2月2日に発売され人気が爆発中のヴァイキングサバイバルゲーム『Valheim』。木材などを収集しさまざまなアイテムがクラフトできる同作では、細やかな物理演算シミュレーションが採用されており、ハープーン(銛)を使ってヴァイキングたちを宇宙に飛ばそうとするプレイヤーが登場したことも話題となった(参考記事)。
この「ヴァイキング宇宙計画」は多くのヴァイキングを空の彼方へと導いたが、ゲームを開発するIron Gateによりハープーンの挙動が修正され、宇宙へ行く夢は絶たれた。しかし、海外掲示板RedditユーザーのHotGUUUUU氏が新たに考案した、もっと単純かつ壮大な方法が話題となっている。それはヴァイキング船を宇宙に飛ばすというものだ。
After MANY failed launches, I present the Longship down the new and improved Mega Ramp (With Better FPS)
byu/HotGUUUUU invalheim
『Valheim』はヴァイキング文化と北欧神話をテーマにしたオープンワールドサバイバルゲームだ。本来であればプレイヤーはとあるヴァイキングとしてオーディンの敵と戦うため、広大な世界でサバイバルしながら自分を鍛え、そこに隠れ潜むボスモンスターを倒すことを目指す。ただし前述のとおり、ゲーム内の物理演算を利用してさまざまな試みを行うヴァイキングが続出している。
ビデオを見て分かるとおり、打ち上げに使うのはボートとまるでスキージャンプのような滑走路だ。方法は単純明快で、すごい勢いでボートを滑らせて海に向かって飛び出すというもの。水面に落下したボートはとても奇妙な挙動を見せ、水面は波紋を立てることもなく、まるでトランポリンのようにボートを空高く打ち上げるのだ。
2度目の着水でもやはり水面は船を空へと打ち返し、最終的に陸地に落下。特筆すべきは、パイロットであるヴァイキングが生きている点だ。ハープーンを使った以前のヴァイキング宇宙計画では、ヴァイキングは着地と同時に死亡は免れなかった(ただし、これほど巨大な滑り台をつくるためにはかなりの素材が必要ではある)。
このHotGUUUUU氏の偉業に対し、「オーディンは誇りに思うだろう」、「VASA(Viking Aeronautics and Space Administration)」、「ヴァルキリーの力を借りずにヴァルハラに行けそう」など、すでに当該スレッドでは無数の賞賛の声が寄せられている。
この水面の奇妙な挙動について、当該スレッドでは議論が起きている。あるRedditユーザーは単純に「オーディンならそうするだろう」と、オーディンの作った世界はただそう作られていると主張している。ほかのユーザーは、ボートが水に浮くことに関する物理計算が「上下に揺れるように水がボートを同じ高さに押し返す」という計算をしているから、とても高いところからボートで落下するとそれと同じだけ跳ね返すのだ」と、本格的に推理しているユーザーもいる。
さまざまな楽しみ方ができるヴァイキングサバイバルゲーム『Valheim』は、すでに販売本数が400万本を超え、外部統計サイトSteamDBによると4週連続でSteamのトップセラー第1位という記録をたたき出している。宇宙を目指す以外にも、採集して少しずつ自分の領土を広げていく一般的なサバイバルゲームの楽しみ方もできる。興味がある方は、今からでも挑んでみて欲しい。
ライター/古嶋誉幸