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復活を遂げた幻のアドベンチャーゲーム『ガラージュ』完全版がついにSteamでも発売。あまりにもゆがんだ世界や哲学的なシナリオが独特の雰囲気を作り出す“奇ゲー”

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 作場金属製作所は7月8日(金)、“幻のゲーム”として知られる謎解きアドベンチャーゲーム『ガラージュ』のPC(Steam)向け完全版を発売した。価格は2400円。iOSAndroid版も税込610円で販売されている。

 『ガラージュ』は、ウェブサイト制作の企業であるキノトロープがかつて作場知生氏を監督に開発し、1999年に東芝EMIから発売された作品である。しかし、東芝EMIがゲーム事業から撤退したことで中古価格は高騰。販売本数の少なさからオリジナル版は「幻のゲーム」とも呼ばれ、20万円を超える高値で取引されていた。また、精神の治療装置にかけられた被験者が異形の生体機械へ姿を変えて自らの精神世界を探索する独特の世界設定も大きな特徴だ。

 コアなファンの間では、ソニー・ミュージックエンタテインメントから発売された『クーロンズゲート』(1997)やスティングの『バロック』(1998)と並び、“3大奇ゲー”のひとつや“歪みゲー”とも称されている。今作ではほぼすべての画像のレタッチや加筆修正、AIフレーム補完による動画の修正が加えられたほか、ユーザーインターフェイスやゲームバランスも改良。新たなチャプターやサブクエスト、マルチエンディングも用意されているという。

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(画像はSteam『GARAGE ガラージュ』より)
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(画像はSteam『GARAGE ガラージュ』より)
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(画像はSteam『GARAGE ガラージュ』より)
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(画像はSteam『GARAGE ガラージュ』より)

 違和感や不安を覚える独特の雰囲気や、“世界を脱出”する意味と“世界に留まる”意味の両義性を問う哲学的なシナリオは本作ならではの体験となっているので、珍しい作品に興味のある方はぜひチェックしておくとよいだろう。

ライター
2019年11月に電ファミへ加入。小学生の時に『ラグナロクオンライン』に出会ったことがきっかけでオンラインゲームにのめり込む。コミュニケーション手段としてのゲームを追い続けている。好きなゲームは『アクトレイザー』『新・世界樹の迷宮2』『GTFO』など。
Twitter:@fuyunoyozakura

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