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殺人メカ蔓延る終末世界が舞台のサバイバルゲーム『ARC Raiders』に挑む。そして死ぬ。”目が合ったら即ロケット乱射”の最凶ドローンに、人類の弱さを思い知らされた

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達成感と絶望を同時に味わう──

それが、話題の新作『ARC Raiders』のサーバースラム(発売前テスト)をプレイした際の一番の思い出となった。

本作は、荒廃した地球を舞台にしたPvPvE、いわゆる「脱出系」と呼ばれる作品だ。人類が地下都市で暮らす世界で、プレイヤーは地上を探索して資源を集める「レイダー」となり、敵対する他のレイダーや謎のロボット「ARC(アーク)」たちから生き延びて戦利品を持ち帰ることを目的とする。

そんな本作の特徴はやはり、ARCたちの存在。どうしてかって、奴らはとにかく危険なのだ。

端的に言えば「硬い、強い、怖い」

ARCたちはいずれも堅牢な装甲を持っており、さらにロボットらしい正確なエイムの攻撃でこちらを苦しめてくる。

そんなARCたちの中でも、ひときわ危険で数多くのプレイヤーを葬ってきたに違いないのがドローン型の「ロケッティア」だ。こいつはこちらを発見するなりロケット(小型ミサイル)を次々と撃ち込んでくる凶悪な敵。もちろん当たれば大ダメージだ。

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正面から見ると悪魔を思わせる禍々しいフォルムをしている

今回、10月17日から19日にかけて開催されたサーバースラムにてこのロケッティアにこっぴどくやられた私はリベンジを決意した。

おそらく本来はある程度装備の整ったプレイヤーがチームを組んで撃破するのが普通であるこの強敵だが、今回は初期装備かつソロで撃破するという無謀なチャレンジに挑戦。

ボロボロの銃を担いで挑んでは爆死を繰り返し、物陰に隠れつつ狙撃を繰り返す戦法を駆使、最後には運も味方して見事撃破に成功した。

が、それだけでは終わらないのが『RAC Raiders』。死闘の果てには、このゲームのひと筋縄ではいかない面白さを体感する結末が待っていた。以下、その体験の一部始終をお届けする。

なお、本作の基本的な情報やシステムの紹介についてはテクニカルテスト時のプレイレポートも参照してみて欲しい。

文/海ソーマ
編集/柳本マリエ

※この記事は『ARC Raiders』の魅力をもっと知ってもらいたいネクソンさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


シンプルな暴力! 初見殺しの強敵「ロケッティア」が怖すぎる

プレイを開始し、簡単なチュートリアルを終えるとさっそく地上に出撃できるようになる。今回のサーバースラムで選択可能だったマップは「ダム戦場」。マップ中央を横切る大きなダムと工業施設が点在するステージだ。

とりあえず拠点にて受注できるクエストを進めていたのだが、ARCを3体破壊するというクエストにて無事「ワスプ」を破壊することに成功。ワスプは最弱クラスのドローン型ARCで、こちらを発見すると機銃で攻撃してくる。

このワスプに限って言えば落ち着いて物陰に身を隠し、弱点であるローターを確実に狙えばそれほど怖い相手ではない(複数を同時に相手にするとなるとまた話は別だが)。

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これが「ワスプ」。慣れないうちは苦戦するが……
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木の陰などに身を隠しつつ、着実に仕留めれば大丈夫。

ここで私の脳内に「ドローン型は大したことない」という誤った認識が植えつけられる。だがこの認識は、とてつもない強敵の登場によって無残に打ち砕かれることになるのだ。

ある時の探索中、遠くに1体で浮遊するドローン型ARCの姿を発見。

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ちょうどゲームの流れにも慣れてきていたので「とりあえず撃っとくか」という軽い気持ちで銃口を向ける。
なんかちょっとデカい気もするが気のせいだろう。

すると……

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ヴィイイイイン……(聞き慣れない音)

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ん?

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ぬわ~~~っ!!!

