「作ってる人、絶対ホロライブのファンですよね……?」
ホロライブ初の公式スマホゲーム『hololive Dreams』(略称『ホロドリ』)に触れて、まず頭に浮かんだのがそれだった。
事前に知っていたのは「ホロライブの楽曲で遊ぶ音ゲー+テーマパーク作り」というジャンルくらい。正直、公式監修できっちりまとめられた、ちょっと“よそ行き”のゲームを思い描いていた。
ところが、その想像は、最初の数分で気持ちよく裏切られた。画面のホロメンたちのかけあいが、もういつもの配信そのまま。聞けば、各タレント本人の監修も入っているという。どうりで“いつものホロメン”のまま出てくるわけだ。
そして、ミニキャラ姿のホロメンが、とにかくかわいい。“いつものホロメン”に会える安心感と、ゲームならではの新しいかわいさ。その両方を欲張りに味わえてしまう。大空スバルさんの言葉を借りるなら、これはまさに「あじまってる」。
今回、そんな『ホロドリ』を試遊できる機会に恵まれたので、ファン目線で感じた手触りを伝えたい。
自分らしさ全開のホロメンをゲームでも見られる喜び
試遊で何よりうれしかったのは、ホロメンたちが、いつもの配信そのままの姿でいてくれることだった。ファンとしては、もうたまらない。
セリフはきっちりと整理されていて、配信で見せるあの自由なテンションは控えめに。キャラクター化された“よそ行きのホロメン”になっているんじゃないか? 初の公式スマホゲームというのもあり、試遊前はそんなことばかり想像していた。
ところが、実際に画面の中のホロメンたちは違った。ホロメン本人の喋りのクセやメンバー同士の関係性が、整えられることなくそのまま落とし込まれている。無難にされてもおかしくない“配信のノリ”が、『ホロドリ』ではしっかり生き残っている。
たとえば宝鐘マリン船長。安心感のあるいつものプロフィール。船長、紹介文が枠に収まってないですよ!!
チュートリアル的な流れでは「マリン船長だろォン!?」と、一味とのプロレスでおなじみのあのセリフまで飛び出す。聞いた瞬間、「よそ行き」という杞憂は吹き飛んだ。
轟はじめ番長の字幕もうれしかった。「はじめ語」とも呼ばれる、ちょっと舌足らずで愛らしいあの口調が、字幕にもそのままの表記で乗っている。普通なら標準語に整えるところを、はじめさんの言葉のリズムごと拾いに行っているのだ。
また、かけあいに宿る関係性の再現度も見逃せない。ラプラス・ダークネス総帥が常闇トワ様のガチファンである、というあの関係性がゲームの中でもちゃんと活きている。
ホロメンを解放していく「ホロメンクエスト」の中で、同じholoXの風真いろはと小学生みたいなやりとりをしているところにトワ様が現れ、ラプラスの態度が別人のように変わる。配信を追ってきたファンなら、思わず笑ってしまうはずだ。
単にホロメンが大集合しているのではない。「あの子とあの子はこういう関係だよね」という解像度まで保たれている。だからこそ、「わかってるなあ……!」とぐっとくる。
もちろん、全員がずっとハイテンションでかましてくる、というわけではない。むしろ真面目に進行してくれる場面のほうが多いくらいだ。でも、ふとした拍子に“らしさ”が漏れ出す。その塩梅が、配信を追ってきたファンの記憶とぴたりと噛み合う。
ホロメンのミニキャラがかわいい。かわいすぎる
『ホロドリ』のミニキャラはめちゃくちゃかわいい。
このかわいさには、遊び始めてすぐ気づく。『ホロドリ』はパーク内をミニキャラで移動していく作りなので、最初のホロメン選択のあと、すぐにミニキャラを拝めるからだ。(ちなみに、移動は強制ではなくファストトラベルもできる)
そして、ここで出会えるのはファンにとって新しいかわいさだ。配信のLive2Dでも、3Dライブのモデルでもない。考えてみれば、ホロメンが3Dのミニキャラとして、自分の操作で動き回るコンテンツはこれまでほとんどなかった。
立体のホロメンといえばねんどろいどくらいだが、それは“飾る”もの。手元で動かせる小さなホロメンは、ファンにとって意外と初めての体験ではないだろうか。
