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オンボロ車で90年代中国を旅するロードトリップゲーム『Road to Guangdong』発表。大きな経済発展を遂げる広東省で家族経営のレストランを守る2人と1台の物語

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 Excalibur GamesはJust Add Oil Gamesの開発するロードトリップゲーム『Road to Guangdong』を発表した。5月17日に早期アクセス開始、価格は14.99ドルの予定だ。

 『Road to Guangdong』の舞台は1990年台の中国の広東省だ。広東省は海に面した省で、省の南には香港、マカオという経済特区と面している。また、中国のシリコンバレーとも呼ばれる深セン市も広東省の都市だ。

 1990年代の中国といえば、1989年の天安門事件で民主化への弾圧による経済停滞を超え、再び急速に経済成長を始めた時代だ。特に広東省は、1990年代に経済的にも人口的にも、飛躍的な発展を遂げた。ゲームの舞台は、そんな変化の中心地とも言える場所だ。

 プレイヤーは芸大を卒業した23歳のサニー。突如として家族で経営するレストランを相続する事になった彼女は、68歳の叔母のグー・マとともに壊れかけの愛車「サンディ」に乗って広東省を走り回る。親戚を周り家族の絆を取り戻し、レストランを守らなければならない。

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(画像はSteam | 『Road to Guangdong』より)
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(画像はSteam | 『Road to Guangdong』より)

 もうひとりの主人公と言える愛車「サンディ」は、すっかり古くなってしまった乗用車だ。古い車での長旅で気をつけなければならないのは、ガソリンの残量だけではない。タイヤの消耗やエンジンの調子といった車の機嫌も伺いながら走らなければならない。ロードサービスに頼らずに快適な旅を続けたいなら、予備の消耗品や予期せぬトラブルを解決するためのメンテナンス工具などにも気を配る必要がある。

 長い旅の途中には様々な出会いがあり、会話の選択によってサニーの性格や叔母との関係が形作られていく。代々守り続けてきた秘伝のレシピを再現し、家族の先頭に立つ力を示して、かつてのようにお店と人々の絆を再び取り戻すことがゲームの目的となる。

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(画像はSteam | 『Road to Guangdong』より)
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(画像はSteam | 『Road to Guangdong』より)

 『Road to Guangdong』を開発するJust Add Oil GamesはTeam LumoとDarbotronという2つのゲームデベロッパーと、フリーランスのミュージック・サウンド・デザイナーのChris Randle氏、そして小説家のYen Ooi氏が結成した少し珍しい形のデベロッパーだ。新興デベロッパーというより、パブリッシャーのExcalibur Gamesが、本作のために結成したデベロッパーと見るのが妥当だろう。

 アートスタイルやゲームプレイなど、Excalibur Gamesがパブリッシングしたヒット作『Jalopy』の影響が強く見て取れる。いわゆる東側諸国が舞台だった『Jalopy』を、今度は1990年代の中国に持っていたゲームといえる。ただし、特に期待が寄せられるストーリーには現役の小説家を起用するなど、ただ単に『Jalopy』のロケーションを中国に差し替えたゲームにはならないはずだ。『Road to Guangdong』がヒットすれば、さらに別の魅力的なロケーションでオンボロ車を走らせるゲームが作られるかもしれない。

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(画像はSteam | 『Road to Guangdong』より)
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(画像はSteam | 『Road to Guangdong』より)

 『Road to Guangdong』の早期アクセスは2、3ヶ月間続く予定だ。早期アクセス版は旅の準備や導入といったゲームの序盤のストーリーを遊ぶことができる。最初のメニューをアンロックするまでが遊べるという。もちろん愛車「サンディ」のメンテナンスや、各地に住む家族へ会いに行くといったこともできる。早期アクセスで車のメンテナンスシステムやインタラクティブなストーリーについてのフィードバックを集め、完全版へと仕上げる。また、正式版リリース頃にゲームの値上げも予定されている。

 現在では世界でも有数の大都市を有する広東省だが、急速に発展し、様々なものが移り変わる途上にある1990年代は一体どのような土地だったのだろうか。不思議で魅力ある土地でのロードトリップに興味があれば、『Road to Guangdong』をウィッシュリストに入れて発売を待ってほしい。

ライター/古嶋誉幸

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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros

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