モバイルアプリケーション向けに市場調査用ツールを提供している企業Sensor Towerは、任天堂のスマートフォン向けゲームアプリ『マリオカート ツアー』の配信初日におけるダウンロード数が、2000万回を超えていたことを示すデータを公表した。任天堂がリリースした6つのモバイルゲームのうち、過去最高のダウンロード数を記録したことになる。
これは配信開始から24時間以内にApp StoreとGoogle PlayからダウンロードされたiOS版とAndroid版の累計数を推定したデータで、2016年に世界最速で4000万ダウンロードを突破した『Super Mario Run』のおよそ3倍、約180万回の『ファイアーエムブレムヒーローズ』と約170万回『どうぶつの森 ポケットキャンプ』の10倍以上に相当する。
ただし、『Super Mario Run』はiOS版のみが先行配信であったため、単純な比較対象とはならない。なお、『ドクターマリオ ワールド』は約65万回、『ドラガリアロスト』は約15万回だった。
一方で、『マリオカート ツアー』配信から24時間以内の累計課金額は、およそ100万ドルに留まった。これは任天堂がアプリゲームにおける配信初日の売上で過去最高を記録した『ファイアーエムブレムヒーローズ』の430万ドルの4分の1以下に過ぎない。主な原因は、同社が実験的に導入した有料会員サービス「ゴールドパス」に、2週間無料の体験期間が設けられていることにあると、Sensor Towerは指摘する。
『マリオカート ツアー』は、任天堂とDeNAが共同開発し、2019年9月25日にiOSおよびAndroid向けに配信されたシリーズ初のスマートフォン向けタイトル。基本プレイ無料で、月額550円(記事執筆時点)の「ゴールドパス」を購入すると、加入者限定のさまざまな特典が受けられるサブスクリプションモデルを採用している。
ライター/Ritsuko Kawai