遠距離からの的確な狙撃、そして突如私を襲う爆風。そう、奴こそが数々の新人レイダーたちを葬ってきた要注意ARC「ロケッティア」だったのである。

強靭な装甲を持ち、こちらを発見次第即ロケットを乱射してくるというシンプルで容赦のない暴力。もちろん当たれば大ダメージで、序盤の装備なら1発喰らえば即ダウンもありえるという恐ろしさだ。

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勝ち誇ったように悠々と飛行するロケッティア。前を横切るワスプと比べると、その大きさは一目瞭然だ。

雨に打たれながら地面を這いつくばる私。敗北者はアイテムロストが脱出系の掟だ。むなしく手ぶらで拠点のスペランザへと帰還する。ここで私は復讐を誓う。

「ヤツにひと泡吹かせるのを、サーバースラム期間中の目標にしよう」

今回のサーバースラムの期間は3日間。限られた時間であるため、やり込んで強力な装備を揃えることは難しい。クラフト要素も存分には利用できなかったため、装備もアイテムもベーシックなものしか使用できないという厳しめの条件だ。

しかし、せっかく記事を書かせていただくのだから、ここでやり遂げて初見殺しの前に散ったプレイヤーたちの無念を晴らし、ロケッティアが決して勝てない相手ではないということを伝えたい、そして『ARC Raiders』は初心者でも達成感を味わえるゲームだということをぜひ伝えたい……!

さらに、どうせ強敵を相手にするならマルチではなく己の力で乗り越えたい。
そんな思いから、今回の挑戦「貧弱装備で凶悪ドローンをソロ破壊」が幕を開けたのである。

物陰に隠れつつの戦いで大健闘。しかし……

そうと決まれば、まずは装備の準備だ。ARCに挑むうえで最も厄介になるのが、その厚い装甲。これは小・中・大と3種あるうちの大型弾薬を使用しなければダメージが通りにくい。

ゲーム序盤で使用可能となる大型弾薬を使用する武器は「フェロ」という名前のライフル。ダメージは頼もしいが、1射ごとにリロードが必要という曲者だ。とはいえ他に選択肢もないので、こちらの銃を2段階強化しておく。

武器の強化はダメージこそ増加しないものの、反動やリロードを抑えることができるので積極的に行っていきたい。特にリロード時間の差はPvPでもPvEでも生死の分かれ目となる場合が多いので重要だ。

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集めた素材で「フェロ」をⅢまで強化。リロード時間が減少し、耐久力が増加する。ちなみに初期状態ではボロボロな銃は強化するごとに汚れが落ちてきれいになっていく。芸が細かい。

回復アイテムも手持ちに入れ、いざ出撃!

ちなみに出撃時には自キャラがポッドに乗り込むカットシーンが挿入されるのだが、これがめちゃくちゃカッコよくてテンションを上げてくれる。まるでSF映画のようだ。

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この時スポーンしたのはマップでいえば北東のあたり。発電施設の近くのトンネルがスタート地点だ。このゲームではマップごとにいくつかのスタート地点が設定されており、どこに降り立つかはプレイごとにランダムとなる。

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マップの一部。中央を横切る形のダム施設の脇にスポーンした。

強化した武器を背負い、気合は十分。まずは他のレイダーやARCに気を付けつつ、ロケッティアを見つけ出すところからだ。確か前回やられたときはこの近くだったはず……そう考えながら、フィールドへと続く階段を登っていく。

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!?

なんと、外に出て3秒でロケッティアと遭遇した。何たる偶然か。これはまさしく、ゲームを司る大いなる何かが「今こそ挑戦の時」と私に告げているようではないか。我、天啓を得たり!

早速挨拶代わりの1発をフェロで叩き込むと、ヴィイイイイン……という発見音とともにこちらに向かってくるロケッティア。ここで私は閃いた。

隠れながら戦えばいいのでは?

スポーン地点だった地下へと続く階段は、ロケットの猛攻を凌ぐのにうってつけだったのである。
いかに追尾性能が高いARCといえども、狭い通路の中までは追ってこれない。中に直接ロケットを撃ち込まれることさえなければ、安全に戦えるはずだ。中に撃たれることさえなければ。

ここからロケッティアを撃っては地下に逃げ込むというヒット&アウェイ戦法でダメージを与えていく。何とも情けない戦い方だが、そもそもまともに向き合えばほぼ即死確定の圧倒的な力の差がある相手だ。

基本的にARCの攻撃は「1発でも当たれば大ピンチ」のため、いかに攻撃から身を守るかが最重要事項となる。地の利を活かした戦い方もレイダーの流儀ということで、ご容赦いただきたい。

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物陰に隠れつつ狙撃していく
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ロケットが飛んで来たら内部に逃げ込んでやり過ごす

そんなこんなで撃ったり撃たれたり逃げたりを繰り返していると、ロケッティアが黒煙を吹き始める。破壊間近のサインだ。チャンス! もう少し!

