新作RPG『Cyberpunk 2077』ではロマンスを含めカットシーンもほぼ一人称視点になる。開発者がTwitter上でファンに向けて効果を説明

 CD PROJEKT REDは、開発中の新作RPG『Cyberpunk 2077』のカットシーンを原則、すべて一人称視点とすることを明らかにした。海外フォーラムでファンとのやり取りの中で判明したもので、ファンと開発側のやり取りによればセックスシーンも一人称視点で描かれるという。次いで『Cyberpunk 2077』の開発者Marcin Momot氏が、この変更をTwitterで公に認めた形だ。

 CD PROJEKT REDの日本公式アカウントも、Marcin Momot氏の言葉を転載する形で、『Cyberpunk 2077』のカットシーンが一人称視点になることを発表している。

 『Cyberpunk 2077』は一人称視点のRPGで、プレイヤーは見た目などを自由にカスタマイズするできる主人公を操作する。通常のプレイでは一人称視点だが、カットシーンはこれまで三人称視点で描かれていた。2018年に公開されたデモプレイ映像では、画面上にプレイヤーが設定した主人公が写っているカットシーンが確認できる。

(画像は「サイバーパンク2077 ― ゲームプレイ映像(48分)」より)
(画像は「サイバーパンク2077 ― ゲームプレイ映像(48分)」より)

 今回の発表ではこういった三人称視点のカットシーンが一人称視点となっていることが明らかとなった。ただし2018年のデモプレイ映像を見る限り、一人称視点のカットシーンやイベントは、変更前からもともと含まれており、三人称視点のカットシーンはゲームの基調をなすほどの大部分を占めているわけではなさそうである。また今回のニュースで、主人公の姿がゲームから見れなくなるという懸念があるが、所持品画面や鏡などで確認できるとのこと。

 いわゆるFPSのジャンル、たとえば2007年の『Call of Duty 4: Modern Warfare』、2013年の『BioShock Infinite』ではカットシーンも一人称視点で貫かれていた。しかし、昨今の流れとしては、FPSでも「カットシーンは三人称」というパターンが多く、『Wolfenstein: The New Order』『Call of Duty: WWII』『Battlefield V』のカットシーンはそれぞれ三人称視点だ。また一人称視点のRPGである『Deus Ex: Mankind Divided』の場合でも、カットシーンは三人称視点で描かれている。

 『Cyberpunk 2077』のようにプレイアブルは一人称視点、カットシーンも一人称視点というのは、昨今では珍しい存在だろう。

(画像はPS Store「ウィッチャー3 ワイルドハント ゲームオブザイヤーエディション」より)

 CD PROJEKT REDの代表作『ウィッチャー3 ワイルドハント』の洗練されたカットシーンは記憶に強く残るもので、主人公ゲラルトを中心に、映画的な演出のカット割りがリアルタイムで描写される豪華な作りになっていた。さらにプレイヤーはただそのカットシーンを観賞するだけではなく、ボタンを押すことによって、台詞ごとにスキップが可能で、映像もその台詞に合わせたカット割にスキップされる。映画的な映像演出に浸るのもいいし、プレイヤーのテンポで台詞を読み進めることができた快適なカットシーンだったわけだ。

 『Cyberpunk 2077』は、2012年の発表以来、長きに渡る開発期間を経て、2020年4月16日に発売予定。カットシーンを原則で一人称視点にするという今回の発表は大きな決断と言えるだろう。

 しかし、土壇場でCD PROJEKT REDはそのクオリティに妥協しないデベロッパーであり、過去の『ウィッチャー3 ワイルドハント』の洗練されたカットシーンを考えると、高い品質は折り紙つきだ。一人称視点を採用した理由としてCD PROJEKT REDは、「没入感」を挙げており、『Cyberpunk 2077』では見事な一人称視点のカットシーンがゲームの豊かな体験に繋がっていることを期待しよう。

ライター/福山幸司

ライター
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman
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