『鉄拳』シリーズのディレクターとチーフプロデューサーとしてよく知られる原田勝弘氏が、ファンからの「『ゼノサーガ』HDコレクションを発売する予定はありますか?」という質問に返答。かつて『ゼノサーガ』リマスター計画が持ち上がったが、市場分析の結果収益性が見込めず、最終的にキャンセルされたと答えた。
原田氏は期待するファンに謝罪し、しかしこの計画が再浮上することは難しいとしている。氏はバンダイナムコエンターテイメントのオリジナルIPゲームプロジェクトのゼネラルマネージャーでもある。
This actually progressed to the remaster's plan, but failed in a profitable market analysis.
— Katsuhiro Harada (@Harada_TEKKEN) December 26, 2019
Sorry guys, This plan will be difficult to resurface… https://t.co/0CRJJDPl5Z
『ゼノサーガ』シリーズはモノリスソフトが開発し、バンダイナムコゲームズからリリースされたPlayStation 2向けRPGだ。PlayStationで発売された『ゼノギアス』との関連性を持つが、直接の続編ではない。
『ゼノサーガ エピソードI[力への意志]』が2002年にリリースされ、2004年に『ゼノサーガ エピソードII[善悪の彼岸]』、2006年に『ゼノサーガ エピソードIII[ツァラトゥストラはかく語りき]』が続いた。
各エピソードの副題は「力への意志」、「善悪の彼岸」、「ツァラトゥストラはかく語りき」と、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの著書や提唱した哲学的概念が引用されている。ゲームに登場する敵対勢力「グノーシス」などからも分かるとおり、SFをベースにグノーシス主義や哲学、宗教思想などを織り交ぜたストーリーが展開する。
『ゼノサーガ』シリーズに登場する「KOS-MOS」は、『ファミスタ』シリーズや『PROJECT X ZONE』シリーズ、モノリスソフトの最新作である『ゼノブレイド2』にも登場。『ゼノサーガ』シリーズの象徴的なキャラクターとなっている。2019年に20周年を迎えたモノリスソフトが公開した記念イラストでは、センターの座を占めている。
モノリスソフトは現在任天堂の子会社として、『ゼノブレイド』シリーズを開発。2020年には、Wiiで発売された作品のリマスターである『ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション』のリリースを予定している。
ライター/古嶋誉幸