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人気のすごろく的ローグライクRPG『For The King』がアップデートで日本語に対応。運を前提にした戦略が勝利の鍵を握る時間泥棒ゲーム

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 カナダのバンクーバーに拠点を置くインディースタジオIronOak Gamesが開発した『For The King』。早期アクセスを経て昨年の4月に発売したSteamでも高い評価を得ているローグライクRPGだ。同作が本日、アップデートによって日本語に正式に対応した。ローカライズの水準は高く、複雑なルールや物語がより理解しやすくなっている。

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 本作は平和だったファーラル王国の名君ブロナーが殺されたことによって、王国がカオスの力に覆われ、モンスターと盗賊が跋扈するようになった世界から始まる。女王は王を殺した犯人と、カオスの力の根源を探し出すように命じた。こうしてファーラルの英雄志望の冒険者たちの旅がはじまる。

 本作の見た目はまるでミニチュアを使った戦略シミュレーションのようだが、本質的にはローグライクRPGである。プレイヤーは最大3人パーティーを組み、フィールドを移動してモンスターと戦ったり、街に移動したりする。マップはランダムに生成されており、やり直すたびに敵の位置やダンジョンや城の配置が変わり、ドロップするアイテムもランダムだ。敵との戦闘はJRPGに影響を受けたターン制で進行する。

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 本作最大の特徴は運の要素が極めて強いこと。戦闘はおろか、移動できる距離までも運の要素が絡むので、プレイ感覚はすごろくにも近い。とはいえ、ダイスやルーレットは登場せず、キャラクターの素早さや装備に応じたスロットによって、行動の成否が決まる独自のシステムを採用している。

 またターンごとに世界がカオスによって腐敗していくので、強力なモンスターはどんどん増え、世界は終末に向かっていく。そのため素早くゲームを進行していく必要があり、ゆっくりと同じ場所で経験値を稼いでいる暇はない。トータルでみると最終的には時間制限に悩まされるゲームである。

 運が悪ければ、やりたい行動がほとんどできず、なかなか進めないことすらある。その救済措置としてフォーカスポイントと呼ばれるシステムがある。これを消費することによって行動の成功率を最大100パーセントまでにあげることができる。しかし使用には制限があるので上手く使いつつ、スマートに移動や戦闘をこなしてゲームを進めていくのが勝利への鍵である。

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 本作は時間も忘れてプレイしてしまうほど中毒度が高いゲームだが、クリアまでの難易度は高い。何度も周回してキャラクターや建物などのコンテンツをアンロックして、最終クリアを目指そう。グラフィックの雰囲気だけではなく、音楽も叙情的で美しく、ファンタジーとしての世界観に一役買っている。前述した通り、日本語ローカライズの水準は高いので、以前から高い評価で気になっていた人はいまこそプレイする絶好の機会ときだろう。時間泥棒のゲームなので、そこだけは注意するように。

ライター/福山幸司

ライター
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福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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