画面の彼に触れ、心臓を掴まれる。“動く想い人”の破壊力を見せつける『ときめきメモリアル Girl’s Side 4th Heart』
やわらかに動き、溢れ出す臨場感。まるで息遣いまでもが聞こえてくるかのように、画面を飛び越えて彼らがすぐそばに存在している……そんな不思議な一体感に包まれる作品があります。
それが、KONAMIから2021年10月28日に発売された学園恋愛シミュレーションゲーム『ときめきメモリアル Girl’s Side 4th Heart』。はばたき学園の生徒として高校3年間を過ごし、卒業式の日に意中の男性キャラからの告白を目指す内容となっています。
本作のLive2Dの魅力は、リアルな仕草と距離感がもたらす、圧倒的な「ガチ恋」体験。全力でプレイヤーをドキッとさせてきます。
ゲーム中では、とにかくキャラクターに直接(画面越しですが)触れることができます。触れて喜ぶ場所は彼によって違い、好感度が低いうちに顔に触れると怒られることも。そりゃそうだ。
さらに、複数のキャラクターが画面に集うことで、Live2Dがもたらすその場の空気は一気に彩りを増していきます。そこには、彼らが確かに画面の向こう側で生きているという、説得力があるのです。
目線があう。呼吸を感じる。画面越しの彼に触れて心臓を掴まれる瞬間
女性向け恋愛ゲームの金字塔として、数々のプレイヤーの心を狂わせてきた名作……という噂はかねがね耳にしていましたが、筆者は今回の記事をきっかけに、初めて『ときメモGS4』の世界へ足を踏み入れました。
ドキドキしながらはばたき学園の門をくぐり、数いる魅力的な男子たちの中からまず攻略に挑んだのは、本作のメインキャラである「風真玲太(かざまりょうた)」くん。
主人公の幼馴染でありながら、はばたき市でも由緒ある家の生まれ。文武両道でカリスマ性まである、完全なる「王子様属性」。
小学生の頃にイギリスへ引っ越してしまった彼と、9年ぶりに日本で再会する。物語は、そんな運命的な再会からスタートするのです。
そんな風真くんが小学生の頃にかざぐるまにしたお願い事がこちら。
(おれたちがいつも元気で幸せで、それで、けっこんできますように。ぜったいに、できますように……)
この健気さ、もはや最初から両想いでは? 今すぐ役所に行って結婚できませんかね?
そんな9年間の一途な片思いを叶えようと、真っ先に風真くんの攻略へと踏み出しました。……しかし、学園生活をおくるうちに思いがけない衝撃が待ち受けていました。
なんと、画面の彼らが本当に……生きてる。そして、こっちを見つめてくる……!!
たとえば、チャリティーオークションの司会を頼まれて悩む彼の背中を押すシーン。
彼に触れた瞬間、ふいに視線が動き、バッチリと目が合います。ただ画面越しに見ているのではなく、はっきりと「目があった」と感じてしまうLive2Dってすごいですね。臨場感が違います。
髪がたなびき、彼の呼吸を感じ、見つめられているという実感はあまりにも甘美で、その瞬間、心臓をきゅっと掴まれました。
こんなにもいい表情を向けてくれるのだから、きっと彼からの好感度は高いはず。たぶん、もう結婚できます。
一方で、デート中に風真くんに触れると、照れて目をそらすような初々しい反応も見せてくれます。
うん、彼、絶対私のこと好きじゃん!
