として「全てを捧げて、僕の信者になってもらおう」と答える。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

その後、ホムラは海神として「主人公を生贄とする契約」を交わそうとする

この契約は、ホムラ(海神)が契約した花嫁に逆らえなくなるという条件付きで、ホムラからしたらかなり重たい内容。しかし、当の本人であるホムラは契約を結ぶことに対して積極的。なぜか主人公を信じている様子だ。

しかし、さすがの主人公も生贄にされるのは勘弁のようで、一度は断ろうとする。……しかし、ホムラから海底の中で安全に呼吸できる状態を解除させられ、息ができない状態にされてしまう。

こうなってはもはや要求というより、脅迫である……主人公、仕方なく従うように。

『恋と深空』レビュー・感想・評価:ホムラの新ストーリーが

どうやら、本当に心の底から敬虔な信者として生贄にならなければ効力がないようで、「どうにかして、この心で僕を好きになって」と語るホムラ。

そいつぁ無茶ってもんだぜ……強引! あまりにも強引!

しかし、交流を重ねていくと……最初は契約関係にあったふたりだが、しだいに打ち解け合いホムラは陸の世界にも興味を持ち始める。そして、主人公が望むなら地上に帰ることも許すようになっていった。

それでも主人公は、ホムラと共に海の都へと帰る道を選ぶ。
それが自らの命を差し出す行為と知りながらも。
ホムラと過ごすこの場所は、主人公にとって第二の故郷となっていたのだ。

若き海神と生贄という関係性、それでも、仲睦まじいふたり。
その後が気になった方は、実際にゲーム内で続きをご覧になっていただきたい。

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ライター
MOTHER2でひらがなを覚えてゲームと共に育つ。 国内外問わず、キャラメイクしたりシナリオが分岐するTRPGのようなゲームが好き。 Divinity: Original Sin 2の有志翻訳に参加。 ゴーストオブツシマの舞台となった対馬のガイドもしている。 Xアカウント(旧Twitter)@Tsushimahiro23
編集者
美少女ゲームとアニメが好きです。「課金額は食費以下」が人生の目標。 本サイトではおもにインタビュー記事や特集記事の編集を担当。
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