日本時間10月29日、Amazonが全社で実施する1万4000人以上のコーポレート職削減の一環として、ビデオゲーム部門でも人員削減を行うことが明らかになった。BloombergやThe Vergeなど、複数の海外メディアがこれを報じている。
報道によると、今回の人員削減では特に、MMOのような大型タイトルの開発作業が縮小される方針だ。これに関連して、同社が開発・運営するMMO『New World』については、PCおよびコンソール版の新規コンテンツ更新を終了することが同日、ゲーム公式ブログで発表された。
The VergeがAmazonから共有された社内メモによると、オーディオ・Twitch・ゲーム担当バイスプレデントのスティーブ・ブーム氏は、「Amazon Game Studiosが進めてきたファーストパーティAAAゲーム開発、特にMMOに関する業務の大部分を停止するという、苦渋の決断を下しました」と述べた。
これには、アーバインとサンディエゴのスタジオ、およびパブリッシング部門における大幅な人員削減が含まれるとしている。
なお、すべてのゲーム開発が停止されるわけではなく、モントリオールスタジオの戦略ゲーム『March of Giants』や、「Luna」向けの「AIに焦点を当てたカジュアルなゲーム」の開発は継続されるという。
また、外部スタジオである米Crystal Dynamicsによる『トゥームレイダー』新作や、英Maverick Gamesによるレーシングタイトルの開発も引き続き行われる。

Amazonが開発・運営する『New World』は、2021年のリリース時にはSteamにて90万人以上の同時接続プレイヤーを集めるなど、人気を博したタイトルだ。しかし同日、開発チームは公式ブログでPC版の発売4周年を機に、新規コンテンツの更新を終了すると発表した。
「これ以上、新規コンテンツのアップデートを継続していくことが困難になった」と理由を説明。最近リリースされた「シーズン10」および「Nighthaven」が最後のコンテンツ追加となる。
サーバーについては、少なくとも2026年まで稼働を継続する意向が示され、現時点でのサービス終了は否定された。今後、シーズン10以降はバグ修正やサーバー統合など、ゲームの安定稼働に必要なサポートは継続される。ただし、ホリデーイベントは終了し、ワールドボスや一部の季節イベントのみが継続される予定だ。
