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ウォーキングシミュレーターの草分け的名作『Dear Esther』の無料配布がSteamで開始。歩く行為そのものをゲームとして成立させた奥深い世界を体験しよう

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 イギリス・ブライトンに拠点を置くThe Chinese Roomは2月15日(火)、一人称視点アドベンチャーゲーム『Dear Esther: Landmark Edition』のPC版の無料配布をSteamで開始した。通常980円(税込)の同作がお得に入手できる。提供期間は2月17日(木)の午前0時までとなっており、一度受け取り処理を済ませればその後も継続してダウンロードが可能だ。

 『Dear Esther: Landmark Edition』は、歩行と探索に重きを置く「ウォーキングシミュレーター」と呼ばれるジャンルを世に広めた作品として知られ、『Gone Home』『Firewatch』『The Stanley Parable』といった後続タイトルにも多大な影響を与えている。

 今回の無料配信は、2012年にリリースされたPC向けの製品版が10周年を迎えた記念として実施されるもの。同作は2016年にコンソール版が、2019年にはiOS版がそれぞれ発売されている。

Steamで『Dear Esther』の無料配布が開始。ウォーキングシミュレーターの代表作_001
(画像はSteam『Dear Esther: Landmark Edition』より)
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(画像はSteam『Dear Esther: Landmark Edition』より)

 2008年に生まれた『Half Life 2』のMod作品を元に、「Source Engine」で開発されたスタンドアローン版を「Unity 5」を使ってリメイクした同作。美しい不思議な孤島を舞台に、目的も明示されないまま崖や浜辺、洞窟の内部などを歩き続けていくのがおもなプレイとなる。いかにもゲームらしい要素といえば、エスターという名の女性に宛てて書いたと思しき手紙の内容を読み上げる男性の声が、探索の合間にときおり流れるぐらいのものだ。

 本作は倒すべき敵や象徴的なキャラクター、劇的なドラマといった存在を抜きにしてもゲームとして成立することを体現してみせた革新的なタイトルであり、プレイヤー自身のなかでストーリーを紡ぎ出していく可能性を余白として残している。

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(画像はSteam『Dear Esther: Landmark Edition』より)
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(画像はSteam『Dear Esther: Landmark Edition』より)

 Steam版は残念ながら日本語には未対応となっているが、本作独自の雰囲気を体験したい方はこの機会に入手しておくとよいだろう。なおThe Chinese Roomからは『フラッシュ・ゴードン』などの往年の名作映画に着想を得た横スクロール型アドベンチャーゲーム『Little Orpheus』がApple Arcade向けにリリースされており、同作は2022年3月2日(水)にSteamおよびEpic Gamesでの配信も開始する予定だ。

ライター
フリーランスの翻訳者を経て、2021年より編集アシスタントとして加入。京都の町屋で猫と暮らす。
Twitter:@dashimaruJP

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