KADOKAWAは、『新クトゥルフ神話TRPG スタートセット』を本日2月28日に発売した。本書は、入門者からベテランまで『新クトゥルフ神話TRPG』をプレイするすべての人のスタートをサポートするソースブックとなる。全160ページ、価格は税込3520円。
日本でも、ますます活況を帯びてきた「クトゥルフ神話TRPG」。H・P・ラヴクラフトが創造したクトゥルフ神話の世界観をベースに、正気度(SAN)という特色あるシステムによって、1981年の発売以来ほかとは違うドラマティックな遊び方を提供したテーブルトークRPGだ。
実は2014年の第7版では大幅にルールが改訂されており、日本でも昨年12月に『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』が発売された。特にキャラクターシートや戦闘システムが大幅に変更されて、より深みがあるものとなっている。合理性と複雑さが増しており、まだまだ上陸したばかりだが、新しいシステムはプレイヤーに好評を博している。
しかし新しくなったゆえに、少々プレイするのにハードルが上がったのも事実。『新クトゥルフ神話TRPG スタートセット』は、先に発売した『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』が税込み6400円に対して、こちらは3520円になっており、入手しやすいものとなっている。
また本書には、「新クトゥルフ神話TRPG」の新要素が俯瞰できる「クイックスタート・ルール」、さらに3編のシナリオが収録。このシナリオはルール、キャラクターの作り方、ゲームのプレイ方法を学ぶのに役立つものとなっており、初心者でもゲームマスター(キーパー)としてプレイできるように書かれているので、入門編には最適だ。さらにプレイするときに便利なルールの早見表を掲載したキーパー・スクリーンも同梱。これがあれば、いちいちルールブックを参照する必要がないのにで、「新クトゥルフ神話TRPG」をプレイする上で大変重宝するものといえる。
なお、本書に含まれている「クイックスタート・ルール」に関してはWebで公開されているので、こちらで簡易なルールを確認してから、「新クトゥルフ神話TRPG」を挑戦するか検討してみてもいいだろう。
より完全な形で遊ぶには『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』が必要だが、まずは新しいルールに慣れ親しむ意味でも『新クトゥルフ神話TRPG スタートセット』を手に取るのは悪くない選択となりそうだ。
ライター/福山幸司