いま読まれている記事

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する

article-thumbnail-240309b

謎を解かないと推しが死ぬ――

そんな触れ込みで始まった視聴者参加デスゲーム『ALTÆR CARNIVAL』は、本当に毎週毎週、誰かが死んでいった。もう2人しか残っていない。着物の子も、ツインテールの子も、ボーイッシュな子も、もういない。

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する_001

一般的なデスゲームものであれば、誰が死ぬかはシナリオで決まっている。だが『ALTÆR CARNIVAL』は、それぞれのキャラクターと視聴者が協力してチームを組み、最下位のチームのキャラクターが処刑されてしまう。

つまり、誰がどの順番で死亡するのか、そして誰が生き残るのかは、決まっていないのだ。

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する_002

最初の脱落者は、「風張美聡」という少女だった。彼女は、前評判でも視聴者数でも、もっとも人気があるといえる子だった。それでも負けてしまった。重要なのは視聴者の数ではなかったのだ。

彼女は品行方正な振る舞いをする子であったが、それは周囲の人間からの期待に応えるためにしていたものだった。本当の彼女は、どこにでもいる普通の女の子で、本当に可愛い子だった。もしもまだ生きていたなら、もっと心を開いてくれたに違いない。

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する_003

2人目の脱落者は、「吉永瑠奈」という少女だった。インチキ占い師を盲信するあまり、引いてしまう視聴者も多かったが、彼女のファンサービスは凄かった。なにより、時々漏れ出る素の彼女が本当に愛おしかった。しかし、彼女も負けてしまった。

狂信者感が原因だろうか? だが、後にそれは演技であることが明かされる。彼女は復讐のためにデスゲームに参加し、インチキ占い師を破滅させるために、あえて信者じみた振る舞いをしていたのだ。もしもその演技にもっと早く気が付くことができたなら、彼女は今でも笑っていたかもしれない。

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する_004

3人目の脱落者は、「花崎 薫」という少女だった。彼女は多くの者の心を掴んでいき、次第に視聴者から“ママ”と呼ばれるように。最終的にはもっとも視聴者を集めた少女となったが、彼女も負けてしまった。

彼女の場合、その死を悲しんで良いのか分からない。なぜなら、彼女は「自殺ではない死」を望んでいたからだ。デスゲームで脱落したことにより、彼女の夢は叶ってしまったのだ。今振り返れば、それを思わせる言動はあった。だがふと蘇るのは、彼女が楽しそうに笑っている笑顔である。

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する_005

『ALTÆR CARNIVAL』は『Project:;COLD 2.0』というインターネット上でリアルタイムに展開され、プレイヤー自身が物語に介入することができる、日常侵食型ミステリーゲームのメインコンテンツである。同作の目的は、このデスゲームの真相に迫り、参加者である少女たちを救い出すこと。

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する_006

だから視聴者(通称・融解班)たちは、謎解きと考察を駆使して『ALTÆR CARNIVAL』を調べつくした。

視聴者参加型デスゲーム『ALTÆR CARNIVAL』3週間で視聴者が10万人を突破し、その群衆がLinuxサーバーを実際にハッキング → デスゲーム主催者のWebサイトが崩壊される

時にはLinuxサーバーにハッキングをしかけ、Webを破壊することも厭わなかった。深夜だろうが関係なく、常に数千人が謎解きに挑んだ。

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する_007

一方で、彼らの心はボロボロになっていき、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。推しが死ぬとは、言い換えれば“公式からの供給がなくなる”ということだが、その結果、彼らは、配信されるはずのない配信や、更新されるはずのない日記が見えるようになり、公式Discordサーバーは集団幻覚のような状態に。

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する_008

それだけではなく、そういった現象の末、ファンの間でキャラに対する解像度が極めて高くなっていき、最終的にはファン同士でお互いに“供給する”ようになっていった。

そういった熱量もあってか、彼らはデスゲームの主催者を見つけ出すことに成功する。

そして本日20:00、『ALTÆR CARNIVAL』のFINAL GAMEが開催される。

しかも、まさかこの2人が残ってしまうとは……。

生き残った「日下部祥子」と「墨田季楽々」は特に仲が良い2人だ。第一回目のデスゲームのとき、「墨田季楽々」は1位抜けしたが、その際、「日下部祥子」を支援するよう視聴者に働きかけていた。

そしてゲームは進み、第三回目のデスゲームとき、ドラマが起こった。今度は「日下部祥子」が1位抜けし、一方の「墨田季楽々」は最下位だった。そのとき、「日下部祥子」の視聴者たちは「今こそあの時の恩を返すとき!」と「墨田季楽々」の元に大勢が移動したのだ。その結果、「墨田季楽々」は逆転勝利を収め、FINAL GAMEに出場することとなった。

そして本日、「日下部祥子」と「墨田季楽々」は戦い、どちらかが死亡することになる。

謎を解かないと推しが死ぬデスゲーム『アルター・カーニバル』ショックのあまり、死んだ推しの幻覚を見るファンが続出。まもなく最終戦が開幕し、いよいよ優勝者が決定する_011

だが……いや、だからこそ、彼らは全員救出を目指す。『ALTÆR CARNIVAL』が『Project:;COLD』である以上、それが可能なはずなのだ。

『Project:;COLD』にはイオリ・ハートフィールドという100年後の未来に生きる探偵が居り、彼は過去を改変する能力を有している。『ALTÆR CARNIVAL』という事件を紐解くことができれば、イオリの力を借りて、少女たちが生存する世界線を手繰り寄せることができるはずなのだ。

イオリは本日22:00から配信をすると告知している。彼女たちを救い出すその時は、もうすぐそこまで来ているのかもしれない。

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