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【バイオ9】『バイオハザード レクイエム』をプレイしてみたら「“弾一発”を撃つか撃たないか」みたいな判断ひとつで明暗がわかれる、本当に遊びたい『サバイバルホラー』になっていた

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暗い、近い、硬い。ゾンビが。

『バイオハザード レクイエム』のホラー、本気で容赦がない。
無理な人はマジで無理なくらい気合いが入っている。トレーラーなんかでは主人公のグレースがずっとビクビクしている様子が描かれていたのを見た人も多いかと思うけど、さもありなんという感じ。

だが、レオン・S・ケネディ、この男が出てくると、空気が変わる。

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暴力!暴力!暴力!圧倒的暴力!!

本作はグレースとレオンというまったくタイプの異なるキャラクターをパートごとに切り替えながらプレイしていくのだが、このイケオジはとにかく強い。

嵐のように斧を振り回したかと思えば、ほとばしるフィジカルでゾンビを蹴っ飛ばし、超大口径のゴリラみたいな激強リボルバーを顔面50センチみたいな距離でぶっ放す。とにかくやりたい放題。同じゲームとは思えない。

なるほどね、グレースパートではガチガチのホラーで追い詰めておいて、レオンパートで俺TUEEEして気持ちよくなる。このメリハリが本作の骨格なんだ。

そう思っていた。レオンがこのゴリラみたいなリボルバーをグレースに渡すまでは……

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えっ、くれるの!?
さっきまであんなに楽しそうにぶっぱなしてた銃を!?

と思いきや、なんとこの銃、残弾はたったの1発。
この男、直前のムービーシーンでバカスカ撃ちまくったあげく、リロードすらせずに渡してきたのだ。

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そのあたりはゾンビがわらわらうろついていて、心細いったらありゃしないのに、弾はたったの1発だけ。自決用か……?

一応ほかの武器も拾えるけど、なんかこっちも全然弾が入ってなかったり、拾えても少ししかなかったりと本当にシビア。おまけにゾンビがなかなか硬くて、ちょっとやそっとでは死なない。いや死んではいるけど。

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ちょっと人間やめてそうな強さのレオンと違い、こっちは斧とキックでゾンビの頭をブチ叩き割ったりとかできないんだけど。

敵をよろめかせたり、すっ転ばせたり、ときには気配を隠して必死のステルス。大丈夫だ、銃なんかに頼らなくたって、できることを重ねていけばいい。グレースはグレースにできることをすればいいんだ。

でも、それでもどうしてもやってきてしまう「どうにもならない瞬間」。
いよいよこの銃、レクイエムを使うとき──。

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なんか一撃で後ろのゾンビもまとめて吹っ飛んだ

なんだこの銃!?

執筆/囲図囿図囲
編集/恵那

誰にとっての“レクイエム”なの?「もちろん、テメーのためのな!」

このレクイエムって銃、冗談みたいに強い。強すぎて冗談かと思った。

今風に言うなら「アルティメット・スキル」的な武器で、1発撃つにも苦労する代わりに、どんなヤバい状況もこじ開けてくれる切り札になる。

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序盤では倒せなさそうな敵だと思えるヤバい相手でも、とりあえずレクイエムをぶっ放してみるとなんとかなる。銃を撃つ。相手は死ぬ。

難易度Classicだと、そのへんに落ちてたハンドガンでは20発くらい耐えられてしまったような硬いヤツも、一撃で吹き飛ぶ。10倍では足りないくらいの威力がある。しかも貫通までする。

このレクイエムさえあれば、グレースはなんでもできる。

弾が、弾さえあれば……!

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この威力なので、弾に関しては当然ながら簡単には手に入らない。序盤のエリアで拾える数はおそらく二桁に届かない。「あった!」と心を躍らせても、だいたい1発だ。逆になんのために1発だけぽろっと置いているのか、本気で腹が立つ。

ゲームが進むと素材や血液サンプルを組み合わせてクラフトすることもできるが、その素材を集めるのもなかなか難しい。

どこで使うのか。使っていいのか。本当に使っていいのか。使わずに温存するべきなのか……。まさに銀の弾丸、ラストエリクサー、アルティメット・スキルであり、シューティングゲームのボム。

使えば確実に局面を打開できる切り札が、いつでも持ち出せる。

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元ネタはたぶんRSH-12。デカい弾をデカい銃で撃てばつよいの極致みたいなイカれ銃

