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PS5向けに新生したディレクターズ・カット版『デス・ストランディング』はより遊びやすく進化した新たな『デススト』だった。新世代の振動機能がきわめて鮮やかな体験を生み出す

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 2019年に発売された『DEATH STRANDING』は、その独特のゲーム性やノーマン・リーダス氏ら有名俳優の起用など、随所で話題を呼ぶ作品だった。その『DEATH STRANDING』に多くの新規要素を追加し、より誰もが遊びやすいようブラッシュアップされた『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』が、通常版からおよそ2年越しに発売される。

 『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』では、謎の現象「デス・ストランディング」によって分断されたアメリカをつなぎなおす、というメインストーリーはそのままに、さまざまな拡張要素が追加された。ミニゲーム的な存在もあれば、新たなガジェットや建築物などプレイの幅を広げるもの、もっともつまづきやすい序盤の助けとなるアイテムや、通常版では描かれることのなかった物語も加えられている。
 さらに、PS5のコントローラ「DualSense」の機能を最大限生かした、新時代の演出が盛り込まれていることは非常に大きな変更点だと言えるだろう。

 最初にひとつ断っておくと、筆者はPS4、PCで発売された通常版『DEATH STRANDING』を遊んでいない。そのため、2021年も終盤の今になって『DEATH STRANDING』の衝撃を受けている。今になってようやく、この作品が各所で語られた理由に近づいている。

 これは遊んだ筆者の感想だが、『DEATH STRANDING』にはゲームだからこそ描けた部分がいくつもある。荒廃した世界を自分で歩くから、やっとたどり着いた寝床に倒れ込む主人公「サム」に移入して、ふっと息を吐けた。怪物じみた「BT」から必死に逃げ延びたからこそ、泣きわめく赤ん坊「BB」をあやす時間に安らぎを感じられた。ゲームプレイのすべてがプレイヤーの側にまで訴えかけてくるようなものを持つ、それが何よりも魅力のタイトルなのだと考えている。

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 そういうわけで、今さらプレイした『DEATH STRANDING』の魅力を随所に著しつつ、ディレクターズ・カット版で追加された要素をいくつか紹介していきたい。

文/久田晴
編集/ishigenn


 
 PS5のコントローラー「DualSense」との相性の良さ

 最初にPS5のコントローラーが主題となる、ガジェット的な切り口なのは申し訳ない。だがこの「DualSense」の生み出した新たな振動機能は、ディレクターズ・カット版をプレイして最初のインパクトであり、その後もゲームと密接につながり続けた大きな要素だ。

 『ASTRO’s PLAYROOM』をご存じの方はどのくらいいるだろうか。PS5のローンチタイトルであり、各所に仕込まれた名作ゲームの小ネタもさることながら、コントローラ機能を最大限活かした技術デモ的な側面も持つタイトルだ。草むらや鉄板、木の板など歩いている場所によって手元に来る振動は変わり、コントローラのスピーカーから発せられる音と相まって圧倒的な没入感を演出してくれた。
 PS5をお持ちの方には、ぜひこちらのタイトルにも触れてみて欲しい。何より無料で遊べるうえ、DualSenseによる新たなゲームの感覚を身体で知ることができる。

 話を戻せば、ディレクターズ・カット版もそれに負けず劣らず、振動がゲームの中の演出のひとつとして取り入れられている。ゲーム開始後すぐのカットシーンから、それは用いられていた。

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ムービーのさなかにもコントローラから刺激を与えられる

 これまで、プレイヤーに与えられていたのは、基本的には「観る」だけのカットシーンだった。QTE(クイック・タイム・イベント)という、ムービー中にボタンを押させる仕様が流行った時期もあったが、今となってはあまり目にすることもない。素直なところを申せば筆者はQTEに良い思いをしたことがなく、そのおもな理由としては「ムービーだと思ってぼんやり見ていたらゲームオーバーになった」ことが最大の要因である。
 だからといって長々とムービーだけを見せられ続ければ、それも退屈に感じるのだから、つくづく贅沢なものだと自分でも思う。しかしそんなワガママなプレイヤーにもディレクターズ・カット版のカットシーンは楽しめる。それはもはや「ムービー≒映像」ではなく、手のひらの上の振動と相まって味わう「体験」だ。

 たとえば上の画像のシーン、サムがバイクで疾走していることは画像からでも伝わってくると思うが、プレイ時には地面のデコボコした感触がコントローラの振動から感じ取れる。バイクの乗り手であるサムと、プレイヤーの感覚がリンクしているように錯覚するのだ。
 そして、この後サムはちょっとした事故によってあわや崖から転落しかける。その際にももちろん振動には変化があり、それは単に強い衝撃を表現するのにとどまらない。崖が迫る、バランスが保てない、落ちる、というような危機感や恐怖をプレイヤーに抱かせる表現力を持っていた。

 ディレクターズ・カット版『DEATH STRANDING』はコントローラを置かせてくれない。ムービーは「観る」ものから「感じる」ものへと進化を遂げたと思わせる。序盤からのカットシーンの多さはいささか辟易する部分もなくはないが、触覚で物語の空気を感じられる体験は、決して味わって損をしないものだと言える。

