グローバリゼーションデザイン研究所は、書籍『リセットを押せ:ゲーム業界における破滅と再生の物語』を6月20日(月)に発売する。
価格は税込2420円。全408ページ。著者はジェイソン・シュライアー氏。西野竜太郎氏が翻訳を務めている。また電子書籍版も予定している。
『リセットを押せ:ゲーム業界における破滅と再生の物語』は、アメリカのビデオゲーム業界の現実を描くノンフィクション。原著はニューヨークタイムズ紙のベストセラーリストに入った話題作。
莫大な収益を上げるまでに成長したビデオゲーム産業。しかしその裏では、毎年のように大規模レイオフや開発スタジオ閉鎖が発生している。そうしたことに見舞われた開発者たちはどうなってしまうのか。悲劇をどのようにして乗り越えて、新しい一歩を踏み出すのだろうか。
『バイオショック』のイラショナル・ゲームズをはじめ、元プロ野球選手のカート・シリング氏によって立ち上げられた38スタジオ、さらにスタジオ閉鎖を受けて独立したインディーゲーム会社など、さまざまなゲーム開発企業における苦難のエピソードが語られる。
著者のジェイソン・シュライアー氏は、WIRED、Eurogamer、Edgeなど幅広いメディアに寄稿しているゲームジャーナリストで、特にKotakuにニュース編集者、ライターとして在籍していた時期のゲーム業界の労働環境や性差別、トラブルなどの内部情報の報道が有名だ。
ほかの代表的な著作として、同じくゲーム業界の開発現場に迫った『血と汗とピクセル:大ヒットゲーム開発者たちの激戦記』があり、現在はBloombergの記者として活動している。
書籍『リセットを押せ:ゲーム業界における破滅と再生の物語』は、6月20日(月)に発売予定だ。
■各章詳細
・第1章 日雇い職人
ウォーレン・スペクターはディズニー社にゲーム開発の売り込みをかけていた。しかし驚くような逆提案を受ける――・第2章 プロジェクト・イカロス
イラショナル社はゲーム史上最高傑作の1つとされるバイオショックの最新作に着手するが、開発は遅々として進まない――・第3章 川をさかのぼる
イラショナル社閉鎖後、4人は起業してクラウドファンディングで資金を集め、どうにかゲームをリリースするが――・第4章 消えたスタジオ事件
2Kマリン社は引き継いだゲームの開発が長引いてしまい、夢のプロジェクトを開始できない。引き継いだゲームは完成させたが――・第5章 仕事中毒者たち
ムンバックの仕事中毒はひどくなる一方だった。そんな中、所属していたスタジオが閉鎖され、彼はある決断を下す――・第6章 血染めのソックス
元メジャーリーガーのシリングは引退後にゲーム開発スタジオを始めた。多額の資金を投じてMMORPGの開発に乗り出すが――・第7章 ビッグ・ヒュージ・プロブレムス
ビッグ・ヒュージ・ゲームズ社は元メジャーリーガーの会社に買収されるが閉鎖されてしまう。だがそれも災難の始まりに過ぎなかった――・第8章 ガンジョンキーパー
経営難のミシック社は新たな市場を開拓しようと、過去の名作「ダンジョンキーパー」のモバイル版をリリースするが――・第9章 犠牲と解決策
イラショナル社の閉鎖後、2人は起業を決意する。始めたのはゲームスタジオではなく技術アウトソーシング企業だった――