『UNDERTALE』の誕生5周年&日本版登場3周年を記念したアニバーサリーオンラインイベントにて、作者のトビー・フォックス氏がサプライズで登場。お馴染みの犬の姿で『UNDERTALE』と『DELTARUNE』の楽曲をピアノで演奏した。
イベントコンサートは2019年にMusicエンジンが行ったコンサートをリマスターしたものだが、フォックス氏の演奏はこの日のために新たに収録されたものだ。サプライズであったこと、また氏が自身の手首の不調を先日伝えていたことから、ファンたちは温かい空気で氏の演奏に聞き入った。
Thanks for listening to my messy piano playing at the end too. The first piece was an arrangement of a song from DELTARUNE, the last two were UNDERTALE songs with improvisations. The middle one especially (Snowdin arrangement) I just randomly made up for the concert
— tobyfox (@tobyfox) September 16, 2020
トビー・フォックス氏は先日、新作RPG『DELTARUNE』の開発状況についても公式サイトで発表した。本作はチャプター仕立てになっており、チャプター1を2018年に公開してからも開発が続いている。
公式サイトによると、『DELTARUNE』は『UNDERTALE』に比べてグラフィックとシステム、プロットの組み立てがより複雑で、コンテンツ量も多くなっているという。その規模はすでに個人開発の域を超えており、フォックス氏はチームを組んで本作の開発に取り組んでいる。
詳しい進捗は公式サイトを参照して欲しいが、大雑把にいうと、数ヶ月前に各チャプターのあらすじをまとめたもの、カットシーンのダイアログのほぼ全ての第一稿、BGMのサンプルが完成。ゲーム全体の流れがまとまった。開発は順調に進み、ローカライズなどは別として、チャプター2は年内の完成が視野に入っているとのこと。
また、長年痛めていた手首と手のコンディションが、5ヶ月ほど前から悪化していたことが報告された。ピアノ、キーボード、マウスなど、ゲーム開発に必要な操作が行えず、PCの操作は声で行うほどだった。幸いエクササイズなどで少しずつ調子を取り戻し、こまめな休憩を挟めば一日の内の限られた時間なら手を使って操作できるまで回復している。
しかし、それでもゲームを開発するには心許ない。氏は手の手術も検討しているという。また、開発を手伝ってくれる協力者を新たに探すともしている。
フォックス氏は自身のTwitterアカウントにて、自分の演奏も録画だったことを明かしている。手のことも心配しなくて良いと語り、「演奏のとても悪かった部分は編集したけど、全部はできなかったよ!(笑)」と冗談めかして書き込んでいる。
トビー・フォックス氏の健康状態は気に掛かるが、現状を受け入れ改善しながら『DELTARUNE』の開発に取り組んでいるようだ。チャプター2はローカライズなどを考慮しなければ年内に完成できる見込みということで、ゲームのリリースを楽しみに待ちたい。
ライター/古嶋誉幸