 もちろん、この革新的な振動機能が用いられるのはカットシーンだけではない。ゲームプレイ中の一歩一歩にも、たしかな重みを与えてくれる。身体で『DEATH STRANDING』の世界に入り込めるのがディレクターズ・カット版における最大の進化と言っても良いだろう。

 感じるだけではなく、操作する側においてもそれは触覚情報の刺激はある。「アダプティブトリガー」を活用した「踏ん張る」演出である。

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サムが必死に踏ん張るとき、プレイヤーの手にも力がこもる

 「DualSense」の目玉機能のひとつであるアダプティブトリガーは押し込む際の重さ、硬さを動的にコントロールできる。悪路や大荷物にふらつくゲーム内のシーンでは、これらトリガーを引くことでバランスを取り戻す操作を行うのだが、上記の機能との相性がとても良く、まさに力を込めていることを体感できる。

 これまで、ゲームから得られる感覚的な刺激はおおよそ視覚と聴覚に依存してきた。振動機能自体は昔からあったものの、震えるか震えないか、1と0しかできなかった触覚の表現は、今や非常に多彩になった。
 そして『DEATH STRANDING』の道なき道を歩む、そのゲームプレイにDualSenseの機能は最高のマッチングを果たしている。主人公、サムに与えられる苦難の数々を、自らの指先でもって感じ取れるというのは、これまでの家庭用ゲームからは考えられないような表現のひとつだと思う。

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「遊びやすさ」が意識されている新たなアイテムと丁寧なチュートリアル

 上述の通り、筆者は通常版『DEATH STRANDING』を遊んでいない。そのため、そちらの序盤がどれほど辛いものだったのかを知らないのが恐縮だが、ディレクターズ・カット版の序盤ではさまざまなガジェットが次々に登場し、早くから成長と効率化を感じることができた。

 新たに追加されたガジェットのひとつが「メーザー銃」。電撃を発射し続け、人間を気絶させることのできる武器だ。射程は短いが、近接戦闘を挑んでくる敵に対し、アウトレンジから一方的に攻撃できるというのは大きなアドバンテージだろう。
 注意点としては少し当てただけではひるむだけで気絶せず、1秒から2秒ほど当て続ける必要がある。徐々にほかの遠距離武器も登場するので中盤以降はそれほど頼ることもないが、ゲームになれていない序盤では非常に心強く感じた

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連続して当て続ける必要はあるが、相手を気絶まで持ち込める

 新規のガジェットとしてもうひとつ「サポートスケルトン」が早期に登場する。下半身に装着することで移動速度を向上させてくれるうえ、より多くの荷物にも耐えられるようになる。
 「パワースケルトン」と呼ばれる同様の効果を持った装備に先んじて扱えるので、やはり序盤での配送を大きく手助けしてくれる。また「パワースケルトン」と違って腰にアイテムを装着できるというメリットも存在する。
 
 難易度ノーマルでの序盤のプレイフィールとしては、上記の新要素に助けられたこともあり、意外と無理がきくという印象だった。バイク「リバース・トライク」を手に入れたときの万能感もたまらない。岩場や山道も思った以上に走破してくれ、大したことのない相手ならばスピードで逃げきれてしまえる。

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実用性もさることながら見た目もかっこよく、適当に走るだけでも絵になる

 くわえて、新たな要素が登場したときなど頻繁にチュートリアルが登場するのも印象的だった。チュートリアルと言っても基本は文章が画面右側に表示されるだけで、ゲームプレイのテンポを損なうことはない。また、おおよそ場面や状況、ストーリーの進行にあわせたタイミングで表示されているようだ。
 オプションから表示をオフにすることもできるため、熟練の配達人の方にも邪魔にならない。徒歩移動にさえ気を遣う独特のゲーム性ゆえ、新規プレイヤーに対するこういった説明の要素はありすぎてもいいくらいだと、個人的には思った。

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戦い方からBBのあやし方まで丁寧に解説してくれる

 ゲームに慣れるための要素としてディレクターズ・カット版で追加された「訓練場」の存在も大きなポイントだ。ここでは的を使った練習のほか、それぞれの武器に対応したチュートリアル的なミッションを行うことができる。
 とくに、対「BT」用に使うグレネード類は、その放物線を描く軌道ゆえ、運用には少しコツがいる。訓練場で気軽に投げてみることで、得られる感覚もあるだろう。

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武器の扱いは習うより慣れるに限る

荒廃した世界で輝く人のつながりと制作陣の遊び心

 「ソーシャル・ストランド・システム」は通常版にも存在した要素だが、やはり『DEATH STRANDING』を語る上では外すことのできないポイントだろう。オンライン上でほかのプレイヤーが立てた建設物を使え、そしてそれに「いいね」を送ることができる。姿が見えない誰かと、自然に助け合えるシステムだ。
 『DEATH STRANDING』で描かれる世界は美しいが、同時に恐ろしい。街や人といった生活のいろどりをほとんど目にすることなく、ただ自然と「ミュール」、「BT」のような敵に囲まれる。足元をすくう大自然と、能動的に襲い掛かってくる敵の両方に対処しなければならないため、配送は文字通り命がけだ。

