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ゲーム空間のデザインを理解し、感情をコントロールする知見を学ぶ書籍『レベルデザインの教科書』が発売開始。長らく高騰していた『ゲームデザイナーのための空間設計』の改訂第2版

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ボーンデジタルは、書籍『レベルデザインの教科書〈ゲーム制作のための建築的アプローチ〉 ― An Architectural Approach to Level Design 2nd Edition 日本語』を発売開始した。

価格は税込7700円。全464ページ。AmazonでもKindle版と書籍版が取り扱い中だ。

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(画像はレベルデザインの教科書 | 株式会社ボーンデジタルより)

『レベルデザインの教科書〈ゲーム制作のための建築的アプローチ〉』は、プレイヤーの感情をコントロールする“空間デザイン”の原理を学ぶゲームデザインの書籍。ゲームデザイナー、ケント州立大学の准教授クリストファー・トッテン氏による著作となる。

本書は2015年に刊行された『ゲームデザイナーのための空間設計』の改訂第2版の邦訳化となる。2015年版は在庫がなく高騰しているが、今回は「改訂第2版」をベースに翻訳された形だ。

建築の原理をレベルデザインに応用し、ゲームのレベル(ゲーム空間)や環境制作のインスピレーションとして活用することを目的としている。「視線誘導」、「ライティング」、「影や薄暗がり」、「探索性」、「方向性」、「空間のリズム」、「壮大な空間の演出」など、現実世界の建築が何千年にもわたって培ってきた人類の知見を応用する。

目次は以下のとおり。

Chapter 1:建造物からレベルデザインを学ぶ準備
Chapter 2:レベルデザイナーのためのドローイング
Chapter 3:レベルデザインのワークフロー
Chapter 4:基本的な空間配置とゲーム空間の種類
Chapter 5:環境アートを通じたコミュニケーション
Chapter 6:危険な建築物でエキサイティングなレベルを構築する
Chapter 7:報酬の空間でプレイヤーを誘い込む
Chapter 8:Level 1-1 チュートリアルレベル【新規コンテンツ】
Chapter 9:ゲーム空間におけるストーリーテリング
Chapter 10:可能性空間と世界の構築
Chapter 11:プロシージャル生成レベルでの制作【新規コンテンツ】
Chapter 12:プレイヤーの交流を生み出すレベルデザイン
Chapter 13:レベルデザインにおけるサウンド、ミュージック、リズム

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(画像はボーンデジタル『レベルデザインの教科書』より)
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(画像はボーンデジタル『レベルデザインの教科書』より)
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(画像はボーンデジタル『レベルデザインの教科書』より)
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(画像はボーンデジタル『レベルデザインの教科書』より)

人の行動や感情を誘導する建築の原理が有効なヒントになるとしており、名作ゲームのなかの工夫を実際を、建築理論と融合させて解説している。また歴史的建造物における空間の構成方法と、ゲーム空間を比較しており、その設計技術を身に着けることができる。

本書は、6月21日に発売されたばかりだが、記事執筆時点でAmazonのソーシャルゲームのカテゴリではベストセラー1位となっており、高い注目度が伺える。

書籍『レベルデザインの教科書〈ゲーム制作のための建築的アプローチ〉 ― An Architectural Approach to Level Design 2nd Edition 日本語』を発売中なので、気になった人は購入を検討してみてはいかがだろうか。

ライター
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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