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しかし、舞い上がって不用心に顔を出したのが運の尽きだった。ゆっくりとこちらを追尾してくるロケッティア。その機体は、トンネルの入り口から私を見下ろす位置で停止した。

そして照準を示す無慈悲な赤い光線が一直線に私の立ち位置を捉え……

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爆☆殺

隠れているからといって完全な安地というわけではなく、敵の照準が上手いこと向けばこの有様である。このように少しの油断も許さず、わずかな隙を見せれば的確にこちらを処理してくるのが本作のARCの恐ろしさだ。

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ダウン中の私を尻目に、お前など眼中にないとばかりに近くにいた他のプレイヤーを襲いだすロケッティア。もう少しだったのに……せっかく強化した銃をロストしてしまった……。

と、悔しい結果に終わってしまったのだが、こうなるとますます奴を倒さずにこのサーバースラムを終えるのは納得がいかなくなる。リベンジを誓う私に後のレイドにて思わぬチャンスが訪れることとなった。

ついに宿敵を撃破。そして地上の塵へ……

その時、私はロケッティアへの挑戦はひとまず忘れて気ままな探索を楽しんでいた。しかし、マップの上側に位置する「パターンハウス」という建物の付近を探索中、遠方に見慣れた禍々しいシルエットを発見する。

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本作ではこのようにさまざまなものにピンを打つことが可能。自分用の目印にしたりチームメイトへの指示に使ったりできる。

いたぞ、ロケッティアだ。

ここで再び閃く。
「この建物に隠れながら戦えるんじゃないか?」

ここの建物の2階は窓が破壊されて外を見回せるようになっており、廊下の方に逃げ込めば攻撃をかわすことも可能だ。

地の利はこちらにある。しかし、今手にしている銃は未強化の「フェロⅠ」。完全な初期装備だ。いけるのか……いや、やるしかない。幸い弾薬は多めに携帯している。

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まずはわざと発見されてからこちらに誘導する。本作のARCたちは賢く、プレイヤーを発見すると結構な距離まで追尾してくるため有利な場所への誘導も可能だ。挨拶代わりのロケットを1発喰らってしまうが、幸い即死は免れた。

そして2階の窓から狙撃→ロケットは廊下に隠れてやり過ごすという流れを繰り返していく。再びスーパー地の利戦法が幕を開けた。暗い室内に身を潜めつつ、隙を見ては大型弾薬を撃ち込んでいく。

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壁面が破壊されて吹き抜けになっている部分が絶好の狙撃ポイントとなっている。左側がちょうど廊下になっており、攻撃が来た際は逃げ込めるようになっているのだ。
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物陰から身を乗り出して狙撃し……
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ロケットが飛んで来たら廊下に避難する。

絵面は非常に地味だが、狙撃時には相手の射線上に身をさらす必要があるため、タイミングが狂えばロケットをまともに食らうという緊張感のある戦いだ。

マップの隅の静かな戦場で、私のフェロの射撃音とロケットの爆発音が交互にこだましていく。リベンジに燃える私と、プログラムされた使命を的確に遂行するロケッティアのにらみ合いはさながら人間の意地と機械の非情さとのぶつかり合いであった。

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欲張って深追いすると照準をまともに食らう。このあと見事にロケットが当たり瀕死になった。

この間、背後から他のプレイヤーに狙撃されて逃げ回ったり、うっかりロケットに当たって瀕死になったりしながらも、確実に大型弾薬を打ち込んでダメージを与えていく。

ちなみにこの戦法はこちらを殺る気マンマンのレイダーに遭遇した時すべてが崩壊する。そういう意味では、一度逃げ切れた上にその後は邪魔が入らなかったのはかなり幸運だった。

そして数多の銃撃の後、ついに、ロケッティアが黒煙と炎を吹き始める。あとひと息だ!
前回の過ちを繰り返さないように、射線に入らないよう気を付けつつ慎重に狙いをつけていく。

人類の底力を喰らえ!

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やったああああああああ!

ついに、ソロでのロケッティア撃破に成功。時間にして約20分、50発以上の大型弾薬をかけた死闘であった。これで爆風の中に散っていった数多くの初心者レイダーたちも浮かばれるだろう……

ちなみに三流レイダーの私はこの時完全に失念していたのだが、ドローン系の敵は弱点であるスラスターを狙うことで戦いを有利に進められる。安定して狙うには技量が必要だが、これに気づいていればもっと早く倒せていたかもしれない……

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中ボス級のARCだけあって、残骸は5か所からアイテムを取得可能だ。レア素材である「ロケッティアドライバー」も無事入手し、あとは帰還するだけなのだが……

ここで30分あった制限時間が残り4分に。本作では脱出用のエレベーターが時間経過とともに封鎖されていくのだが、この段階だと当然残っている脱出ポイントは1つしかない。

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マップの状況。制限時間は残り4分。「0:00」と表示されているのが封鎖済みのエレベーターだ。

マップを確認してマーカーを設置する。あと4分で700メートル。間に合うだろうか、いや、行くしかない。考えるより走るのだ。武器をしまい(武器を手に持たないほうが速く走れる)、目的地に向かって全速力でダッシュしていく。

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あと3分! 残り500メートル!