プレイスタイルでもめちゃくちゃに味が変わりそうだ。初心者にとってはまさに「お守り」になる。本当に詰んだ瞬間、どうしても倒せない強敵にぶつかった時の最終手段として温存しておけば、こいつで打開できない局面は存在しない。

自認トリガーハッピーな筆者は強敵が出るたびに躊躇なくぶっ放してしまっていたが、「ああ~、今レクイエムがあったらなー! っかー、レクイエムがあればなぁー!!」と何度も思わされた。

最初から最強の武器があるので、すべての戦闘にさらなる「判断」の余地がある。真面目にサバイバルホラーするのもいいが、レクイエムの1発で全てを片付けることもできてしまう。普通だったら逃げ回るしかなさそうないかにも強者面したヤツでさえ、レクイエムで完膚なきまでに黙らせることができる。

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弾があれば。

いきなり最強武器を渡されて、ちょー強いですよ〜でも弾だけ少ないですよ〜。あとは自分で考えてね~という本作のスタイル、筆者はかなり好きだ。本作でホラーの味が強化されたことで尻込みしている人は安心してほしい。レクイエムさえあればどうとでもなる。

あと弾さえあれば……!

新主人公グレースの操作パートは、戦えないと思わせておいて全然戦える系のめちゃくちゃサバイバルな仕上がり

レクイエムの弾さえあればなんでもできる。
これこそ本作の新主人公・グレースの操作パートの大きな醍醐味だ。

だが、「じゃあ弾がなかったらなんもできないの?」と言われればそうではない。
「グレースにできること」はできる!

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FPS視点で扉をくぐるとき、なんとなく初代『バイオハザード』を思い出す。そして、血まみれの赤い扉をくぐる瞬間はさすがに身構えざるを得ない。
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精神的に追いつめられるシチュエーションでわりと弱音を吐きがち。

本作の序盤は「ガチホラー」といっていいテイストだ。

グレースは一生怯えっぱなしで、本当に頼りない。それなのに徒手空拳でバケモノに追い回されたりもするし、パラノーマルなことが起こるし、部屋は暗いしゾンビは硬い。微に入り細にわたる丁寧さで怖がらせてくる。

筆者は昨年も本作の先行プレイを遊ばせてもらっているのだが、本作の練り込まれた怖さは生半可なものではない。苦手な方は覚悟の準備をしておいてください。

とはいえ、グレースが武器を手にした瞬間から急激にゲームとしての味が変わった。
結論から言えば、グレースだってやるときはやれるタイプの主人公なのだ。

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本作のゾンビは怖い。なにせ硬い。難易度Classicでは、並のハンドガンでは頭に何発たたき込んでもビクともしない。そこらへんにいるゾンビ相手にマガジンが空っぽになる始末で、弾がいくらあっても足りないじゃないか──と、最初はそう思っていた。

実は本作、銃はしばらく構え続けておかないと本来の性能が発揮できない。ダメージも下がるし、相手もひるみにくくなってしまうのだ。怖さのあまり「硬すぎるだろ!」と半ギレしながら撃っていたのでは、ダメージも通らない。

適切な距離を取って、構えて、絞って、撃つ。立ち位置と距離感のセッティングが完璧だと、序盤のしょぼい銃でもだいたい頭に1発〜2発打ち込めばゾンビをふらつかせることができる。

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あとは戦国の首取りサムライさながら、馬乗りになってナイフでめった刺しにすればいい。

本作では銃を持ちながらでもナイフによる近接攻撃をすぐに出せるようになっており、ナイフ一本でゾンビを三枚下ろしにするというバイオらしいアクションがシームレスに繰り出せる。

「いや銃で撃てばいいじゃん」と思われるかもしれないのだが、弾がねえんだよ!

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弾があれば、弾さえあれば、文字通り銃はすべてを解決する。でも、その弾の入手が、かなーりシブい。

武器はくれる。でも、弾をくれないんだ、本作は。
もちろん、目を皿のようにしてあちこちを探し回っていれば、弾薬箱は結構見つけられる。壺の中とか、木箱の中、ロッカーの中──。でも拾ってみると、たったの2発。

……1体倒すのに8発とか使ってるんだが?

