ポーランドのゲームデベロッパーThe Astronautsは、新作FPS『Witchfire』の最新映像を公開した。映像はいずれも短なgif形式のイメージで、1本は海外線を歩く様子を、もう2本は巨大な怪物との遭遇シーンを映し出している。
1年前に公開されたティーザートレイラーでは、緑深い森の中で骸骨の兵士と戦う様子や巨大なモンスターの姿が収録されていたが、新たに公開された動画では初登場の巨大モンスターや夕焼けが美しい海岸が登場している。
特に森林の描写は非常に美しいが、これは同社の処女作の一人称視点アドベンチャーゲーム『The Vanishing of Ethan Carter』でも利用された写真測量技術を引き続き利用している。
『Witchfire』では、魔女が現実に存在する架空の世界が舞台となる。プレイヤーは教会の異端審問官(the punishing hand)として、魔女やその眷属と戦うことになる。物語重視で戦闘のなかった『The Vanishing of Ethan Carter』とは打って変わって、物語よりもプレイヤーの挑戦と熟達を求める戦闘重視のゲームだ。究極の勝利のために、魔女狩りの腕前を示さなければならない。
発表から1年間は音沙汰がなかったが同作だが、ゲームの開発がストップしていたわけではなかった。チームはこの間もゲームの開発を続け、たくさんの銃器やモンスターのモデルやアニメーション、AIの制作を行い、グラフィックチームは写真測量技術を使ったアセット制作に打ち込んでいたという。
『Witchfire』を製作するThe Astronautsは、People Can Flyの共同設立者3人が独立して立ち上げた開発スタジオ。People Can Flyは現在Epic Gamesの元で『Fortnite: Save the World』の開発・運営を行っているが、以前は『Painkiller』や『Bulletstorm』の開発として知られており、アクション性の高い戦闘重視のFPSの制作に定評があるデベロッパーだった。
The Astronautsもそのようなゲームを作るかと思われていたが、最初のゲーム『The Vanishing of Ethan Carter』は一人称視点ながら、さまざまな謎解きと探索を行うアドベンチャーゲームであり、戦闘要素はまったくなかった。ブログでは彼ら3人が最初に勤めたMetropolis Softwareのゲームを紹介し、アドベンチャーゲームが好きだったと語っている。
しかし『Witchfire』は『Painkiller』のようなダークな雰囲気を持ったアクション性の強いFPSになるだろう。今後はTwitterやFacebookで、毎週水曜日にデベロップアップデートを公開。ゲームの開発の状況や裏話を明かしていくという。
本作の発売は2019年は難しく、2020年が妥当だという。『Painkiller』直系の続編とも言えるようなゲームだが、果たしてThe Astronautsがどのようなものを作り上げるのか。今から楽しみだ。
文/古嶋誉幸