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『宮崎駿イメージボード全集 5 紅の豚』12月4日発売へ。未発表15点も含め、宮崎駿監督が自ら描いたイメージボードやストーリーボードを計85点掲載。巻末には鈴木敏夫プロデューサーが宮崎駿監督の思想を語るインタビューも

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岩波書店は、スタジオジブリ責任編集による『宮﨑駿イメージボード全集 5 紅の豚』が12月4日に発売されることを発表した。価格は税込4950円で、全国の書店や、Amazon、e-honなどのネット書店で取り扱われる。

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本書は、1992年に公開された『紅の豚』に登場するポルコ、ジーナ、飛行艇はもちろん、飛行機の黎明期を時代背景とともに描いた実寸大のエンディングイラストなど、未発表15点を含む全85点のイラストを収録している。

また、『魔女の宅急便』ラフスケッチ3点も収録されているほか、巻末には宮崎駿監督の思想を語る鈴木敏夫プロデューサーのインタビューも掲載されているとのこと。

『宮﨑駿イメージボード全集 5 紅の豚』は、12月4日より、全国の書店やネット書店で発売される。価格は税込4950円だ。

以下、プレスリリースの全文を掲載しています


「カッコイイとは、こういうことさ。」 スタジオジブリ責任編集『宮﨑駿イメージボード全集 5 紅の豚』(岩波書店)、いよいよ2025年12月4日発売!

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『宮﨑駿イメージボード全集 5 紅の豚』

映画監督かつアニメーターでもある宮﨑駿さんが、自ら描いた〈絵〉──イメージボードやストーリーボードなど──を、多数の未発表の〈絵〉も含め、スタジオジブリが集められるかぎりすべてを集めて収録する画集、スタジオジブリ責任編集『宮﨑駿イメージボード全集』

2024年12月の刊行開始以来、大変大きな反響をいただいております『1 風の谷のナウシカ』『2 天空の城ラピュタ』『3 となりのトトロ』『4 ナウシカ前史』に続き、最新刊『5 紅の豚』を、いよいよ2025年12月4日に発売いたします。

なぜポルコの飛行艇は、赤いのか―― 好きな飛行機を描こうと、長編大作の息抜きとして始まった「紅の豚」(1992年)。魅力的な実寸大のエンディング・イラストなど、未発表15点含む85点を完全収録。「魔女の宅急便」ラフスケッチ3点も掲載。宮﨑駿さんの思想を語る鈴木敏夫プロデューサーの巻末インタビューも必読です。

僕は宮さんに「この人、どうして豚なんですか?」と聞いてしまったんです。そうしたら宮さんは「そういうのを聞くのが日本映画なんだ、そんなことどうだっていいじゃん」と答えました。 ―― 鈴木敏夫インタビュー(本書巻末掲載)より

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宮﨑駿イメージボード全集 5
紅の豚

なぜポルコの飛行艇は、赤いのか。

魅力的な実寸大のエンディング・イラスト等、未発表15点含む85点を完全収録。
「魔女の宅急便」ラフスケッチ3点も掲載。

2025年12月4日刊行/92頁
ISBN 978-4-00-028835-4
本体 4,500円+税
URL:https://www.iwanami.co.jp/028835

「紅の豚」(1992年)は、宮﨑駿さんが模型雑誌『モデルグラフィックス』(大日本絵画)で連載していた漫画「雑想ノート」の中の「飛行艇時代」をベースにした15分ほどの短編作品として当初制作が進められていました。が、宮﨑さんが描き終えた絵コンテを読んだ鈴木敏夫プロデューサーの「どうしてポルコは豚なんですか?」という問いや助言で追加された30分ほどの絵コンテから、ジーナが登場します。その後、様々にストーリー展開や物語が変化、追加され、最終的に約93分の長編作品となりました。

今回刊行いたします『5 紅の豚』は、飛行機の黎明期を時代背景とともに描いた魅力的な実寸大のエンディング・イラストや、ポルコ、ジーナとホテルアドリアーノ、飛行艇などを描いた未発表15点を含む、85点を完全収録。「魔女の宅急便」ラフスケッチ3点も掲載し、宮﨑駿さんの思想を語る鈴木敏夫プロデューサーの巻末インタビューも必読です。

