インディーゲーム開発スタジオのKavkaz Sila Gamesは、カプセルホテルでの生活を楽しめるゲーム『Capsule Hotel Simulator』を発表した。日本時間7月1日(水)発売で価格は未発表。日本語への対応予定がある。
『Capsule Hotel Simulator』は、タイトル通りカプセルホテルでの生活を体験するゲームだ。狭いが居心地の良い空間をひとり占めして、カップ麺を食べたり、パソコンでYoutubeを見たり、主人公自身の人生の物語に耳を傾けたりできる。VRヘッドセットにも対応しているので、プレイ環境によっては本当にカプセルホテルにいるような体験を得られるだろう。
ゲームに登場するカプセルは、レトロな外観のテレビが特徴的で古風な印象を受けるほか、旅行で購入したと思われるお土産や地図も確認できる。多くのカプセルホテルでは禁止されているカプセル内での飲食やたばこもゲームならではのものといえるだろう。
ゲームはクエストのような要素がなくても、その場所に没入することが好きなプレイヤーのために作られているという。多くの人々が自由に旅行を楽しめない時代だからこそ、こういった旅先での落ち着いた時間を疑似体験できるゲームも求められているのかもしれない。
「立って半畳寝て一畳」ということわざが示すとおり、人間の生活で絶対に必要なのはカプセルホテルほどの大きさのスペースだ。カプセルホテルは1979年に日本で初めて開業した。世界初のカプセルホテルとして知られる「カプセル・イン大阪」は“2100年のビジネスホテル”をコンセプトに、建築家の黒川紀章氏が設計した。
まるでSFやサイバーパンクを体現したような宿泊様式が訪日外国人を中心に人気を博し、近年では世界中に同様のホテルがオープンしている。
日本人にとってのカプセルホテルは貧乏旅行や終電を逃したときなどの臨時手段として利用するイメージが強く、生活を楽しむ姿は少し想像しにくいかもしれない。カプセルホテルを利用したことがないという方は、『Capsule Hotel Simulator』で一度仮想カプセルホテルに宿泊してみてはいかがだろうか。
ライター/古嶋 誉幸