紀元前3000年頃【※】──黒海・カスピ海に面した草原地帯で、人類文明を大きく変えることになる革新が起こった。人が馬に「乗った」のである。
それだけ?と言われそうですが、これが文明史的にはめちゃくちゃ大事。「騎乗」が生まれたことで人類の移動距離は飛躍的に伸び、その影響は交易や戦争など計り知れません。
まさに「騎乗」こそが人類の文明を促したのであり、文明の母と言ってもよいのではないでしょうか。
ということで、今回はそんな「騎乗」がめちゃくちゃ楽しめるタイトルをご紹介します。
※諸説あります。
本作『Wild Wild Eden / ワイルド ワイルド エデン』(以下、ワイルド ワイルド エデン)は集英社ゲームズから発表されているタイトルで、ファンタジー風のオープンワールドを舞台にしたサバイバルゲーム。裸一貫からクラフトや建築によって拠点を強化していく……というゲームなのですが、出現するモンスターのほとんどに「乗る」ことができます。
その範囲は非常に広く、なんとスライム系と一部のボス系モンスターを除くほぼ全て。
馬やドラゴンのような「まあ乗れそう」なモンスターはもちろんのこと、カメレオンやクジラ、クモにカマキリ、仔ブタやニワトリみたいなちびっこに、はては蟹みたいなモンスターにまで乗れてしまう。まさに「見えるモンスターだいたい乗れる」オープンワールドなのです。
そんな騎乗の王国、あるいはふれあいモンスターパークな『ワイルド ワイルド エデン』は、8月26日からドイツのケルンで行われているgamescom2026で試遊台を出展。今回はそれに先がけて行われた国内メディア向けの体験会に参加してきたので、その魅力をお届けします。
執筆/恵那
本作『Wild Wild Eden』は、集英社ゲームズが2023年頃からマレーシアのMagnus Games Studioと協力して開発を進めてきたタイトル。今回の試遊では、序盤のクラフトや建築に加え、多種多様なモンスターへのライド・オンを体験してきました。
そんなわけで、さっそくゲームをスタート。いきなり裸一貫で野生の王国に放り込まれます。

長々としたオープニングや状況解説など一切ないストロングスタイル。とはいえパンツ一丁でないだけ、どこぞの勇者よりはマシかもしれません。
とりあえず近くにあった宝箱から簡単な装備を入手してそのまま外へ。もちろん懇切丁寧なチュートリアルなどはなく、いきなり野外です。とはいえ、このタイプのゲームは決して新しいジャンルというわけでもないので、カンを働かせればやるべきことはなんとなく分かるもの。
そう、まずは素手でそのへんの木を砕いて薪割りです。こうしたサバイバルクラフトでは、木材が一番の素材ですからね。
加えてあたりの茂みから有用そうな植物を採取したら、早速「クラフト」です。
本作では採取やモンスターの討伐などで経験値を獲得・レベルアップが進んでいき、それに応じてクラフト用のレシピ候補がオープン。レベルアップでもらえるクラフトポイントを消費してレシピをアンロックしていきます。
オノやピッケルといった効率的に採取を進めるための道具をアンロックして、さらに素材採取、レベルアップでレシピを解禁してさらに道具を作り……という流れを繰り返して、拠点や道具を強化していくという流れは、『Ark』シリーズなどを触ったことがあれば、なんとなく分かるでしょう。
道具のクラフトだけでなく、床や壁などを組み合わせて拠点となる建物を作ることも、もちろん可能。
だいたいの場所にパーツをセットすれば自動的に辺が接着していく……というのはよくあるシステムですが、本作の場合は手動で微調整することも可能で、これをうまく使うことで、「壁を使って階段を作る」みたいなことも可能。想像力次第でいろんな調整ができそうです。
で、ここからが本作の醍醐味であるモンスターのテイム(飼いならし)です。
まずはクラフトで捕獲用の麻酔薬を大量に精製し……。
そのへんにいたニワトリっぽいモンスターに投げつけまくって眠らせたら、「テイム」技能を使って手なづけます。クールタイムがあるので多少時間はかかりますが、これを何度か繰り返すことでテイム完了です。
テイムしたモンスターには名前をつけることができ、連れ回したり生産活動や畑の栽培などを手伝わせることも可能。ただし、あくまでモンスターなのでそんなに難しいことはできず、種族ごとに得意なことをさせるような使い方がメインです。
たとえば炎のスライムなら窯の中に入れて燃料の代わりに使ったり、水のスライムなら畑の上に設置することで自動水やり機に。
そして、手なづけたモンスターにはもちろん「騎乗」できます。本記事的にはこれがメイン。
騎乗には「鞍」が必要になるのですが、逆に言えば「鞍」さえつけられれば、あとはもうなんでも乗りたい放題。
というわけで、ここからは開発ツールの力を借りていろんなモンスターに乗ってきました。
まずは快速なダチョウからユニコーン。乙事主さまみたいなイノシシに、でっかいクモみたいな虫系も。見るからに凶悪そうな恐竜だって乗れちゃいます。デカすぎて歩くだけで木をなぎ倒せちゃうぞ。
もちろん空の生き物もOK。小型のワイバーンのような竜から、広い翼を羽ばたかせる怪鳥、魚とインコをかけ合わせたようなヘンテコな鳥まで、よりどりみどり。
そして全国の蟹ファンのみなさんおまたせしました!
蟹にも乗れます!!!!

