『ゼンレスゾーンゼロ』を追い続けてよかった━━━。
最近出たver1.4を遊んで、なんだか率直にそう思った。
時期的にはリリースされて大体半年くらい……世界観的にも超重要キャラである「雅」が実装されたり、なんか悠真が配布されたりで、いかにもここが盛り上げどころだと言わんばかりに畳みかけている『ゼンゼロ』だけど、今回のver1.4はとにかく気合が入っていた。
なんていうか、ストーリー的にも、ゲーム的にも「1期最終回」みたいなノリでやってきている。このゲームを遊んでいると、いつも「そんなに生き急いでどうするんだ」と思う。いつもリリース1年後みたいな動きをしてる。キミ、生後半年で1期最終回にはちょっと早いんじゃないか?
でも、それこそリリース前から『ゼンゼロ』に付き合ってきた自分としては、なんか嫌でも感動しちゃう。娘の成人式を見ているようだ! そういう気持ちを、今回書いていこうと思います。どういう気持ち?
ずっと遊んでて私と同じ気持ちになってる人も、最近やたらと活気づいてて気になってる人も、ヒマだったら読んでみてください。
※この記事は『ゼンレスゾーンゼロ』の魅力をもっと知ってもらいたいHoYoverseさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
みんな「主演」だった
『ゼンゼロ』って、どっちかっていうとキャラとか絵作りの方が話題になってる印象あるじゃないですか。
でも、今回は「ストーリー」が盛り上がりを見せてきた。
盛り上がりというか、「半年かけて積み上げてきた燃料を一気に燃やした」感じですかね。『ゼンゼロ』のストーリー構成って基本的に「チーム」を主軸にしてるんですよ。
たとえば最初は「邪兎屋」、次は「白祇重工」、「ヴィクトリア家政」……といった感じで、必ずその章で語られる組織が決まっていた。で、今回は1.3と合わせて「対ホロウ六課」にスポットが当たった感じ。
だから、あんまり「組織同士が絡む」みたいなことはなかったんですよね。「邪兎屋」のビリーが、「カリュドーンの子」と接点があるようなサイドの繋がりはあったけど、基本はどのチームが主人公になるかは決まっていた。でも、今回は違う!!
もう、本当に「全員集合」なのだ!
邪兎屋、白祇重工、ヴィクトリア家政、特務捜査班、カリュドーンの子、対ホロウ六課……これまでのプロキシとしての活動の中で絆を結んだメンバーが全員集結!!
だからもう「1期最終回」っていうか、テレビシリーズに決着がついたあとの劇場版みたいな雰囲気になっている。そもそも予告で「なんか全員出てくる」ことは明かされていたけど、もうこればっかりはシンプルに熱い。いやホント、追い続けてよかった。
運営型タイトルの魅力は、やっぱり「リアルタイムで追い続けられる」ことにある。
リリース開始時にライカンのセクシーさで盛り上がったことも、ver1.2でライトのメロさに横転したことも、いつ実装されるのかもわからない謎の金髪で興奮するのも、全部ユーザーみんなで一緒に味わえる。
一部個人差はあるけど。
一部個人差はあるけど。
とにかく、この展開はそういう「思い出の部分」に作用しますよね。
邪兎屋が思い出深い人もいれば、ヴィクトリア家政が始まった頃から大好きな人もいる。思い出の深さの分だけ、なんかウルっと来るというか……純粋に「このゲームを追ってよかった」と思わせてくれました。全員集合っていいよね。
え、11号? アイツなにしてるんでしょうね?
で、個人的に嬉しかったのが……「キャラの越境」を結構描いてきたことですね。
この手の「チーム」でキャラクターを区分している作品って、「キャラ同士がチームの垣根を超える時」が一番いいダシが取れるんですよ。たとえば、「雅と朱鳶が幼なじみ」「ニコと雅は過去に会っていた」みたいな。エージェント任務で出てた「悠真とセスが同じ学校」なんかもそうですね。
本来チーム内での人間関係で収まってしまうところが、チームの枠組みを超えた「越境」の繋がりを見せてくれる。これがいい。一気に世界観と人間関係に奥行きが出てくる。
わかりやすいところで言うと、『バンドリ』と『プロセカ』がこういう描き方をちょいちょいやってくるんですよね。一見関係なさそうなバンドの子とアイドルユニットの子に意外な接点があるとか。『シャニマス』の「アジェンダ283」とか一番いい例だと思うんだけど……脱線しすぎるのでやめましょう。
とにかくキャラが多い作品って「え、そことそこ接点あるの?」という繋がりの驚きが一番おいしいと思う。この越境、もっとやってほしい。もっとガンガンチーム外のキャラと絡んでほしい。
『ゼンゼロ』って、一応「群像劇」だと思うんだけど……そういう意味で、1.4のストーリーを終わらせた時に流れるエンドロールで全キャラに「-主演-」というクレジットが与えられてたのが最高でした。
多くのチーム、多くのキャラが登場したけど、誰ひとりとして脇役でもモブでもない。アタッカーだろうがサポーターだろうが、みんな「主演」なのだ。この「全員主演」のクレジットを見た時、ようやく『ゼンゼロ』が描こうとしてる世界が理解できたような気がしました。
都市はさながら舞台の上。