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筆者の場合、ちょっと強めの使い勝手のいい銃を見逃していたりなどの紆余曲折もあって、貧乏ループがかなり続いてしまったこともあり、グレースパートでプレイが楽になったと感じるまで7時間ほどかかった。

前述したとおりゾンビは硬いので、トドメを刺したいなら結局手数がいる。そういうわけで銃弾に頼らないゾンビ調理技術が必要になってくるのだが、なんと本作はナイフにさえ耐久力があり、割とあっさり壊れてしまう。

壊れてしまうと直すこともできないのだが、ナイフを持っていればゾンビに絡みつかれても即座に脱出できたりするので、なるべく失いたくない。使うとなくなるものほど、本作では強い。

そのため、戦いを避けて武器の消耗を抑えるという判断も大事だ。それも単に隠れるだけではなく、ふいうちしてよろめかせた隙に駆け抜けるか、武器を温存せずにとどめを刺すかといった、状況にあわせた判断を適宜下していくことが必要なのだ。

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2体以上のゾンビの間を突破したい場合、1体目を銃撃→うまく体術で2体目を巻き込み、まとめてよろめかせることも可能。銃弾の消費を抑えられるが、倒してしまえば気にせずに済むので、もどかしい。

距離感や立ち位置が重要になってくることも含めて、ただ撃てば解決ではないというのがもどかしく、その一方で(残弾を気にせず)撃ってしまえばだいたい解決できるので、単なるアクションだけではない思考の歯ごたえがすごい。

ただし、シビアなのは弾だけでもない。

リソース管理がシビアすぎて一生ヒリつける。弾1発、あるだけでありがたい

とにかく弾がない。弾が欲しい。補給の滞っている前線の兵士みたいな気持ちになれる。

でも、グレースパートはこのシビアさのおかげで「サバイバルホラー」としてめちゃくちゃ面白い。

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グレースは拾えるアイテム自体そこまで多くないのだが、敵の死体やそのあたりにある血だまりから回収した血液サンプルや素材を使って「クラフト」をすることができる。ハーブを回復アンプルに強化したり、弾薬を製造したり……高度に発展した科学と魔法の見分けをつけるのは難しい。

しかし、弾を作れるようになっても全然楽にはならない。グレースのインベントリは1枠1アイテムの固定方式で、ハンドガンの弾で1枠、回復で1枠、クラフト素材で1枠。初期は8枠しかないためあっという間に埋まる。血液サンプルを持ち運ぶのにさえアイテムが必要で、インベントリの枠を使う。

もちろん、鍵だとかヒューズだとか、シリーズおなじみの進行用のアイテムでもしっかり1枠を食う。非常にフェアなゲームだ。確かに重要アイテムだけ別腹なのはおかしい……。いやおかしいのか?よくないですか?だいぶしんどいぞ。

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拡張して10マスになってもインベントリは即埋まる。ハンドガンの弾が1発だけしかなくても、平等に1マスを占有するのでさっさと撃ってしまいたくなるが、この1発が生死を分けるのでなかなかできない。

道中でバッグを見つければ拡張できるが、もちろんそんなにたくさん転がっているわけではない。おかげでアイテムの回収をあきらめることもしばしば。苦しい。でもこれがめっちゃ面白い。

弾がない。武器もない。そういう極限状態をほとんど常に強いられるし、倉庫にアイテムが増えても全然持ち歩けないので、探索中は緊張が途切れない。グレースのアクションのシビアさとリソースの渋さの両輪が、めちゃくちゃ『サバイバル』を感じさせてくる。

繰り返しになるが、グレースは弾さえあればなんでもできるのだ。
逆に、弾がなければ本当になんにもできない。なのでいかに弾を残しながら探索するかという、アクション・判断の質を高めることが重要で、ここに本作の味が詰まっている。

そして、本作のマップは訪れた場所や進行に関わる重要地点のみならず、未回収アイテムの位置まで丁寧に記録してくれるスーパー親切仕様。これには本当にカプコン本社に向かって深々とお辞儀をしたい。

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発見したアイテム、扉が通れるかどうかなど、確認済みの情報の全てが網羅されている。

本職はFBIの分析官であるグレースは記憶力もバッチリなので、プレイヤーが覚えてなくてもちゃんと覚えておいてくれる。おかげで「あとで取りにくればいい」と未練を断ち切ることができるので、インベントリ不足でアイテムを諦めたとしても、実はそんなにストレスはない。

ただし、単にフィジカルでいうと、初期状態のグレースは「マジで貧弱」の一言に尽きる。ゾンビの攻撃2回くらいで余裕で死ねる。一方のレオンは5倍以上耐える(当事者比)。

