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『信長の野望 天下への道』で信長の配下になれなかったので、中国地方でひそかに“光の明智光秀”のプロデュースを始めました

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序盤からやることは山ほどあるが、輝く二条御所があるから迷うことはない親切な導線

織田家に入れなかった筆者は、最終的に「なんか人柄がよさそう」という理由で、毛利家に加わることにした。

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この勢力決めに関しては、人によっては大いに悩む部分だろう。

しかし、よほど思い入れのある大名家がないのであれば、サクッとフィーリングで決めて戦いに飛び込んでしまっていいようには思う。

選んだ勢力ごとにバフがかかる仕様なのだが、大きな差にならないフレーバー程度のものに収まっている。また、配下武将の獲得など、GvG以外のコアな部分も勢力には依存しない。

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あくまで本筋は、自分が中間管理職として戦国乱世を生き延び、自らの勢力に勝利をもたらすかというところにある。

自分が所属する勢力のひとつの目標として“二条御所”の支配が存在し、他のプレイヤーと軍団を形成していればより細かい協同も発生する。様々な思惑を受け止め、配下を育て用い、自らの身を立てるかという武将の生き方そのものをプレイスタイルで体現することになる。

この本筋に添うように、遊びやすくなるように、ゲームフローはきれいに整備されている。

とはいえ、チュートリアルを終えてすぐにはそのことには気づけなかったので、さすがに心細さを感じる瞬間があった。

一見して、できることが大変に多そうなのだ。そして、フィールドがとにかく広い。加えて、あらゆるところが霧に覆われていて何も見えない。

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が、この霧が逆に親切なのだ。

本作の進行上、じっくり内政型も、バリバリ前線型も、まずはこの霧を消していくことになる。霧に覆われているエリアでは活動することができないからだ。

そして、霧を消すために必要となるのが、主要任務(メインミッション)を遂行することだ。

このメインミッションを軸に様々な要素をバランスよく行き来することになるので、実のところ走りだすと本当に迷うことがない。迷うとしたら、自分のプレイ方針と武将の育成くらいのものである。

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そして、霧を一つ一つ消していけば、自然と最初の”関所”にたどり着くことができるようになっている。

関所は城と同等の拠点ではあるが、この最初の”関所’を越えるまでのエリアが、他のプレイヤーからの攻撃を受けない不可侵領域だ。

誰にも干渉されずに内政に専念したいプレイヤーや、初心者はこの内に留まることになる。逆に言えば、ここを越えなければ他のプレイヤーを攻撃できる真の乱世には突入しない。

どうするかは、とりあえず関所にたどり着いてから考えればいいだろう。

城内経営と資源地占領をうまく回すと、とにかく全部がうまく行くので序盤も没頭できる

本作は戦いと内政の距離がものすごく近い。戦っていくことがそのまま内政力の拡大にも繋がるからだ。

冒頭で触れた通り、「資源地の占領」は非常に重要な内政行動だ。自動で獲得できる資源収入が大きく増加するうえに、勢力の領域拡大にも貢献することができる。

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一方で、「城内施設の運営」も内政要素として存在している。

本作の城内施設運営は、資源を消費して様々な施設を開放したり、アップグレードしたり、MMO SLGとしてはオーソドックスなものになっている。

慣れるまでは、できることの多さに戸惑うかもしれないが、メインミッションを意識して、その指針を見失わなければそれほど迷うことはないだろう。

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そして、城内で最も重要なのは天守だ。この天守の強さが、運用できる部隊の規模や、城内の様々な施設のレベル上限を決める。

メインミッションでもアップグレードを要求されるので、もはや忘れることはないだろう。要求される大量の資源をいかに賄うか、というのが序盤のプレイヤーとしての腕の見せ所である。

とはいえ、序盤はミッションクリアでも沢山の資源を受け取ることができる。筆者の実体験としては、初日は待ち時間はほとんどなく、目の前のタスクをこなすだけでテンポ良く事が進んだ。

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本作における関所到達までの内政周りのフローはシンプルだ。

メインミッションを進めて霧を消す
新エリアには山賊がいるので、部隊を送り込んで討伐し、名声を獲得する
名声で占領可能な上限がアップするので支配する資源地を増やす
所有する資源地に応じて領地値を得られるのでメインミッションでの要求値を満たす

原則、このくり返しだ。ここで個人的なアドバイスをひとつさせていただくのであれば、倉庫の拡張は忘れないようにしていただきたい

本作、気張って占領地を増やしていると思った以上の速度で資源が溜まる。軍団に入るだけで収入が爆増してしまうこともある。筆者は盛大に溢れさせてしまった。

しかし、そのほかの部分に関しては、ひとつひとつゆっくりと時間をかけて理解を重ねていく形式で全く問題がなかったと感じている。

徹底して、迷うことなく前に進めるようになっているのが『信長の野望 天下への道』だ。

最初は信長の野望を叶えるつもりでいたけど、結局は自分の野望を叶えるのが一番いいよね

本作のストーリーは、天下統一という目的と、そのためにひとつひとつの領地を争奪し道を作るというステップこそ明確になっているが、何が理由でこうしなくてはならないといった押し付けが一切ない。

物語の描かれ方、関わり方、楽しみ方、いろいろなものがプレイヤーの手に委ねられている。

最初、織田家を選べなかった時、一瞬がっかりしたことは認めざるを得ない。しかし、今はむしろそのおかげで、光秀を育てるゲームを楽しむことができている。

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これが織田家だったら、少なくとも全力で光秀を育成することはなかっただろうし、今のようなフラットな気持ちで光秀と向き合うことはできなかったかもしれない。たぶん、信長視点で「いやでもこいつ裏切ったしな~」みたいな先入観で見てしまっていたことだろう。

本作にも登場する藤堂高虎という武将は、「7度主君を変えねば武士とはいえぬ」というなんともすごい言葉を残している。理想の主従関係を求めてこのように立ち回ることは、実際に戦国時代では珍しいものではなかったとも言われている。

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本作の戦いはシーズン制だ。

次のシーズンのこともあるし、条件次第ではシーズン中にも勢力を変えることもできる。なので、7度主君を変えるつもりでふらふらしてもいいのではないだろうか。戦との距離感も、考え方も幅広く許容されているのが本作のいいところではないだろうか。

『信長の野望 天下への道』は6月18日よりiOS、Android向けに正式サービスがはじまっている。興味がわいた方は、この戦国乱世に飛び込んでみてはいかがだろうか。

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ライター
ストア派とシカゴ学派の観点から人生をゲームとして生きている。ライターとしてはクラス選択したばかり。esportsは嗜む程度で、ほとんど追う専・観る専。好きなゲームジャンルは、ハクスラ・放置ゲー・宇宙ゲー・工業ゲー。特に、『Factorio』には無上の喜びを感じ、クリアまでに1000時間かかるMODを完遂することが夢。趣味は漫画を読むことと、書籍とゲームを積むこと。3度の飯ほど『弐瓶勉』作品が好き。
Twitter:@abaranche
編集者
美少女ゲームとアニメが好きです。「課金額は食費以下」が人生の目標。 本サイトではおもにインタビュー記事や特集記事の編集を担当。
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