ハムスターは、同社が運営する 「アケアカNEOGEO」シリーズにおいて、PS4、Nintendo Switch、Xbox One向けに『神凰拳』を移植した『アケアカNEOGEO 神凰拳』を発売することを発表した。配信日はNintendo Switch版が2019年1月3日、PS4、Xbox One版が2019年1月10日に配信開始となる。価格はそれぞれ税込みで、Nintendo Switch版とPS4版が823円、Xbox Oneが840円。
『神凰拳』は1996年にSNKから発売された対戦格闘ゲーム。 神話に登場する神々や、モンスターをモチーフにしたキャラクター達を操作し、「天界統一権争奪戦」を勝ち抜くことが目標だ。
ゲームの特徴的なのがプリレンダリングされたキャラクターを操作すること。プリレンダリングとは、ポリゴンモデルの描画処理を事前に行い、画像データに変換しておくことで、リアルタイム処理では表現できない複雑な3D表現を実現すること。ただしこの場合は、『ファイナルファンタジーVII』の背景のように美麗だが静止画になってしまう。
『神凰拳』ではこのプリレンダーの画像データを複数枚表示してアニメーションとして表示させることによって、プリレンダーでありながら、動的なCGを表現している。このような手法をキャラクターに取っているゲームは少し珍しいが、『スーパードンキーコング』が同様の手法を取っていることがもっとも有名だろう。
ある意味、『Fight of Gods』、『ゴッド・オブ・ウォー』、そして『Fate/stay night』の先駆けともいえる本作。スサノオ、孫悟空、ベヒモス、ルシファーと古今東西の神話のキャラクターたちが戦い競い合う。格キャラクターが繰り出せる必殺技にも注目だ。現代のひとつのトレンドともいえる神々の戦いが1996年にはどのように表現されていたのか。改めて本作を再評価するためにも今回の移植は朗報といえるだろう。
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文/福山幸司