それでもグレースで頑張ろうと思えるのには、体力と射撃能力を強化する二種類の永続アップグレード薬が存在しているのも大きい。ちゃんと強くなっていけば、弾薬を温存できる機会も増える。

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このアップグレードは弾薬等と同じようにクラフトできる。ただどちらの能力を強化するにしても、素材は共通しているため、すべてを選ぶことはできない。

筆者はひたすら“スタビライザー”を作って銃の威力と安定性を強化していったのだが、効果はテキメンで、打つたびに「さっきより確実に強い自分」がわかった。

正直、体力もちゃんと増やした方がいいとは思うのだが、「死んだらゲームオーバーで済むけど、弾は撃ったらなくなるよ」と過去の私が言うのである。本作ではいろいろなところで判断が試される。

時間をかけるとちゃんと強くなって、アイテム事情はどんどん楽になっていくので、それだけで楽しい。でも、素材として使ってるのがゾンビと地べたから回収できる出自のわからん血液サンプルなので、これ本当に打っていいヤツ?というのだけは気にならないでもない。

グレースのサバイバルを通して成長した自分のプレイスキルがレオンパートで爆発して、あまりにも気持ちよすぎる!!!!

グレースのカツカツを何時間も味わったあとで、自分がレオン・S・ケネディになった瞬間を、なんと表現すればいいだろう。

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つえー。

おわり!

もはやゾンビ退治など手慣れたものと言って良さそうな風格を備えたレオン、本気でとんでもなく強い。

耐久力実質無限のトマホーク(斧)で敵を強打できるし、即死効果のある処刑もできる、パリィまでできる。蹴りはグレースとは比較にならないくらいのAOEで、雑魚ゾンビ複数体をまとめて月までぶっ飛ばせる。お前ほんとにグレースと同じ種族の生き物か??

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弾も潤沢。同じ世界に生きているはずなのに、なぜかレオンの方が弾が拾える。そういった星の下に生まれているのか、同じ診療所の内部を探索しているはずなのに、弾薬箱の中身がちゃんと詰まっている。

レオンがなんの未練もなくレクイエムを手放したのも納得。いらねえわ。こんだけ強けりゃ。

グレースパートは全然アクションできなくて、その分レオンパートで気持ちよくしてくれるのかな?と思わせておいて、グレースパートでも全然アクションできて面白いじゃん。
なんて思ってたら、レオンパートは気持ち良すぎてドーパミンの栓が壊れてしまった。

グレースパートで散々苦労してマスターしたアクションが、完全上位互換仕様のキャラクターでぶちかませるのだから、気分がアガらないわけがない。

グレースは弾さえあればなんでもできたが、レオンには斧があるからさらになんでもできる。弾が切れてもパリィと蹴りだけでゾンビはねじ伏せられるし、そもそも弾が温存できる。イケオジなだけでなくて、圧倒的に節約も上手いので、インフレのスパイラルは止まらない。

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C.A.R.システムというジョン・ウィックでおなじみの近接戦闘に特化したクールな銃の構え方で立ち回るし、ガン・フー(あるいはガン=カタ)も辞さない。ちなみに「スーツ」のコスチュームもあるらしい……。
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レオンの左手の中身にも注目してほしい。ショットガンも、4つの弾をガッとつかんでシュシュッとリロードするあの「クアッド・リロード」を行うので隙がない。威力は高いけどあのリロードが遅い……みたいな他のゲームのイメージ、ぶっ壊されます。

本作ではFPSとTPSを自由に切り替えられるが、公式のおすすめはグレースをFPS、レオンをTPSで遊ぶ構成だ。システムではそれがデフォルトになっている。いつでも切り替えができるが、確かにレオンのアクションをTPSで見るとシビれる。

ただ、筆者が最終的に選んだのはFPS。誰がなんと言おうと、俺がレオンなんだ……。レオンになりたくなっちゃう。

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ゾンビの大群をしばきまわした後でも、いちいちセリフがカッコイイし常に余裕がある。なんというか、トキメクレベルでイケている。筆者だって、そうありたい。

ただ、距離感がTPSより掴みにくく、慣れるまではむやみに斧を振り回してしまうオジサンになってしまうこともあった。とはいえ慣れの問題だし、戦闘の迫力は段違いだ。蹴りやフィニッシュムーブのアクションはシームレスに空中視点に切り替わってくれるので何が起こってるかもわかりやすく、違和感もないし、個人的には二度おいしい。