宮さんの中にはもしあの第1次世界大戦のあのデザイン感覚、思想がそのまま第2次世界大戦でも発展していたら、世界は、地球はこんなことにならなかった、というのがずっとあったんです。それは宮さんの理想で、「紅の豚」はそんな理想主義者としての宮さんの思想が反映された作品です。 ―― 鈴木敏夫インタビュー(本書巻末掲載)より

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©Hayao Miyazaki

『宮﨑駿イメージボード全集 5 紅の豚』書誌ページより

■PR誌「図書」では、2026年1月号から1年間、表紙を「宮﨑駿イメージボード」が飾ります!

小社PR誌「図書」(毎月1日発売)では、26年1月号から12月号までの1年間、宮﨑駿監督によるイメージボードが表紙を飾ります。

表紙裏面(表2)には、その〈絵〉とのコラボレーションとして、12名の方々によるリレーエッセイを連載予定です。

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PR誌「図書」2026年1月号表紙(予定)

■同誌連載「イメージボードでよむ宮﨑駿の世界」も大好評継続中です!

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連載「イメージボードでよむ宮﨑駿の世界

本リレーエッセイでは、美術史学、認知科学、哲学、文学、建築学など、それぞれの分野の第一人者たちが、2024年12月から刊行が開始された『宮﨑駿イメージボード全集』を、自在に多彩に読み解くことで、宮﨑駿監督の画業の魅力、その創作の深奥に迫る、年3回の連載です。

絵画研究において、下絵とは、絵師による絵画の構想の過程や、表現の意図などが読み取れるもので、そこには作品の最終的な姿とは異なる構図やディテール、表現の実験などが記録されている。これらを見ることで、作者がどのような考えをもって制作していたのかを知ることができる。氏のイメージボードも同じような分析が可能となり、表現のより細やかなところへの関心を生んでいくことであろう。
――「小山周子 混沌の中から創るための絵[『図書』2025年7月号より]」より

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web岩波たねをまく『宮﨑駿イメージボード全集』特集ページ

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■次回刊行は、『6 耳をすませば On Your Mark』を2026年6月に発売予定!

続報は、特設サイトにてご案内予定です。
どうぞお楽しみに。

宮﨑駿イメージボード全集 6
耳をすませば On Your Mark

2026年6月刊行予定
価格未定

『宮﨑駿イメージボード全集』特設サイト

■スタジオジブリ責任編集『宮﨑駿イメージボード全集』好評発売中!

一枚の絵がアニメーションの歴史を変える。

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スタジオジブリ責任編集『宮﨑駿イメージボード全集』

手を動かし、想像力を駆使して
創り出された、宮﨑駿の画業の魅力を、
美しい印刷であますことなく伝える!

「イメージボード」は、これから作ろうとする映画の作品世界を自身が探るために、また、それをスタッフに共有するために描かれ、宮﨑駿の創作過程に不可欠なものです。
 本書は、映画監督かつアニメーターでもある宮﨑駿が、自ら手掛けた〈絵〉──イメージボードやストーリーボードなど──を可能な限りすべて集めた画集です。

『宮﨑駿イメージボード全集』特設サイト

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■ 集められるだけの〈絵〉をすべて収め、オリジナルに近いカタチで再現

スタジオジブリにある宮﨑駿手描きのイメージボードやストーリーボードなどをすべて収録。原画から高精度スキャナーで読み込むことを基本とし、原画と変わらぬ色彩やタッチなどの風合いの再現をめざしています。すでに関連書籍で紹介されている〈絵〉も高画質で掲載。未発表作品も多数収録しています。

■ 原寸あるいは原寸に近いサイズで〈絵〉を掲載

大判の判型(350ミリ×257ミリ)とすることで、原画と同じ大きさ、または近いサイズで〈絵〉を掲載しています(ページに収まりきらないものは視認性を考慮しながら縮小しています)。

