海外メディアAxiosは、エレクトロニック・アーツ(EA)やテンセント、Hi-Rez Studioなどが広告の技術を提供する会社Simulmediaと契約したことを報じた。コンソールゲームに広告を掲載する技術に関する契約だとされている。
これを報じた海外メディアPCGamerに対しEAは、「コンソールゲームに広告を掲載するための契約ではない」とコメントしている。
「当社がゲームに “テレビスタイル “のコマーシャルを導入することを検討しているという誤った報道を受けて、コンソールゲームのゲーム内広告は、当社が現在検討しているものでもなければ、導入するための契約を結んだものでもないことを明確にしたいと思います」
「最高のプレイヤー体験を提供することが、私たちの最優先事項です」
Simulmediaが提供する新型広告プラットフォーム「playerWON」は、広告を見たプレーヤーにアバターやゲーム内通過など報酬を提供できるゲーム内広告をPCやコンソールゲームに提供する。同社の調査によれば無料の特典のため、1日あたり最大で10個の広告を見ることがわかったという。基本無料ゲームのプレーヤーの大部分はゲームにお金を払うことはないので、プレーヤーにメリットを提供しつつ広告収入を得るのが目的だ。
そんなゲーム内広告の報道に対しEAが真っ先に反応したのは、以前行ったゲーム内広告での大失敗が理由のひとつだと考えられる。2020年にEAは格闘アクションゲーム『EA SPORTS UFC 4』にてゲーム内広告を導入。リプレイの開始前と終了前に数秒の広告を表示した。
これについて海外掲示板Redditなどで批判が殺到。「EAはゲームのリリース1カ月後に60ドルのゲームに広告を表示している」といったスレッドが立てられた。広告を導入したのが1カ月後というのは、ゲームの売り上げに関わる発売時のレビューで広告を表示することによる低評価を得ないためにする姑息な手段であるなど、さまざまな否定的意見が投稿された。最終的にEAは正式に謝罪し、広告は取り下げられた。(参考:Eurogamer)
EAと同じく契約したことが報じられたテンセントやHi-Rez Studiosは、現時点で声明を発表していない。