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あと2分! うおおお、間に合ってくれえええっ!

森が開けた。目的地はすぐそこだ!

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あっ……

無慈悲にそびえ立つ壁。そう、ここは「ダム戦場」。私が必死に走っていたのは低地の部分で、脱出ポイントはダムの上にあったのだ。当然、残り時間で上側を目指すのは不可能である。

終わった(絶望)。

皮肉なものである。地の利を活かした戦い方でいい気になっておきながら、最後は地形に阻まれてしまった。人間の意地を示した矢先に、人類の遺産が私を拒んだ。

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時間切れを告げる「ARC衛星」が落下しあえなくレイド終了。地上の塵となり、無念の帰還となった。

強敵を倒しただけで満足してはいけない。最後にエレベーターのボタンを押すまでは安心できないのが脱出系ゲーム。言うなれば、「家に帰るまでが遠足」ならぬ「スぺランザに帰るまでがレイド」なのだ。思わぬ形で教訓を得ることになってしまった。

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所持品はすべてロスト……と思いきや、ロケッティアから入手したレア素材「ロケッティアドライバー」は「安全ポケット」に収納していたため消滅を免れた。このように「敗北しても持ち帰りたいもの」を入れておけるのが安全ポケットだ。今回はそのありがたみを存分に感じることができた。いや、ホントにこの機能に救われました。というか普通に持ち帰った時より嬉しい気がする。

この一連の流れ、強敵を倒した達成感→制限時間への焦り→時間切れで絶望→レアアイテムが無事で安堵というまさに感情のジェットコースターであった。ゲームをやっていてこんなにも心を揺さぶられたのは久しぶりだ。

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持ち帰ったレアアイテムは倉庫にて大切に保管。サーバースラムはデータの引き継ぎができないため短い間になるが、今回のプレイの思い出と勲章として輝きを放ってくれていた。


以上が、私が今回のサーバースラムで体験した「ロケッティア」への挑戦の模様だ。容赦のない攻撃で確実にプレイヤーを倒すことに特化したかなりの強敵だったが、今回のようにしっかりと攻撃をかわしつつ着実にダメージを与えていけば貧弱な装備でもチャンスはあるということがお分かりいただけたかと思う。

ちなみにロケッティアは最上位のARCというわけではなく、巨体に似合わない身軽なジャンプで踏みつぶしてくる「リーパー」や強靭な装甲をもつ重戦車のようないでたちの「バスティオン」など、まだまだ強敵たちが控えている。

さらにはボス級の巨大なARC「クイーン」も登場する。私も出会えたので近寄ってみたのだがさすがに勝てる気がしなかった。

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6足歩行の超巨大ARC「クイーン」。見ての通り初心者がどうこうできる相手ではない。

今回私が体験したサーバースラムではプレイできる内容が限られていたが、10月30日に待望のリリースを迎えた本作。地上をくまなく探索し、レア素材を集めて強力な装備を作成し、信頼できる仲間たちとチームを組めば、このような凶悪メカたちを破壊するのも決して不可能ではなくなるのだろう。きっと今後はそのような熱いプレイが数多く繰り広げられることになるはずだ。

新米レイダーおよびこれからレイダーデビュー予定の皆さんも、ぜひ今回の私のようにガッツ溢れる(?)プレイで憎きARCたちをボコスカ破壊し、レア素材をゲットして達成感を味わっていってほしい。ただし、時間切れには要注意だ。

新作PvPvEエクストラクション・アドベンチャー『ARC Raiders』はPC(SteamEpic Games Store)、PS5Xbox Series X|Sにて発売中だ。クロスプレイにも対応している。

なお、次ページではおまけとして発売前の10月23日に実施されたメディアプレビューにて体験した各マップの雰囲気をお伝えする。ぜひご覧いただきたい。

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編集・ライター
『The Elder Scrolls』や『Dragon Age』などの海外RPGをやり込むことで英語力を身に付ける。個人的ゲーム史上ナンバーワンヒロインは『Mass Effect』のタリゾラ。 面白そうなものには何でも興味を抱くやっかいな性分のため、日々重量を増す欲しいものリストの圧力に苦しんでいる。
編集
幼少期からホラーゲームが好き。RPGは登場人物への感情移入が激しく的外れな考察をしがちで、レベル上げも怠るため終盤に苦しくなるタイプ。自著『デブからの脱却』(KADOKAWA)発売中
Twitter:@MarieYanamoto

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