ベセスダ・ゲーム・スタジオのトッド・ハワード氏が、開発中の「The Elder Scrolls」シリーズ最新作『The Elder Scrolls VI(エルダースクロールズ6)』について、現状では完成まで「まだ当分先」であるとの見解を示した。同氏はファンに対し「忍耐強く待ってほしい」と述べ、過度な不安を感じないよう呼びかけている。
これは日本時間11月10日に公開された、海外メディア「GQ」とのインタビューで明かされたもの。ハワード氏は、続編までに間隔が空くことについて、単なる「プラスワン」の続編ではない作品にするために良いことだと捉えているが、ファンを待たせている期間が「長すぎた」とも認めている。
シリーズ最新作『The Elder Scrolls VI』は、2018年に北米のゲーム見本市「E3 2018」でティザートレーラーが公開。その後現在に至るまで約7年間、本作に関する具体的な情報は明らかになっていない。
ハワード氏によれば、現在スタジオでは『Fallout 76』の運営などにも多くのスタッフが関わっているが、『The Elder Scrolls VI』の開発は「日常的な仕事」として進められているという。

同氏は、前作『スカイリム』の発売から長い期間が経過していることは認めつつも、その間に『Starfield』のような新規タイトルに取り組むことで「創造的なリセット」が必要だったと説明した。
開発が具体的に進行していることも明かされた。ハワード氏は、インタビューの前日に『The Elder Scrolls VI』の大規模なプレイテストを実施したと語った。「素晴らしいゲームは作られるものではなく、プレイされるものだ」と述べ、実際のプレイを通じて調整を進めている段階にあることを示唆した。
また、難病の子供たちの夢をかなえる「Make-A-Wish Foundation」のためのチャリティ・オークションについても言及された。これは、ファンが多額の寄付を行う見返りとして『The Elder Scrolls VI』に特定のキャラクターを登場させる企画だ。ハワード氏はこのファンとの交流の後、午後に3時間にわたる同作のプレイテストを行ったという。
ハワード氏は最後に、自身が考える理想的なゲームのリリース方法として、予告なく「ある日突然ゲームが現れる」ことだと語った。インタビュアーが2025年4月に『Oblivion: Remastered』を突如リリースしたことに触れ、『The Elder Scrolls VI』でも(同様のことが)可能かを問うと、ハワード氏は「あれはテスト走行と言えるかもしれない」と冗談めかして応じている。