■ 宮﨑駿の世界の原点となる〈絵〉を作品ごとに紹介

シリーズの各巻は、宮﨑駿が監督した「風の谷のナウシカ」以降の劇場用映画を完全網羅。またアニメーターとして宮﨑駿が制作に携わり手がけた、スタジオジブリ創設以前の初期作品も収録予定です。

■ 各巻に鈴木敏夫プロデューサーの新規インタビューを掲載

 作品に即した逸話や〈絵〉の誕生の経緯を語る、鈴木敏夫プロデューサーの新規インタビューを、各巻末に掲載します。

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■宮﨑駿イメージボード全集 刊行に寄せて

 宮﨑駿が映画を作る時の大きな特徴は、まずイメージボードを描くということだ。そのイメージボードのなかには映画に必要な情報、時間・空間・キャラクターの表情・性格・動き――すべてが描かれていて、こんなことができるのは宮さん以外誰もいないと教えてくれたのは、高畑勲だった。しかしこれまで宮さんの本格的なイメージボード集はなかった。今回の刊行をいちばん楽しみにしているのは僕かもしれない。

スタジオジブリ 鈴木敏夫

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宮﨑 駿(みやざき・はやお)

アニメーション映画監督。1941年、東京生まれ。1963年、学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。1985年にスタジオジブリの設立に参加。

代表作は「風の谷のナウシカ」(1984)、「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004) 、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)、最新監督作は「君たちはどう生きるか」(2023)。

「千と千尋の神隠し」で、第52回ベルリン国際映画祭金熊賞、第75回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞。第62回ベネチア国際映画祭では栄誉金獅子賞を受賞。2012年には文化功労者に選出され、2014年11月、米映画芸術科学アカデミーよりアカデミー名誉賞を受賞している。

2024年3月には、「君たちはどう生きるか」で第96回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞し、21年ぶり2度目の受賞となった。また同年5月には第77回カンヌ国際映画祭で、スタジオジブリとして名誉パルムドールを授与された。さらに9月には、マグサイサイ賞を受賞。2001年に開館した三鷹の森ジブリ美術館では企画原案・プロデュースをし、現在は名誉館主を務めている。

■刊行情報

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宮﨑駿イメージボード全集 1
風の谷のナウシカ

木々を愛で
虫と語り
風をまねく鳥の人……

2024年12月5日刊行/108頁
ISBN 978-4-00-028831-6
本体4,200円+税
URL: https://www.iwanami.co.jp/028831

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宮﨑駿イメージボード全集 2
天空の城ラピュタ

ある日、少女が
空から降ってきた…

2024年12月5日刊行/136頁
ISBN 978-4-00-028832-3
本体4,800円+税
URL: https://www.iwanami.co.jp/028832

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宮﨑駿イメージボード全集 3
となりのトトロ

このへんないきものは、
まだ日本にいるのです。
たぶん。

2025年3月5日刊行/176頁
ISBN 978-4-00-028833-0
本体5,800円+税
URL: https://www.iwanami.co.jp/028833

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宮﨑駿イメージボード全集 4
ナウシカ前史

時代劇、
運命を背負う姫、
風使い──。

2025年7月8日刊行/192頁
ISBN 978-4-00-028834-7
本体 6,000円+税
URL: https://www.iwanami.co.jp/028834

■以降続刊── 収録予定作品

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●宮﨑駿監督による劇場用映画

「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「崖の上のポニョ」「風立ちぬ」「君たちはどう生きるか」

●宮﨑駿が制作に携わったスタジオジブリ劇場用映画

「耳をすませば」「ゲド戦記」「借りぐらしのアリエッティ」「コクリコ坂から」

●その他の短編映画および初期作品

「On Your Mark」、ジブリ美術館オリジナル作品、テレビアニメ作品ほか

ⓒ Hayao Miyazaki

ライター
2003年生まれ。 『オクトパストラベラー』と『オーバーウォッチ』に脳を焼かれているゲーマー。RPG好きの一家に生まれ育ち幼稚園の頃からコントローラーを握りしめる。ゲーム好きの友人たちと夜な夜な通話をつなぎ、いろいろなゲームで遊ぶのが生きがい。

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