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三省堂が発売する新版国語辞典に「ラスボス」が新語として収録。約8年ぶりの全面改訂で“時代を映す言葉”にゲーム用語が選ばれる

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 三省堂は9月8日(水)、同社が編纂する『三省堂国語辞典 第八版』を12月17日(金)に発売すると伝えた。約8年ぶりの全面改訂版となる本辞典には3500の新語が追加され、その中にはゲームと関わりの深い「ラスボス」も含まれることが明かされている。

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(画像は「三省堂」公式Twitterより)

 1960年に初版が刊行され今回8年ぶりの全面改訂を迎える第八版には、約8万4000もの項目を収録。『三国』の愛称でも親しまれる本辞典は、刊行当初より貫く「リアルな言語生活を客観的に捉える」編纂方針のもと新語や新たな用法を積極的に採録し、要点が分かりやすい平易な解説で読者の高い信頼を獲得してきた。

 時代を映す鏡”としての役割を務めるべく、あらゆる活字や音声媒体へと及んだワードハンティングの成果がこのたびの新語には現れている。爆発的人気でコンビニやスーパーでも見かけるようになった「マリトッツォ」をはじめ、SNSでも使われることの多い「身バレ」「リアタイ」といったネット文化ならではの用語もその一例といえるだろう。

 ここで気になるのは、「ラスボス」という単語が新たに加わる点だ。むしろこれまで収録されていなかったのが意外に感じられるが、8年ぶりの改訂という経緯を踏まえると、一般に広く流行したタイミングと前回の刊行時期がちょうど重なるため折悪く漏れこぼれてしまったのではないかと推測できる。

 日本国内における「ラスボス」の受容の背景は弊誌の過去の企画連載で詳しく取り上げているので、興味のある方はあわせてご覧いただきたい。

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(画像は Google Trendsより)
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(画像は Google Trendsより)

 また本記事の執筆にあたり、「ラスボス」が最近ではどのように使用されているのか傾向を調べてみた。「Google Trends」によると、過去12ヵ月間で検索回数が大きく上昇したのは2021年3月下旬から4月上旬にかけての期間。関連キーワードの1位と2位を「モンハン ライズ」が占めている事実からも、同時期に発売されたNintendo Switch用ソフト『モンスターハンターライズ』のラスボスに注目が集まったものと考えられる。

 実際の用例がいかなる形で記されているのかにも期待が高まる『三省堂国語辞典 第八版』は、12月17日(金)に全国の書店およびオンラインショップで発売を予定。販売価格は3300円となっており、小型版も3080円(各税込)で同時展開する。

【あわせて読みたい】

【徹底検証】ラスボスといえば小林幸子? いやいや藤崎詩織(ときメモ)? やる夫と「ラスボス」用例史を学んでたら、二人のどっちが先にゲームに登場したか気になってきた……

今回のテーマは「ラスボス」。「あとちょっとでコンプなんだけど、あのレアカードがラスボスなんだよなぁ」などと目的の達成を阻む最終難関、あるいはその風格を備えた人やモノをそう呼ぶようになって久しいが、コレっていったいいつからの話?

ライター
フリーランスの翻訳者を経て、2021年より編集アシスタントとして加入。京都の町屋で猫と暮らす。
Twitter:@dashimaruJP

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