ゲーム開発会社Bit Golemは、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの短編『ダゴン』をテーマにしたVR対応アドベンチャーゲーム『Dagon』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。英語のみ対応。8月28日(土)に無料でリリースされる予定だ。
H.P.ラヴクラフトの短編小説『ダゴン』は、モルヒネ中毒の男が遭難中にであった魚神「ダゴン」について綴った作品だ。クトゥルフ神話やラヴクラフト小説にあまり詳しくない方でも、本作の最後の「窓に! 窓に!」というせりふは聞いたことがあるかもしれない。インターネットミームにもなっているこのせりふの元ネタが『ダゴン』だ。大堀竜太郎訳が青空文庫にて無料で読める。古い作品とはいえほぼ現代語なので読みやすい。興味がある方は一度読んでみてほしい。
『Dagon』はフラットスクリーンにもVRにも対応した短編アドベンチャー。所要時間は15分ほどで、クトゥルフ神話を知らない初心者から、あらゆる作品に精通した大ファンまで楽しめるようになっているという。ゲームはほぼ小説『ダゴン』に準じたストーリーが展開する。
海洋生物の死体で満ちた不浄な泥の大地や、発狂した主人公が最後に見る窓など、小説を読んでいれば場面が想像できるスクリーンショットがストアページに多数掲載されている。なお、不眠症やせん妄、急性宇宙的恐怖などに注意するよう書かれている。
原作、作者、文化への影響などを解説するDLCも配信予定だ。プレイできるインタラクティブノベルとして、作品の内容だけでなく周辺情報を知りたい方にもオススメできる。
ラヴクラフトの短編小説『ダゴン』の世界をVRでも楽しめる『Dagon』は8月28日(土)に無料でリリース予定。英語のみだが、青空文庫でも読める小説を読んでおけば場面が想像しやすくなるはずだ。
ライター/古嶋誉幸