スウェーデンのゲームパブリッシャーStarbreezeは、同社の傘下であるゲーム開発会社OVERKILLが開発する新作『PAYDAY 3』を2023年に発売すると発表した。対応プラットフォームはPCとコンソール。パブリッシャーはオーストリアのKoch Mediaが担当する。
『PAYDAY』シリーズは4人協力プレイを主眼に置いた強盗FPS。マスクをつけた4人組の強盗がさまざまな武器やガジェットを手に、銀行や宝石店などからお金を盗み出して逃走するゲームだ。ゾンビFPS『Left 4 Dead』に強く影響を受けており、随所にその片りんが見える。
2021年現在まで途切れることなく開発が続けられており、アップデートは200回を超え無数のDLCをリリース。『ジョン・ウィック』や『スカーフェイス』といった映画とのコラボレーションも行われた。
『PAYDAY』の累計販売本数は2800万本を超えた超人気作となっているが、Starbreeze自体は近年はヒット作に恵まれなかった。2018年末に経営不振から再建申告を行い、事業の立て直しを開始、2019年には倒産の危機に陥っていており、存在のみが明かされていた『PAYDAY3』がどうなるかファンから注目が集まっていた。
しかしレイオフやパブリッシング権の売却などで2020年には資金繰りが徐々に改善されており、同社は2021年2月に行われた財務報告で2020年末までに債権者への支払いが完了したことを発表。新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちとなりパブリッシャー契約は難航していたものの、このたびようやくKoch Mediaとパブリッシング契約が締結されたようだ。
Koch Mediaは契約締結を歓迎し、『PAYDAY 3』がシリーズをさらなる高みに導き、既存のファンだけでなく新しいファンも楽しませてくれるでしょうと語っている。
一時は倒産の危機が危ぶまれたStarbreezeだったが、なんとか再建への道筋が立ち『PAYDAY 3』の開発も問題なく進められているようだ。2023年は『PAYDAY 2』発売からちょうど10年のメモリアルイヤーでもある。そんな2023年にまったく新しい『PAYDAY』が遊べることを期待したい。
ライター/古嶋誉幸