任天堂は、7月17日に発売するNintendo Switch 2用ソフト『ドンキーコングバナンザ』について、「ドンキーコングのデザイン一新」や「後になってからのポリーン登場決定」などのエピソードを収録する公式インタビュー企画「開発者に訊きました」を公開した。

本企画では、プロデューサーの元倉健太氏やディレクターの高橋和也氏・田中航氏、アートディレクターの渡辺大介氏、サウンドディレクターの久保直人氏が出演。主に『スーパーマリオ』シリーズの3D作品へ携わってきた5名が、開発の経緯やものづくりに対する考え・こだわりを語っている。
一方、今回発売される『ドンキーコングバナンザ』は、“破壊”の力で巨大な地下世界を突き進む3Dアクションゲーム。周囲のあらゆるモノや地形を破壊できるアクションの爽快感と力強さが魅力となっている。
代表取締役フェローである宮本茂氏が築き上げ、レア社との共同開発で大きく花開いてきたシリーズの新作を開発するにあたって、元倉氏らはプロジェクトの話を持ちかけたNintendo Switch総合プロデューサーの小泉歓晃氏や宮本氏に「ドンキーコングとは何なのか」と話を聞き、“破壊”のコンセプトを練り上げていったという。
また、キャラクターデザインにおいても「人によって結構異なる」ドンキーコングの印象を上手く昇華させるべく、“基本のキャラクターデザイン”を一新。2023年公開の映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』や『マリオカート ワールド』にも登場するドンキーのデザインは、宮本氏によるオリジナルのイメージを土台に、今作の要素を肉付けして生まれ変わったものになっているという。

加えて、「開発者に訊きました」のなかでは、階層ごとに異なる地下世界のコンセプトやメインビジュアルの話が展開されており、今作で相棒として登場する少女「ポリーン」の登場が「後になってから決まった」ことも明らかにされている。
ポリーンの登場は、飛行や水上移動などの能力を得られる「バナンザ変身」で音楽が大きく変わる演出を考えるなかで元倉氏がひらめいたものだという。

元倉氏によると、ポリーンは「プレイヤーが共感しやすい相手」として登場を検討していたが、話が出ていた段階では今作の仕様に合わせて存在をうまく落とし込めていなかったという。
そこで、「ポリーンの歌」を「バナンザ変身」のきっかけとすることで、曲の印象を変えることや、ドンキーたちの物語と成長を「プレイヤーの体験」として作ることに成功したようだ。
上記のほか「開発者に訊きました」では、『バイオハザード ヴィレッジ』のローズマリー・ウィンターズ(大人)役としても知られる声優のイブ優里安さんがポリーン役の声を務めることや、“ボクセル”技術とNintendo Switch 2の性能を活かした“気持ちよい破壊”へのこだわりも紹介されている。