『エースコンバット』シリーズのブランドディレクターの河野一聡氏が、自身のTwitterで「エースコンバットで一番有名なセリフってなんですか?」とユーザーに問いかけて話題になっている。
エースコンバットで一番有名なセリフってなんですか?
— Kazutoki Kono : 河野一聡 (@kazutoki) June 3, 2021
『エースコンバット』シリーズは傭兵や空軍のパイロットとして戦闘機に乗り、戦いに身を投じるフライトシューティングアクション。鮮烈なドッグファイトが楽しめるだけでなく、ドラマティックなシナリオを特徴としており、国家間の狭間で揺れる登場人物たちの生き様を描くストーリーはユーザーから高い評価を受けている。
前身となるアーケード向け稼動した『AIR COMBAT』シリーズがまずあり、その後、第1作『エースコンバット』が1995年にプレイステーション向けに発売。このときからセリフを重視をしており、シナリオを重視する志向を伺わせた。
シリーズに転機があったのが1999年の『エースコンバット3 エレクトロスフィア』。アニメパートをProduction I.Gが制作し、脚本家の佐藤大氏を設定、脚本を担当。佐藤大氏は、ゲームクリエイターの遠藤雅伸氏が執筆した小説版『ゼビウス』を参考に、シナリオを執筆(ナムコ公式ガイドブック「エースコンバット3 エレクトロスフィア」参照)。未来で起こる重厚な企業間戦争の世界観を練り上げ、ストーリーを重視する方向性を決定づけた。
そして、さらにシリーズを現在の方向性へと形作ったのが『エースコンバット04 シャッタードスカイ』。本作はアニメ監督で知られる片渕須直氏が演出・脚本を担当。小惑星ユリシーズによって壊滅的な打撃を受けた世界を背景に、空軍に所属する「メビウス1」を操作し戦いに身を投じる。また同時進行して戦火の街を舞台に「少年」と伝説的なパイロット「黄色の13」のシナリオが描かれる。
『エースコンバット04 シャッタードスカイ』で提示された、実際にその惑星が歴史を歩んでいるような緻密な設定を背景とした世界観は「ストレンジリアル」と呼ばれ、以後、シリーズの基本的なフォーマットとなった。同世界観を引き続き採用したシリーズ最新作『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』は全世界で250万本を突破するなど、大ヒットを記録している。
『エースコンバット』シリーズはこうした緻密で説得力のある世界観を背景に、国家や使命を背負い、命がけで戦いに身を投じるキャラクターたちが登場するので、心を揺さぶる名セリフが多いことで知られる。そうした名セリフをピックアップしたファンサイトが存在するほどだ。
河野一聡氏のTwitter欄には『エースコンバット』シリーズの名セリフを引用するユーザーが多く現れている。「よう相棒、まだ生きてるか」、「天使とダンスだ」などの名セリフに思いを馳せながら、本シリーズをもう1度プレイしてみるのもいいのかもしれない。