どちらを選ぶかは自由だが、こんなところでも悩ませてくれる。

演出でビビらせるだけじゃない、フェアでガチな『サバイバルホラー』だから時間が溶ける。リソースは溶けないで……

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つい熱が入ってアクションとサバイバルの面白さばかり語ってしまったが、「バイオなんだし、ホラー要素はどうなんだ?」と思っている人も多いのではないかと思う。

結論から言うと、ホラー部分はガチだ。しっかりガチで怖い。

ガチではあるけど、すごく「フェア」でもある。なにせレクイエムという最強武器が最初から手元にあるのだ。

これが手元にあることの安心感はすごい。おまえがこっちをビビらせるつもりなら、こっちもおまえをビビらせることができるんだぞ、ということです。レクイエムで。

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容赦のないホラーではあるが、単なる暗さとか不便さで怖がらせよう、という意図はあまり感じられなかった。

本作のゾンビはやたら騒がしかったりするし、一方でやけに鈍感なのでステルスでの対処もしやすい。初見殺ししてくるようなこともあんまりなく、筆者のデス・メモリーでも見積もりが甘すぎて弾がなくなったとか、立ち位置が悪くて囲まれてタコ殴りにされたりといった、ゲームプレイのツメの甘さでばかり死んでいた記憶がある。

まあそもそも『バイオ』なので、死体がそのへんに転がっていたら動かないわけない。絶対に起きてほしくないことが絶対に起きる。そういう「おやくそく」のおかげでフェアになっている部分もあるかもしれない。でも慎重にプレイしていて、リソース管理も丁寧にできていれば、だいたいの局面でどうにでもできる。

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どうやら生前の記憶がある程度残るらしく、電気のスイッチを切りたくてたまらないゾンビなんかは電気を消してあげると簡単に撒くことができた。当直さん?

筆者個人的にはホラゲーでも「こわ〜い」よりも「殺してぇ……」が先に来てしまう、やられっぱなしは性に合わないタイプなので、ホラー的な理不尽がなかったことはかなりストレスフリーだった。

例えばグレースパートでも、序盤では倒せない敵と遭遇することがない。ちょっと様子のおかしい銃があるので、いかにも「私超強敵です」みたいなツラをしたやつでも、レクイエムの前では平等に粉砕できる。

本作、むしろホラー苦手な人にこそ最適なのかもしれない。

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一度撃ってみてほしい。

取り逃したアイテムもマップ上にちゃんと表示される、という点は先ほども紹介したが、それ以外にも開けられる扉とそうでない扉もいちど判別すれば全てマップに記録されるし、未着手の謎解きも、全部マーカーが出る。

「アイテム見つけたんだけど、使う場所忘れたぞ!!」とならない。解くことにだけ集中できるので、常に面白い。

ホラーなんて全然平気だぜ!と思っていた筆者のようなタイプでも、サバイバルゲームとしてのリソース管理のシビアさから、ゾンビ相手にびくびくと立ち回らないといけない局面もやってくる。

ホラーも、戦闘も、リソース管理も、レベルデザインも、全部に本気を感じる。現代的な遊びやすさとアクション性が両立した、迫真の『サバイバルホラー』になっていて、クオリティの高さをバチバチに感じられる面白いゲームになっていた、というのが筆者の率直な感想だ。

ホラーが苦手な人も、マジでレクイエムはいっぺん撃ってみてほしい。ホラーへの苦手意識がなくなるかもしれない。もちろん、レオンで超気持ちよくなってもいい。

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『バイオハザード レクイエム』は2026年2月27日発売。対応機種はPS5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2、PC(Steam/Epic Games Store)。通常版8,990円(税込)、デラックスエディション9,990円(税込)。

ライター
ストア派とシカゴ学派の観点から人生をゲームとして生きている。ライターとしてはクラス選択したばかり。esportsは嗜む程度で、ほとんど追う専・観る専。好きなゲームジャンルは、ハクスラ・放置ゲー・宇宙ゲー・工業ゲー。特に、『Factorio』には無上の喜びを感じ、クリアまでに1000時間かかるMODを完遂することが夢。趣味は漫画を読むことと、書籍とゲームを積むこと。3度の飯ほど『弐瓶勉』作品が好き。
Twitter:@abaranche
編集・ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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