すごいのが、それぞれのモンスターが種族ごとにまったく異なる特徴・能力を持っていること。
たとえばさきほどの怪鳥なら、飛行しながら鋭いツメで地上の小型モンスターを捕獲可能。ワイバーンっぽいやつなら火球を吐けたり、毒霧みたいなものを吹き出すモンスターもいれば、透明化してからの奇襲攻撃が可能なカメレオン型まで、騎乗時に使える能力が全然違って、それぞれ個性的。

はてはクジラにまで乗ることができて、海中世界の探索も可能に。このゲーム、「どんなモンスターに乗るのか」によって、できることもいける場所もかなり変わりそうです。今回の体験版ではまだ海中探索はできなかったのですが、正式版での解禁がめっちゃ楽しみ。
またテイムしたモンスターは、なでなでしてあげることで仲良くなることもできるようで、生き物大好き勢としてはこのあたりの機能も嬉しいところ。
生き物らしさというのもしっかり表現されており、野生のモンスター同士が遭遇して勝手に戦ったりすることもあるようです。それを利用して強力なモンスターの同士討ちを狙う……なんてこともできるのだとか。筆者は浜辺で蟹さんファイトを目撃してめっちゃ興奮してました。カニノケンカだ……!!
ただーし!今回は開発ツールの力を借りていろんなモンスターに乗せてもらったのですが、実際には先ほども書いたとおり、麻酔薬で眠らせる→その隙にテイムという流れが必要で、当然ながら強力なモンスターほど一筋縄ではいきません。
実際ゲーム中には、乗り心地が良さそうなデカいカメ(ワニ?)みたいなモンスターを発見して喜び勇んで麻酔薬を投げつけながら強襲してみたものの、ものの見事に返り討ちにされました。
強いモンスターに乗るには、まず己が強くなくてはならない……ってことね。
とまあそんな感じで、ざっくりとした紹介でしたが、こんな感じでいろんなモンスターに「乗る」ことがたいへん楽しいゲームでした。いかにもそれっぽいモンスターだけではなく、カマキリみたいな昆虫型のモンスターや、先ほどの魚×インコみたいな鳥など、ヘンテコなモンスターも多くてかなり楽しい。いろんなモンスターを見つけてライド・オンしてみるのが捗りそうです。
さすがにいまからドイツへ飛んで本作をプレイするのはかなり無理があるとは思うのですが、2027年の春からSteamで早期アクセスをスタートすることが告知されているので、興味のある方はぜひそちらをお待ちください。よきライド・ライフを!






