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BTに取り囲まれたときの緊張感はまさに息が詰まる

 だからこそ、顔も知らない誰かの助けがとてもありがたく感じられる。ストーリーの中でも幾度となく強調される「つながり」は、このシステムによってメタ的にも表現されている。

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出発するとき、やっとの思いで到着したとき、誰かが立てた「看板」たちに励まされた

 また、こちらはあまり取り上げられていないようにも思うが、NPCの描き方もとても丁寧だ。「ソーシャル・ストランド・システム」と同等か、それ以上に「つながり」を意識させてくれる。物語で描かれる人の姿に、これほど励まされるゲームプレイの体験は少ない。

 まず、配送で向かった先では人々からは感謝の言葉がもらえる。一見すると当たり前のような話だが、荷物の状態やかかった時間にあった言葉を使ってくれるため、プレイのモチベーションに大きくかかわってきた。通信越しの会話にもかかわらず、彼らのぬくもりが伝わってくるような会話はとても印象的なものだ。

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丁寧な配送をすれば最大限の賛辞で迎えてくれる

 付近のミュールを排除し安全を確保すると、NPCの配達人「ポーター」たちもあたりをうろつき始める。足を止めれば手を振ってくれるし、物資を分けてくれることもあった。何より、自分以外の人間がこの世界を歩いていることは、とても心の励みになる。

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お互いに頑張ろうな、と思わせてくれる存在だ

 あたりに散りばめられた遊び心も、シビアな旅路の合間で心をなごませてくれるものだった。アメリカ大陸に何食わぬ顔で登場する「東北癒しの湯」などはその極地と言えるだろう。一度は「デス・ストランディング」によって崩壊した世界が舞台となっているからこそ、こうした面白さ、おかしさがより鮮やかに映えるのだ。

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温泉はサムのスタミナだけでなく、BBのストレスも回復してくれる

 ディレクターズ・カット版で登場したレース場も、そんな遊び心のひとつだ。ゲームをある程度進めると登場するこの施設では、さまざまな車両を使ったタイムアタック式のレースが楽しめる。自分の残したレコードはオンラインに登録され、世界中のプレイヤーと競い合うことができる。

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 そのほかPC版『DEATH STRANDING』に収録された『Half-Life』『サイバーパンク2077』のコラボDLCも含まれる。

プレイの幅を広げる新規要素

 新たな建築物として、「荷物カタパルト」「ジャンプ台」などが制作できるようになった。
 「荷物カタパルト」は荷物を積んだポッドを射出でき、離れた場所へ安全に荷物を送ることができるようになる。こちらはゲーム中盤ごろでの登場となった。
 「ジャンプ台」はそれよりも早くに運用可能となり、文字通り車やバイクなどの車両で障害をたやすく飛び越えることができる。ジャンプ中には空中でアクションを決められるなど、ここにも少し遊び心を見せてくれた。

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試しに変なところに作ってみた

 また、完全な新規コンテンツ「廃工場」の存在も印象的だ。ゲーム序盤、上述の「メーザー銃」を入手するタイミングで最初に訪れることになるが、その際は内部へは入れない。ストーリーの進行にあわせて探索域が広がっていく仕様のようだ。

 内部にも多数のミュールが待ち構えているうえ、室内で大荷物を担ぐと落としたり見つかったりというリスクが増加する。「廃工場」の任務を進めるときにはそれ相応の準備をした方が良いだろう。

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遊びとつながり、ふたつの要素が詰めあわされた『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』

 今回、機会をいただいて『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』をプレイできたのは自分の中ではかなりの幸運だった。レビュー目的の早期アクセスのため建築物も少なく、自らが率先して道を開拓していく感触もとても好ましいものだった。
 通常版『DEATH STRANDING』をプレイした方がディレクターズ・カット版を遊んだとき何を思うのか、それだけはけっして筆者には分からない。『DEATH STRANDING』は、何よりもプレイヤーの体験が重要なゲームだと思うからだ。

 ディレクターズ・カット版の魅力はあまたあるが、やはり強調しておきたいのは触って楽しい「DualSense」の体験と、「辛かった」という声を各所で耳にする序盤が遊びやすくなっている点だ。プレイ前には極端にシビアなゲーム性も覚悟していたが、いざ遊んでみれば何とかなる、という印象だった。

 何よりも、筆者が幸運にも味わうことのできた唯一無二の体験を、ひとりでも多くの人に触れていただきたい。そしてそのうえで何を感じたのか、何を思ったのか。ゲームについての評価でもいいし、山道の歩きにくさにでも、どんな話でも聞いてみたい。直接「つながる」ことは無くても、どこかにその印を残しておいていただけるとしたら、見つけたその時にはありったけの「いいね」を送りたいと思う。

ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。

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