任天堂は5月10日(火)、株主・投資家向けに発表した2022年3月期における連結決算のなかで、2021年11月に発売した『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』(以下、ポケモン BD・SP)と2022年1月発売の『Pokémon LEGENDS アルセウス』がそれぞれ1000万本以上の販売を記録したと明らかにしている。
発表によると2022年3月期の売上高は1兆6953億円で、5927億円の営業利益を記録。経常利益は6708億円、当期純利益は4776億円となった。ハードウェアでは『あつまれ どうぶつの森』が大きく販売をけん引した前期に比べて、半導体の部品が不足した背景もあり前期比20%減となっているようだが、結果的にはNintendo Switchの発売以来で2番目の水準となる2306万台の販売を記録した。
内訳としては2021年10月に発売したNintendo Switchの有機ELモデルが580万台の販売を記録。通常モデルのNintendo Switchと携帯型のNintendo Switch Liteにおける販売もバランスよく推移し、Nintendo Switchで遊ぶ年間のユーザー数が1億人を突破したとの推計も出されている。
一方、ソフトウェアでは『ポケモン BD・SP』が1465万本、『Pokémon LEGENDS アルセウス』は1264万本の販売を記録したという。また、2021年10月発売の『マリオパーティ スーパースターズ』は688万本、同年7月発売の『ゼルダの伝説 スカイウォードソードHD』も391万本を販売。前期より前から販売されている『マリオカート8 デラックス』が994万本を販売し、累計での販売数が4500万本を突破したほか、『あつまれ どうぶつの森』も601万本の販売を記録したようだ。
さらに任天堂以外のメーカーから発売されたタイトルも販売を伸ばし、ミリオンセラータイトルは合計で39作品となった。その結果、ソフトウェアは前期比1.8%増の2億3507万本となり、年間の販売本数として歴代プラットフォームで過去最大の本数を記録したという。
また、ゲーム専用機におけるデジタルビジネスではダウンロードソフトの売上が好調に推移。「あつまれ どうぶつの森 ハッピーホームパラダイス」や「マリオカート8 デラックス コース追加パス」などの追加コンテンツや定額制サービス「Nintendo Switch Online」の売上も順調に推移し、デジタル売上高は前期比で4.5%増の3596億円を記録している。上記のほか、モバイル向けタイトルにおける課金やロイヤリティの収入を含めた売上高として533億円も記録されている。
今後の見通しについては『ゼノブレイド3』と『スプラトゥーン3』、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の発売をそれぞれ7月と9月および冬期に予定しており、任天堂以外のメーカーによるものも含めた継続的な人気タイトルの投入でソフトウェアの販売を強化していくとしている。