1980年代の台湾を舞台にしたホラーゲーム『還願 Devotion』正式発表──『返校 Detention』開発元の新作、宗教テーマの一人称視点ホラーに

 『返校 Detention』の開発元として知られる台湾のインディーゲームデベロッパー「Red Candle Games」は、謎の新作ホラーゲーム『還願 Devotion』のティーザートレイラーを公開した。『返校 Detention』のオリジナル版ローンチトレイラーと同様に、実写と不気味なゲーム映像を巧みに交えた素晴らしい内容となっている。

(画像は還願DEVOTION – Teaserより)

 『還願 Devotion』は今年2月にその存在が明らかにされていたタイトルで、今回公開されたトレイラーは初の映像となる。

 トレイラーでは、ロマンス映画の上映予告や、チョコレート菓子のコマーシャル映像、さらに日曜日に素人が歌で対決するゴールデン番組の番宣などが流れ、その後テレビからズームアウトし、3Dグラフィックで描かれた薄暗い部屋へと切り替わり終わる構成となっている。

 このトレイラーに記載されている説明文によれば、同作は横スクロールアドベンチャーだった前作『返校 Detention』とは異なる、一人称視点ゲームになるという。ゲームの舞台となるのは80年代の台湾で、古めかしいテレビCMが流れていたのはそのためだろう。

 また説明文では、ゲームの主役となるのは小さな家族(今年2月には、「古いアパートに住む一見普通の家族」が主役になると伝えていた)。日々の生活において宗教が重要な役割を担っている舞台が設定されていることが示されている。「何に祈るのか注意しなさい(Be Careful what you pray for…)」といった意味深なメッセージや、祈りが通じたことを神に礼参りする「還願」、また献身を意味する「Devotion」がゲームタイトルに付いていることから、宗教が本作の大きなテーマとなることが強く示唆されている。

 なお台湾では現在、道教とキリスト教、仏教がおもな宗教となっているが、1940年代に清から伝わった「一貫道」の信仰活動が現在も続けられている。この「一貫道」は、のちの中華人民共和国において邪教として1950年代に弾圧された宗教秘密結社。
 宗教活動が制限されていた台湾でも当時は潜伏活動が続けられていたそうで、1987年にようやく解禁されたという歴史を持つ。1980年代の台湾、宗教がテーマの作品ということで、絶好のモチーフとはなりそうだ。

(画像は還願DEVOTION – Teaserより)

 Red Candle Gamesは台湾の若者たちによって設立されたインディーデベロッパー。学校に取り残された少年と少女が脱出を目指す前作『返校 Detention』は、2017年1月にPC版がSteamにてリリースされ、『サイレントヒル』から強い影響を受けたサイコロジカルホラー性や、中国国民党が強権政治を敷いた舞台設定などが高い評価を受けた。その後はPS4やNintendo Switchでもリリース。日本国内ではPLAYISMがパブリッシングを担当しており、日本語でプレイすることもできる。

 『還願 Devotion』はアメリカとヨーロッパでは、Winking Entertainmentがパブリッシングを担当。日本での発売やパブリッシャーはまだ発表されていないが、公式サイトは日本語表記で確認することが可能だ。発売日は未定となっており、今後の続報に期待したい。

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文/ishigenn

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ニュースから企画まで幅広く執筆予定の編集部デスク。ペーペーのフリーライター時代からゲーム情報サイト「AUTOMATON」の二代目編集長を経て電ファミニコゲーマーにたどり着く。「インディーとか洋ゲーばっかりやってるんでしょ?」とよく言われるが、和ゲーもソシャゲもレトロも楽しくたしなむ雑食派。
Twitter:@ishigenn
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