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本日は『ドラクエ5』が発売されて30周年。「結婚」という「やり直せない選択肢」という画期的なシステムの導入や仲間モンスターシステムなどシリーズの中でも特に人気の高い作品

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 本日2022年9月27日は、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』が発売されて30周年の日となる。

 『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』は1992年(平成4年)9月27日に、エニックス(現スクウェア・エニックス)から発売された『ドラゴンクエスト』シリーズの5作目。

 スーパーファミコン初の『ドラクエ』となり、少年時代から青年時代に渡る親子三大に渡る壮大なストーリー、花嫁を選ぶ結婚システム、さらには仲間モンスターシステムすぎやまこういち氏の名曲の数々など、さまざまな要素でシリーズでも屈指の人気を誇る作品だ。

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(画像はTwitterより)

 開発は、初代『ドラクエ1』から開発を担当していたチュンソフトが手がけている。チュンソフトが開発した最後のナンバリングの『ドラクエ』となり、スーパーファミコンの性能を活かして、これまで真っ黒だった戦闘シーンで背景画面がついたり、PCM音源の迫力あるサウンド、高度なAIによる戦闘システムが可能となった。

 物語は主人公の少年時代からはじまり、父「パパス」に連れられてサンタローズの村を訪れる。パパスは理由を明かさず村にある洞窟に向かうが、その理由は序盤には明かされない。なぜパパスは洞窟に向かっていたのだろう?という謎に惹きつけられた人も多いだろう。

 イジメられているベビーパンサーを救うために、幼馴染のヒロイン「ビアンカ」とともに大人たちに内緒で夜な夜な「レヌール城」を探検するのは少年時代の名シーンだ。

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(画像はTwitterより)
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(画像はTwitterより)

 青年期がはじまると、モンスターを仲間にすることができるようになったり、「スライムレース」などのさらにパワーアップしたカジノが遊べるようになり、冒険の幅が広がっていく。スライムを仲間にしたときの「スラリン」や、スライムナイトを仲間にしたときの「ピエール」などの名前は漫画『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』などでも取り上げられ、ファンにおなじみのものとして定着した。

 これまでの『ドラクエ』シリーズといえば主人公は「勇者」だったが、本作の主人公は勇者ではない。しかし徐々に「勇者」が物語にどのように絡んでくるのか、そして副題である「天空の花嫁」の意味が徐々に明らかになってくる波乱万丈のストーリー構成は高く評価されている。

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(画像はTwitterより)

 そのなかでも本作では「やり直せない選択」というのがプレイヤーの心に強く残った作品として知られている。ベビーパンサーを仲間にするときの「プックル」や「ゲレゲレ」といったネーミングや、「ビアンカ」と「フローラ」のどちらと結婚するのかは、プレイヤーを大いに悩ませた。現在からみても先進的なゲームの仕組みだったといえるだろう。

 今回の30周年にあわせてTwitterではファンがイラストを投稿しているほか、オリジナル版に携わったクリエイターのくりからはづき氏が当時の設定資料集を蔵出ししている

 また漫画『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』を描いた藤原カムイ氏がイラストを投稿している。

https://twitter.com/kamuif/status/1574573676028039169

 本作はのちにPS2、ニンテンドーDS向けにリメイクされており、どちらも評価は高い。特にニンテンドーDS版では、「デボラ」という新キャラクターが新しいヒロインとして追加されている。家庭用の現行ハード向けに展開されていないので、移植やリマスター版を望みたいところだ。

 現在、手軽にできるのはスマートフォン版となり、今回の30周年にあわせる形の9月27日(火)から10月2日(日)の期間に33%オフのセールを開始している。税込1840円が税込1220円となっているので、この機会にプレイしてみてはいかがだろうか。

ライター
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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