『Stardew Valley』の開発者Eric Barone氏は、いくつかの新しいプロジェクトに取り組んでいることをTwitter上で明らかにした。ひとつは「『Stardew Valley』と同じ世界観だが農業ゲームではない作品」で、もうひとつは「まだ100%確信に到っていないが、何らかの形で『Stardew Valley』と結びつく作品」だという。
Yes, I'm actually working on a couple of new projects. One takes place in the world of Stardew Valley, but is not a farming game. The other, I'm not 100% sure about the world yet, but it will tie into Stardew Valley in some way
— ConcernedApe (@ConcernedApe) February 11, 2020
『Stardew Valley』は家畜や作物を育てながら、牧場経営をしながら自給自足する農場シミュレーションゲーム。インディーゲームながら、本作のセールスは全世界で1000万本を超えているほどの大ヒットしている。
本作を開発したConcernedApeのEric Barone氏は、2011年にワシントン・タコマ大学を卒業して、コンピューターサイエンスの学位を取得。その後、就職するためにいくつかの面接を受けるが仕事には結びつかなかった。自分が本当に何がしたいのか考えた結果、ゲーム開発することを決意。パラマウントシアターで劇場案内人としてパートタイムで働きながら、『Stardew Valley』を4年かけて完成させた。
1999年の『牧場物語 ハーベストムーン』の良さを引き継いだ後継作や代替作品を探したが、見当たらなかったので自分で作ることにしたのが開発の動機だという。さらに『どうぶつの森』、『ルーンファクトリー』、『マインクラフト』、『テラリア』にも着想を受けている。初期バージョンは2012年に公開したが、ゲームが正式にリリースされたのは2016年2月26日となる。
Eric Barone氏はプログラミング、ピクセルアート、音楽、効果音、ストーリーと、本作のすべてを担当。ただアップデートを重ねるうちに、マルチプレイヤー機能は他の人の手助けを受け、さらに2019年初頭にはConcernedApeは正式にチームに移行している。
今回、Eric Barone氏が明らかにした2つの新しいプロジェクト、「『Stardew Valley』と同じ世界観だが農業ゲームではない作品」と「100%確信に到っていないが、何らかの形で『Stardew Valley』と結びつく作品」も、チームで制作していると見ていいだろう。
この件についてIGNから問い合わせを受けたEric Barone氏は、両方のプロジェクトが『Stardew Valley』のようなピクセルアートを使ったトップダウンの2Dゲーム、さらにシングルプレイヤーのゲームだと答えている。『Stardew Valley』のあらゆる品質を上回ることを目標に取り込んでいるが、それを完了するのには1000時間以上の時間が必要だという。しかも『Stardew Valley』のアップデートはこれからも継続していくという。
ただし、Eric Barone氏は新作について、誇大広告や憶測を避けて欲しいとしつつ、過度な期待をかけずに自然な形でゲームを開発をしたいことを述べている。さらに大ヒットを狙っているわけでもなく、ただ楽しんで満足するゲームを作りたいと、先のツイートに付け加えている。
この発表に多くのファンは歓喜しており、Eric Barone氏にエールを送っている。『Stardew Valley』は正式リリースのときから圧巻のボリュームと作り込みが話題になっており、そこからアップデートを重ねてゲームは拡張し続けている。Eric Barone氏のこだわりを考えると、新作の正式発表や完成はまだまだ先のことだろうが、どのような構想を抱いているのか興味はつきない。
ライター/福山幸司