※【更新 2022/4/15 17:45】日本語版のローカライズ予定について、Tsundere Studioよりツイートでの返信が寄せられたため本文に追記いたしました。
Tsundere Studioは4月14日(木)、開発中のアンチ恋愛シミュレーションゲーム『I Just Want to be Single!!』について、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」によるキャンペーンを終了し7万ドル(約900万円)の資金調達に成功した。
『I Just Want to be Single!!』では女子高に転入したノンバイナリー【※】の内向的な主人公「アヤ」が、恋愛目的で迫り来るクラスメイトたちからの熱烈なアプローチを回避していく。
※身体的な性に関係なく、自身の性自認や性表現に男女の枠組みを当てはめない考え方を指す。
高校生活最後の年、心機一転新たな友人づくりを目指すアヤにとって“友だち以上”の関係性は不要だ。アヤとのデートを夢見るさまざまな“非恋愛候補”と心に一線を引きつつ、フレンドシップを深めていこう。
ゲームプレイはコミック風のビジュアルノベル形式で進み、会話の選択肢を選ぶ以外にも本作ならではの独自システムが設けられている。恋愛の兆しが生まれそうな場面では、任意の単語(「バナナ」など)を打ち込むことでロマンスを妨害可能。発言する際の「トーン」もゲージの大小を通じて調整でき、名前を伝えるシンプルなやり取りひとつでも相手に与える印象は異なってくる。
また、画面上部に表示された「好感度メーター」も重要な要素だ。メーターが下がり過ぎると友だちとしての関係が断たれ、逆に上がり過ぎると恋愛へと発展してしまい“バッドエンド”を迎えることに。メーターの値は会話の内容だけでなく、選択肢を選ぶ際の制限時間をオーバーした場合にも低下してしまうため、的確かつ素早い判断が求められる形だ。
攻略対象となるキャラクターは気の強いアスリート少女「アカネ」をはじめ、裕福な家庭に育つ学校のアイドル「カツミ」、寡黙でミステリアスな「シズカ」、成績優秀なメガネガール「カエデ」、思い込みが激しいヒーロー志望の「ノゾミン」といった個性豊かな面々が登場。このほかにも複数の人物たちが物語を彩る予定だという。
開発を手がけるTsundere Studioはスタジオの名前を冠しているものの、実際にはM氏とTsungelique氏の2名のゲームクリエイターによる共同名義だ。
自身をノンバイナリーでアロマンティック【※】寄りと位置づけるM氏は本作の開発背景について、「恋愛シミュレーションゲームはもともと大好きですが、現実で誰かとデートをする行為には死に近いような怖さを感じていました。その考えをゲームへ落とし込めないかと思ったのです」と話している。
※他人に恋愛感情を抱かない者を指す。
本作の発表時にはインターネット上のアロマンティック界隈からも大きな反響を呼び、開発の後押しにつながったと同氏は説明。『I Just Want to be Single!!』は2023年6月を目標にPC(Steam)でのリリースへ向けた制作が進められており、英語のみの対応となっているもののSteamでは無料の体験版も配信されている。
Seems there's some interest from Japanese folks in our game! That's very cool. We intend to do localizations for JP/CN/KR with the full release 😇 https://t.co/r5gt0v814M
— Tsundere Studio (@StudioTsundere) April 15, 2022
なお本記事の公開後、Tsundere Studioより弊誌のツイート宛てに、正式リリースの際は日本語および韓国語、中国語へのローカライズを計画しているとの返信が寄せられた。日本語でのプレイを希望する者にとっては明るい知らせだ。