3月に行われた「Inside Xbox」にて発表されたXbox OneとPC版『Halo: Reach』が、日本時間12月4日についにリリースされた。PC版はSteamとMicrosoft Storeで購入可能。PC版『Halo: Reach』は『Halo』シリーズをひとまとめにした『Halo: The Master Chief Collection』に収録される1本だが、現在本作のみ単体を1150円で購入できる。
Steamフォーラムは用意されていないが、『Halo』シリーズ公式サイトのフォーラムにPC版用のフォーラムがオープンしている。ゲームのリリースを記念して、343 Industriesが公式フォーラムでは4Kスクリーンショットや壁紙を配布している。
『Halo: Reach』はシリーズ通しての主人公であるマスターチーフが活躍する前の出来事を描く、『Halo: Combat Evolved』の前日譚だ。プレイヤーはノーブル・シックスとしてノーブルチームに赴任。仲間たちとともに人類の防衛線となった「惑星リーチ」で侵略者コヴナントと戦う。
スピンオフ小説ですでに惑星リーチでの戦争の結末が明かされており、日本では「あなたは、この悲劇を忘れてはならない」というキャッチコピーが与えられていたため、ノーブルチームの迎える結末は想像に難くなかった。しかし、激化する戦争の中で徐々に結束するチームの描写や、次につなげるために彼らが取った英雄的な行動が多くのプレイヤーの涙を誘った。
特にエンディングの評価が高く、ギネス・ワールド・レコーズ2012ではもっとも優れたビデオゲームのエンディングトップ50で2位という記録を与えられている。『Halo』初期三部作を製作したBungieが最後に作った作品と言うこともあり、シリーズの中でも特に人気が高い作品だ。
「もうピザ送ってこないで…」。PC版『Halo』や『Halo: Reach』復刻に興奮したファンがピザ贈呈、開発元オフィスにあふれかえり異例の“禁止願い”
その人気を象徴するエピソードとして、『Halo: The Master Chief Collection』の開発を担当した343 Industriesに、『Halo: Reach』の発表後にファンから感謝のピザが大量に届くという珍事が起きた。最終的に「ピザ禁止願い」を発表しなければならないほどだった。
Valveが公開しているSteam上のプレイヤー数データによれば、『Halo: Reach』を収録している『Halo: The Master Chief Collection』のプレイヤー数は発売から伸び続け、記事執筆時点では15万人以上が同時に遊んでいる。Microsoft StoreやXbox One版を遊んでいるプレイヤーを合わせればさらに増えるだろう。
これらのことからも、ファンがいかに『Halo: Reach』のPC版や現行機でのリリースを望んでいたかがわかるだろう。
PC版ならではの楽しみとしてゲームを改造するMODがあるが、343 IndustriesのスタッフがRedditにてシングルプレイキャンペーンとカスタムモードに限りアンチチートプログラムをバイパス可能にしたことを発表している。公式としてはサポートされていないが、マルチプレイモード以外はゲームの改造を許可するようだ。ただし、スタッフはゲームのバックアップを取ることを強く推奨している。
ModポータルサイトNexus Modでは早速Modが登録されている。上記のミームを反映したのか、カーソルをピザに変えるModが確認できる。
Xbox One版『Halo: The Master Chief Collection』には当初含まれておらず、PCゲーマーにとっては2007年に発売された『Halo 2』より12年ぶりの新作ということで、多くのファンに待ち望まれていた『Halo: Reach』。複数回にわたって行われたベータテストも功を奏したのか、フォーラムに今のところ大きな不具合は報告されていないようだ。
PC版『Halo: The Master Chief Collection』はこれを皮切りに『Halo: Combat Evolved』から『Halo 4』までのリリースも待っている。残りの作品のリリースも首を長くして待ちたい、
ライター/古嶋誉幸