Rockstar Gamesは、自社のPCゲーム配信プラットフォーム「Rockstar Games Launcher」を、Microsoft Windows向けにリリースした。現在、ソフトウェアをダウンロードしたユーザーに『Grand Theft Auto: San Andreas』を無料で配布するキャンペーンを、期間限定で実施している。
Rockstar Games Launcherでは、アプリ内ストアから『Grand Theft Auto』シリーズをはじめとした同社のゲームが購入できるほか、PCをスキャンすることでSteamのような他社のプラットフォームをとおしてすでに購入した同社の作品を、ライブラリに追加できる。また、Rockstar Social Clubとのアカウント連携、クラウドセーブ、ゲームファイルの自動更新に対応している。
現時点でのストアラインナップは、『Grand Theft Auto V: Premium Edition』、『Grand Theft Auto: Vice City』、『Grand Theft Auto III』、『L.A. Noire: Complete Edition』、『Max Pain 3: Complete Edition』、『Bully: Scholarship Edition』となっている。
PCゲーム配信プラットフォームは、2004年にサービスを開始したValve CorporationのSteamを先駆けに、古くからサブスクリプションサービスとゲームの無料配布を実施しているEAのOrigin、UbisoftのUplay、Blizzard EntertainmentのBattle.net、Bethesda SoftworksのBethesdaランチャー、GOG.comのGOG Galaxyなど、すでに群雄割拠の時代を迎えている。
2018年12月からは、『フォートナイト』の大ヒットで勢いに乗るEpic GamesがEpic Games Storeをオープン。デベロッパー側に有利な利益配分率や新作ゲームの独占配信を武器に、脱Steamの流れに拍車をかけ始めた。
今回のRockstar Games Launcherは、現在のところ前述したBattle.netやBethesdaランチャーのように自社のゲームに特化したプラットフォームに留まっているが、業界全体で脱中央集権化の機運が高まっている証であることは間違いない。今後も、こうした動きはさらに加速していくことが予想される。
ライター/Ritsuko Kawai