ファンタジー世界の生き物を討伐、解体、調理するための知識を「現実的に」描いた架空マニュアル本『モンスター解体図鑑』。本企画は気になるこの本の中身から、一部のモンスターを抜粋して紹介していく。
今回は第5回となり、モンスターは「バジリスク」。邪眼で敵の動きを鈍らせる力を持った危険度Bの魔物だが、なんとおすすめレシピは“ラーメン”だ。
骨を薬草と一緒に煮込めば、まろやかで獣の旨みが淡く漂う、淡金色のスープができあがるそう。赤身肉もやや固めながら、山鳥や鹿に似た素朴で温かな風味があるという。
バジリスク(危険度B 魔法属性・土・闇)
生態
密林および沼沢地に生息し、主に夜間を中心に活発に動く。縄張り意識が強く、同種および異種の侵入に対し攻撃的に反応する傾向がある。
肉食性で、中型の哺乳獣や鳥類、両生種などを捕食する。直視した対象を一時的に硬直させる特殊スキルがあり、動きを封じた後に噛みついて仕留める。
噛みつきには中程度の毒が含まれ、噛まれた相手には激痛と麻痺をもたらすが、致命傷にはならない。咀嚼能力は低いため、獲物は頭部から丸呑みする。
厚いウロコに覆われているが防御力は高くなく、貫通や刺突武器、火属性魔法、氷属性魔法に弱い。
おすすめ料理 石蛇魔のラーメン
~邪眼が潜む深き獣の滋味~
バジリスクの骨を小割にして薬草と一緒に煮込んだスープに、小麦粉に塩水を加えて作った麺、バジリスクの肉、野菜を入れた料理。
少し濁りのある淡金色のスープはまろやかで、淡く漂う獣の旨味がじんわりと広がる。バジリスクの赤身肉はやや固めながら、噛むたびにじわりと肉の芯から旨味が滲み出す。
臭みは抑えられており、山鳥や鹿に似た、素朴で温かな風味。麺はほのかに小麦の甘味が残る、素朴な穀物味。
軽やかに喉を通り、クセがなく、スープの香りを自然に引き立てる。柑橘系の味わいの白ワインとマッチする。
採取可能素材
ウロコ
硬くて光沢のあるウロコ。魔除けや防具の素材に重宝される。
キバ
毒や魔力が付着している場合があるため取り扱い注意。
武器の装飾や呪具、毒矢の先端になる。
眼球
大きく美しいが魔力が宿る。視覚魔法の材料や呪具に使われる。
血液
魔力を帯びており、強化薬や魔法のインクの素材に重宝される。
解体手順
step 01 頭を切り落とす
目に布をかけ、一番大きなトサカの根元から頭を切り落とす。
step 02 魔力核を取り出す
トサカの根元あたりにある魔力核を取り出す。取り出したら目にかけていた布は取り外しても良い。
step 03 毒腺を取る
上顎、下顎に切り分け、上顎の奥にある毒牙の根元を慎重に開き、毒腺を取る。
step 04 内臓を取り出す
腹の中心線に切り込みを入れて腹部を開き、内臓を取り出す。
step 05 皮を剥ぐ
開いた腹から皮と肉の間に刃を入れ、皮を剥ぐ。
step 06 骨から肉を外す
持ち運びやすい大きさに切り分けながら、骨に沿って刃を入れ、肉を外す。