モデルの作り込み、表情の変化、モーション。どれもクオリティが高い。
トコトコ歩かせているだけで愛おしいのに、ジャンプにはちゃんと差分が用意され、ミニキャラならではの大きくコミカルな動きを見せる。もうかわいい。本当にかわいい。
ミニキャラが登場するムービーをちょっと眺めただけでも、ニヤニヤが止まらない。
常闇トワ&轟はじめ、ラプラス・ダークネス&獅白ぼたん、儒烏風亭らでん&オーロ・クロニー。序盤に流れるこの3組のかけあいムービーは、それぞれの個性を立てつつ、ミニキャラの新鮮なかわいさが効きまくっている。
おまけに、やたらともちもちしている。これだけかわいいなら、ほかのホロメンはどうなんだろう……。あの組み合わせも見たいな……と、まだ見ぬミニキャラへの期待が膨らんでいく。
音ゲーは「やらされる」んじゃない。やりたいから、やる
ここまで読んで、こう身構えた人もいるかもしれない。「結局これ、音ゲーなんでしょう」と。「リズムにあわせてノーツを叩くのが得意な人しか楽しめないんじゃない?」と。
その心配は要らない。本作のジャンルは「リズム&RPG」。リズムゲームは遊びの一部であって、『ホロドリ』を楽しむのに音ゲーの腕前は問われない。
もちろん、音ゲーパートの出来はいい。収録曲は初期実装の段階でソロ曲、グループ曲、カバー曲まで150曲以上。譜面はオーソドックスで、音ゲーに馴染みがない人でもスッと入れる。好きな曲をホロメンと一緒に楽しむ時間そのものが気持ちいい。
そのうえでうれしいのは、その音ゲーが“ノルマ”に感じにくいことだ。
そもそも『ホロドリ』の目的は、ホロメンたちと夢のパークを発展させていくこと。パークを彩る素材は、音ゲーからもミニゲームからも集まってくる。
しかも、ガチャの仕様がまたうまい。
試遊版時点では、『ホロドリ』のガチャから出てくるのは、音ゲー画面で使えるスキンと、マップで動かすミニキャラの衣装がセットだった。音ゲーをやり込む人にも、ミニキャラを眺めて過ごす人にも、同じ1回がまるごとうれしい。
どんな遊びかたをしていても、お迎えしたホロメンがちゃんと自分の遊びの中に出てきてくれる。
つまり『ホロドリ』は、楽曲や音ゲーが好きな人も、そうでない人も、誰もが自分のやりかたでホロメンのかわいさを堪能できる場になっている。ホロライブが好きだという気持ちさえあれば、遊びかたは問われない。
ホロメンのかわいさを堪能する「新たな場」
振り返ってみると、『ホロドリ』の良さは、すべての要素が同じ一点に向かっていることに尽きる。「ホロメンのかわいさを堪能する場」として、隅々まで突き詰められているのだ。
いつもの姿に会えるから、長く追いかけてきたファンは心地よくいられる。ミニキャラは、新規だろうと古参だろうと関係なくかわいい。音ゲーや楽曲が好きなら文句なしに楽しめ、得意でなくてもパークの発展はちゃんと進む。
そして『ホロドリ』は、推しが誰であっても置いていかれない作りになっている。
実際、ここまで挙げてきた要素は、リリース時に登場するホロメンそれぞれに同じだけ用意されている。今後も新曲やストーリーが追加されていくという。比較的最近デビューしたFLOW GLOWやENのJusticeのみんなも、今後実装されるかもしれない。
並べてみると、どの要素もばらばらの方向を向いていない。すべてが「どんなファンにも、ホロメンのかわいさを心ゆくまで味わってほしい」というひとつの狙いに帰結している。
配信で、ライブで、グッズで。ホロリスはこれまでも、いろいろな形でホロメンのかわいさに触れてきた。『ホロドリ』は、そこに新しく加わる場所だ。
推しのかわいさを楽しむための選択肢が、またひとつ増える。その仕上がりは、大空スバルさんのあの言葉を借りるのが、やっぱりいちばんしっくりくる。
「あじま〜るよ」と。
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