頬を手でぽりぽりしてる仕草がかわいいですね。指が綺麗です。我々オタクは細かいところまで舐めるように見てしまう生き物なので、可動域の広いLive2Dはありがたい。
四季の移り変わりで衣装は変わる。恋する対象は複数いる。『ときメモGS4』は命がいくつあっても足りない
本作では、ふと彼に触れるたび、Live2Dという奇跡が息を吹き込み、リアルな反応を返してくれます。その豊かなリアクションに一喜一憂し、「次はどんな顔を見せてくれるんだろう」と、心躍らせながら彼との時間を重ねていきました。
しかも、四季の移り変わりやシーンごとに衣装まで変わるんです! 同じ動きでも衣装が変わると印象もガラッと変わり、「えっ、そんな一面もあったの……!?」と新鮮なときめきを浴び続けることになります。
あらゆる場面でフル稼働するLive2Dが、微細な表情から息遣いまで圧倒的なリアリティで描き出し、こちらの心臓を毎回容赦なくわしづかみにしてきます。
男の子と出会うたびに、仲良くなるたびに胸がドキドキ……こんなの命がいくつあっても足りません。
こちらが正月の初詣シーン。
拝殿で何を願うかを聞いたとき、彼は「10年前からずっと同じ」と答えます。はい、もう結婚できますね。
このとき、正面の立ち絵からスッと目を横にそらすんです。
「察しろよ」と言わんばかりの空気がヒシヒシと伝わってきて、Live2Dはこんな繊細な心情まで見事に表現できるのかと驚かされました。
まあ……それでも察しきれない私は横転するわけですが。
しかし、この最高の体験には残酷な結末が待っていました。
筆者はシリーズ初心者ゆえに、歴代の「王子枠」はステータスの各パラメーターをめちゃくちゃ上げないといけないという事実を知らなかったのです。
その結果、初周は告白エンディングに到達できずに見事撃沈!
クリスマスの夜、おでこにキスをしてくれたのにどうして……!!
恋愛って難しいな。告白の場所、教会の扉は開きませんでした。
苦い失恋を味わったものの、『ときメモGS4』の秀逸なシステムはそこでプレイヤーを立ち止まらせてはくれません。
日々を積み重ねていくシステムが直感的でテンポが良く、高校3年間の周回がまっっったく苦にならないんです。むしろ「次こそは絶対パラメーターを上げて、あの男と結ばれてやる……!」と闘志が湧き、秒で次の3年間へと漕ぎ出していました。
この、プレイヤーを沼に引きずり込んで離さないゲームバランス。さすが学園恋愛シミュレーションの金字塔、伊達じゃありません。
乙女心を熟知し尽くした開発陣の手によって、筆者は『ときメモGS』の世界でまんまと、めちゃくちゃにときめいてしまいました。どんなに失恋の痛手を負おうとも、画面の向こうで彼らが“生きている”限り、私は何度でもはばたき学園の門を叩くのだ。
人生を豊かにしてくれてありがとう、Live2D
『あんスタ!!』のLive2Dには、鼓動が宿っていた。
『まほやく』のLive2Dには、魔法がかかっていた。
『ときメモGS4』のLive2Dには、奇跡があふれていた。
Live2Dは、単に2Dイラストを華やかに彩るだけではなく、キャラクターに確かな「魂」を宿らせてくれるものなのだ。
生き生きと呼吸し、まるでそこに存在しているかのような錯覚さえ覚える。この素晴らしい技術を生み出してくれた方々、そしてそれを駆使して、限界社会人の孤独な日々を支える物語を届けてくれた開発陣。彼らへの感謝の気持ちでいっぱいです。
無意識にこの技術に触れている多くのユーザーも、この「魂」の宿ったキャラクターたちに、知らず知らずのうちに心を、そして人生を揺さぶられているのではないでしょうか。
余談ですが、筆者もVTuberの立ち絵を描き、Live2Dのモデリングの経験があります。無機質だったはずの自分の「絵」が動き出した瞬間、そこに魂が宿ったようで、とても嬉しかったのです。
だからこそ、イラストを描くすべての人に、ぜひ一度このLive2Dというソフトウェアに触れてみてほしいと声を大にして伝えたいです! たった一度の「瞬き」であっても、自分の描いた絵が意思を持って動き出す瞬間の楽しさは、なにものにも代えがたい感動があります。とにかくめちゃくちゃ楽しいので、ぜひ一度体験してみてください。
そして同時に、その楽しさと苦労を知っているからこそ、こんなにも滑らかで感情豊かな推したちを届けてくれるゲーム開発陣への感謝が尽きません。
今日もまた、途方もない熱量で作られた「魂」の宿る推したちに会うために、私はそっとゲームを起動するのです。
人生を豊かにしてくれてありがとう、Live2D。