ひとつの物語に幕が下りると、別の物語の幕が上がる…
しかし、新エリー都そのものに幕が下りることは決してない。
今も、そしてこれからも…
上のやつ、エンドロールの最後に流れるメッセージなんですけど、これを見た時にようやく『ゼンゼロ』が描こうとしてる世界が、「都市の舞台劇」であることがわかった。気がする。なんかこれまで、どういうストーリーにしようとしてるのかよくわかんなかったんですよね。
言ってしまえば「キャラ萌え」に特化した物語なのかと思ってたけど、なるほどこれは「舞台劇」だったのか。新エリー都では誰もが主演。そして新エリー都が存在している以上、この劇が終わることはない。
自分は「この作品がどこに向かっているのか」を提示されないと、ずっとモヤモヤしてしまうタイプなのですが、個人的にはここで納得できました。みんな「主演」のクレジット、みんな横並びで出てくるエンドロール……あのシーンで、『ゼンレスゾーンゼロ』という作品のカラーが決定した感じもします。
雅が生まれて世界の均衡が変わった
で、ようやく実装された「星見雅」ですけど……なんか、自分はもう「ショートアニメ事前に見といてよかった」という感想がすべてですね。
もしver1.4のストーリーをまだ見ておらず、その上で雅のショートアニメ「英雄の旅路」を見ていない方がいたら、絶対に見てほしい。頼む。後生だから見てくれ。多分ショートアニメを見てるかどうかで雅の話の感動具合が180度変わってくると思う。かなりショートアニメ前提の話作りをしてる。
そもそもコンテンツ的に「PVやアニメを事前に見ておくと、そのキャラの理解が深まる」いう作り方をしてることが多いけど、雅に至ってはもうショートアニメが「前提知識」になっている。見た方がいい、間違いなく。こんなどうでもいい記事読んでいないで、アニメを見た方がいい!!
「英雄の旅路」というやたらカッコいいタイトルの通り、このアニメでは「星見雅」が、なぜ新エリー都の英雄となったのかが描かれている。「星見雅/zero」ですね。
ストーリー中で「そもそも生まれた時から天才だった」みたいなことが何度も言及されている通り、雅はもう生まれた時から戦闘民族だった。
だけど母は、そんな雅を刀から遠ざけようとした。
槌、槍、斧、弓、食事、音楽、学業……母は「妖刀」以外のことなら、なんでも雅に修行させた。雅の将来を楽しみに待ちながら。しかし母は、ある事件でエーテリアスとなってしまう。侵食されゆく母を、雅はその刀で突き刺した。
これは当代最強の「虚狩り」が、初めてエーテリアスを殺した話。
そして、英雄の旅路が始まった瞬間。
…………しんど!!!!!!!!!!!
私の刃となれ、悪だけを断つために。
かつてお前たちに犠牲を強いた悪ともども、私が討ち取ってくれよう。お前たちに払われる犠牲は、我が母上で終わりだ…
これよりは、私の手でお前たちを真の天下無双にしてやる!
このへんの「母の犠牲がうんぬん…」という話も、ほとんどショートアニメが前提なんですよね。雅の話に「どういうこと?」と思っている人、とにかくショートアニメを見よう。
あと、1.4ラストでヤツを一刀両断する時に雅の「母との思い出」がフラッシュバックするところとか……ショートアニメ見てるとホントに号泣ポイントですからね。てか、俺もあそこで「うおおおアニメ見といてよかった!!」と思ったよ。アニメ見よう!!
この短い間に6回も「アニメを見よう」と書いているくらい見た方がいい。あと、単純にアニメの完成度も高いし。普通にショートアニメとして泣ける感じですよ。
で、雅のキャラ性能的な話ですけど……まぁ強すぎる。
こいつの弱点は一体どこにあるんだ?
「ボス単体への攻撃力が高い代わりに、全体への攻撃にも適している」「異常値を稼ぎやすい代わりに、ブレイク値も稼ぐ」って矛盾の塊のような性能じゃないか?
お前ら雅のこと強すぎるとか言ってるけど、通常攻撃とか普通に強いし、特殊スキルも落霜が貯まる。ていうか、終結スキルも全体を殲滅できるよ。強化通常攻撃なんか火力ムンムンだし、柳は混沌が上手い。これ澤ドリブル構文成立してなくね?
私は、そもそもすべてのゲームにおいて、「ゲーム部分はあまりよくわからないまま遊んでいる」という自覚がある。仕事やめちまえ! 『ゼンゼロ』だって、細かい数字やスキルの意味はあんまりよくわかっていない。
しかしそんな私でも直感的に理解できるくらい、雅はすごい性能をしていると思う。本当に「ボタンをガチャガチャしてたら敵が死んだ」みたいな感じ。「星見雅が生まれて、世界の均衡が変わったんだ!!」を見届けている気がする。
ただこれ、自分としては正しいと思います。
なぜなら雅は設定的にも最強キャラだから。
ゲームで萎える瞬間って、「設定的に強いはずのキャラの性能がイマイチだった時」なんですよ。ストーリーであんなに無双していたキャラを、いざ動かすと全然役に立たない。敵として出てきた時はあんなに強かったのに、自軍に加入するとイマイチパッとしない。あれほど、萎える時はない!!
だから、設定的にも最強の雅が、性能的にもぶっ飛んだ感じなのはむしろ嬉しいです。誰しも雅で無双したいでしょう? 転生したら星見雅になりたいでしょう?
叶えます、星見雅が。