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名作ファンタジー小説『ゲド戦記』作者ル=グウィンの遺稿を加えた『火明かり ゲド戦記別冊』が5月29日に発売決定。表題作ほか、未邦訳の短編やエッセイ・公園などを収めた日本版オリジナル編集の別冊

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アーシュラ・K・ル=グウィンの手掛けた傑作ファンタジー小説『ゲド戦記』に、作者の没後7年を経て新たなエピソードを収めた『火明かり ゲド戦記別冊』が加わることになった。岩波少年文庫より、5月29日に発売予定となっている。

本書は作者ル=グウィンの没後に公表された表題作「火明かり」に加え、未邦訳だった短編「オドレンの娘」やエッセイ・講演などを収めた、日本版オリジナルの別冊になっているという。

『ゲド戦記』はル=グウィンの代表作のひとつ。多島海の世界、アースシーを舞台に、後に大賢人と呼ばれる少年ゲドが魔法の学院で学ぶところから、力を失った彼が伴侶と共に老いてゆくまでを描いた長編ファンタジー作品だ。

さまざまなまじないやものの本質を示す「まことの名」、島々をめぐる冒険に自身の影との戦いなど、その後のファンタジーに多くの影響を与えてきた作品で、今なお世界中に多くのファンが存在する。

またル=グウィンは本シリーズだけでなく多くのファンタジーやSF作品を執筆しており、『闇の左手』などは特に有名。2018年に亡くなったのちも、未邦訳だった短編集やエッセイ集などがしばしば出版されてきた。

『ゲド戦記』シリーズにも生前の彼女が遺した短編があるということはかねてより伝えられてはいたが、未邦訳のため日本読者にとってはもどかしい状況が続いていた。今回その翻訳・出版が決まり、ついに『ゲド戦記』最後の物語に触れられるようになったことは、たいへん喜ばしいニュースと言えそうだ。

なお同シリーズは、日本では2006年にスタジオジブリで映画化もされている。

ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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