ベネチア在住のゲーム開発者SquareAnon氏は、現在開発中のテトリス+ダンジョン探索RPG『Blocky Dungeon』の最新バージョンをitch.ioにて無料で公開した。
Blocky Dungeon lives! Sorry for the long absence, everyone. https://t.co/RT7GvKxBzQ#screenshotsaturday #gamedev #indie #unity3d #tetris #roguelike
— SquareAnon (@SquareAnon) January 9, 2021
Some things have changed, read the next posts to know more: pic.twitter.com/3YED7jpEaP
『Blocky Dungeon』は誰もが知る『テトリス』に『風来のシレン』のようなダンジョン探索RPGを組み合わせた、ちょっとほかに見ないジャンルのゲームだ。ダンジョンの通路を模したブロックを『テトリス』の要領でつなげてダンジョンを作り、その中を勇者として冒険する。
ブロックと勇者の操作を切り替えながら規定のクエストをこなし、ポータルをくぐればステージクリアだ。
『テトリス』をやりながらダンジョンも攻略すると聞くと忙しいゲームに思えるかもしれないが、勇者と『テトリス』の操作は完全に別れている。勇者を操作しているときにテトリミノ(ブロック)は落下しない。
そのため、ゲームは大きく分けてブロックをつなげてダンジョンを作る『テトリス』パートと、勇者を操りダンジョンを攻略するダンジョン探索RPGパートの2パートに別れていると言える。
まずはダンジョン探索RPGの部分を解説しよう。自分が動くと相手も動くのがダンジョン探索RPGの基本だが、本作ではブロックを置いたときのみ敵が2ターン動くという独特なシステムを採用している。主人公を操作しているときに敵は動かない。例外は戦闘で、主人公が攻撃した場合は相手も1ターン反撃してくる。なお緑色のゲージで自分が最大何歩歩けるかも決められているため、無制限に動けるというわけではない。
HPと移動力の色に合わせたポーションを取ればその数値が回復し、ハンマーを取ればどこでも1マスだけ通路(ブロック)を作ることができる。
一方、『テトリス』部分で考えるのは、いかに攻略しやすいダンジョンを自分で作るかという一点だ。落下するブロックの中にはモンスターやアイテムも配置されているので、自分がどういったダンジョンを作っているのかイメージしやすい。HPが底をつきかけているのに、勇者のすぐ近くにモンスターが入ったブロックを置くのは自殺行為だ。HP回復ポーションがある通路を近くに置くべきだろう。
ブロックの消去は勇者の操作中にボタンを押し、消える予定のブロックから退出したときに行われる。4列以上を一気に消すこともできる。ブロックに残った敵やアイテムはすべて消去されるので、上手く巻き込んで敵を全滅させることもできる。
ただし、ブロックを消して『テトリス』としてのスコアが上がると敵も強くなるので、ブロックを消して敵を倒しているといつか勇者よりもモンスターが強くなることもある。勇者として危険を冒して敵を倒し、しっかりとレベルを上げていこう。
ブロックが固定されると敵が2ターン動く。勇者を操作するときは敵は動かない。HPが低い状態で敵が2マス以内にいれば必ず攻撃を受けることになる。前述の通り操作自体は別れているが、プレイ中には常にダンジョンの中身とブロックに気を配らなければならない。
アイテムがあれば勇者がブロックを1マスだけ作れたり、通ると崩れる足場があったり、敵の同士討ちが起きたりという細かなシステムのひとつひとつが、「『テトリス』とダンジョン探索RPGを組み合わせる」という一発ネタとも思えるマッシュアップをしっかりと1本のゲームとしてまとめており、本作ならではの味となっている。
ゲームは英語のみだが「Clear Line(0/5)」(ラインを消せ)や「Defeat enemies(0/5)」(敵を倒せ)といったミッションの英文が理解できれば問題なく遊べるはずだ。WindowsだけでなくMacやLinuxにも対応。
まだ正式バージョンではないが、『Blocky Dungeon』はおすすめの1本だ。無料なのでパソコンを持っている方は一度プレイしてみて欲しい。
ライター/古嶋 誉幸