みんな……「ケモノ」に萌えたことある?
これまでの人生、私はあまりなかった。
いや、決してこれはそういう趣向を否定しているわけではなく……シンプルに、個人的に、「ケモノ」にあまりピンと来たことがなかった。好きな人がいることは理解しつつも、自分はあまり刺さったことのない領域だった。『ゼンレスゾーンゼロ』が登場するまでは。
その名も「フォン・ライカン」。
これは……ケモナーになっちゃう!!!!!!!!
ライカンでケモナーに目覚めちゃう
正式リリースされる以前、『ゼンゼロ』のクローズドβテストをプレイする機会があった。
どっちかっていうと私はオシャレなUIやアクションを楽しみにプレイした。
そこで出てきた、ライカンが。
もっと記憶を遡ってみると、実際にライカンとゲーム内で対面するまで、ライカンというキャラクター自体が眼中になかった。いや「眼中になかった」っていうか……存在をあまり認識していなかった。「人間以外の種族も登場する」とは聞いてたけど、なんかケモノとかロボットもいるらしい、くらいの認識。
しかし実際にゲーム内でライカンを操作した時、衝撃を受けた。
狼と執事を併せ持ったビジュアル、立ち姿、CV小林親弘、メリハリの効いたアクション……強い! これは強すぎる!! なぜだ!? これまでケモノが刺さったことは一度もなかったのに!? なんだかよくわからないがライカンはめちゃくちゃ「刺さっている」気がする!!
なんとなく、ライカンは「実際に動いているところを見るとエロさに気がつく」タイプのキャラクターな気がしている。いや、もちろん立ち絵も素敵なんだけど……このキャラが実際にゲーム内で動き、躍動し、華麗に立ち回っているところを見ると、ものすごく魅力的に見える。
『ゼンゼロ』はアクションRPGなので、やっぱりキャラクターのモーションにはすごく気合いを入れている。だから、「実際に動きを見るとさらに魅力的なキャラ」がいるのは当たり前。だけど、自分にとってめちゃくちゃ刺さったのはライカンだった。
あの蹴り主体のアクション、カッコいいと感じない人間はいるのだろうか?
一口に「狼」と聞くと、やっぱり爪や牙による攻撃をイメージする方が多いはず。でもライカンは「蹴り」が主体なのだ。あのスラっとした長身と、股下バレエツインズかってくらいシャープな脚から繰り出される美しくも獰猛なバトルスタイル。これに、心を掴まれない人間はいるのだろうか?
この「今までその魅力を理解していなかったジャンルの素晴らしさに気づかされる」という感覚、中々にすごい。「ケモノの魅力を完全に理解した」とまでは言い切れないけど、「ケモノの魅力がどういうものなのか」の断片に触れられたような感覚はする。なんか、「目覚めた」感覚があった。
以前、これに近い感覚を『FF14』で味わったことがある。
あのゲームはアバターを作って遊ぶMMORPGだから、ゲーム開始時に「自分の種族」を選択できる。その中で、「エレゼンの男性」が結構根強い人気があったりする。端的に言うと、「エルフっぽい種族の男性キャラ」である。
しかし私は、種族選択時に「男エレゼンの何がいいのか」全く理解していなかった。
そのまま別の種族を選び、「なぜ男エレゼンはこんなに人気なんだ……?」という疑念を抱えたまま、ゲームを進めていった。そうすると、メインストーリー中に「カッコいい男エレゼン」がこれでもかと登場するのだ。そこでようやく気づいた、「男エレゼン、めちゃくちゃイイじゃないか!」と。
そして『ゼンゼロ』のライカンにも、近い感覚がある。
ここで下手に気を遣っても仕方がないので単刀直入に言ってしまうけど、私は正直「ケモノ」に対して無理解もいいところだった。
「どうしてケモノキャラは人気があるのだろう?」と思っていたし、「きっと自分にはずっと刺さらないモノなのだろう」と、半ば諦め気味だった。
でも、ライカンを触った時、「ケモノキャラ、めちゃくちゃイイじゃないか!」と思った。これは、結構すごいことだと思う。これまで理解の及ばなかったもの、響いていなかったはずのものが、一気に自分の中に浸透してきた。ライカンのおかげで、「知り得なかったことの良さ」に気づけたのだ。
まぁ、上級者の方からすると、「お前のような初心者がケモノの魅力を語るのか」「自分たちから見れば、ライカンなんて全然大したことはない」と思われるかもしれない……そこは申し訳ないです。
ただ、あくまでこれも自分の個人的見解になってしまうけど……ライカンは「スッと入ってきやすいキャラ」としてのすごさもあると思う。なんと言えばいいのか、「一見特殊なキャラクターに見えるけど、実際に触れるとカッコよさが入ってきやすい」という感じだろうか。食べやすい、飲みやすい……的な。
要するにライカンは、尖ったキャラデザのようで、普遍的な魅力も兼ね備えていると思う。だって、シンプルにカッコいいから。
もちろん「狼の執事」というエッジの効いたキャラクター性が刺さっている部分もありつつ、もっと根本的な「シンプルなカッコよさ」に惹かれている気がする。あれだ、『デビルメイクライ』のダンテとか、『血界戦線』のスティーブンに惹かれるのと同じ気持ちだ。
とにかく、ライカンはエロい。そしてカッコいい。
間違いなく、自分の『ゼンゼロ』最推しキャラです。
で、ライカン持ってないんだけど?
ここまで書いといてなんだけど、私はライカンを持っていない。
嘘だろ?
いやホントです。
なんで書こうと思ったの?
引けなくてもエロいからです。
持ってないのに書いていいの?
日本国憲法第21条、集会結社及び言論出版その他一切の表現の自由はこれを保障する!!
……というわけにもいかない。
意を決して「課金」を解禁し、ライカンを狙うことにした。
ただ、ライカンは「恒常キャラ」なのである。
この時ちょうどピックアップされていたエレンは「限定キャラ」だから、どれだけ伸びても180連くらいで確実に入手することができる。でも、ライカンは「恒常キャラ」。
リリース時に登場している恒常星5エージェントは、11号・クレタ・グレース・猫又・リナ・ライカンの6名。この中から、ライカンを引き当てなければならない。正直、しんどすぎる。私だって「ライカンが限定キャラだったら良かったのに」などという歪んだ願望を抱くことになるとは思わなかった。
救いがあるとするなら、恒常を300連すればひとりは確定で入手できる。
でも……できれば、できることなら早くライカンを引き当てたい。
ポリクロームをいい具合に温存して、限定のエレンまで引きたい。
大丈夫、わたしは結構「運」に自信がある。
お正月のおみくじだって、実のところ9割くらいの確率で「大吉」を引くんだ。多分半分くらいでライカンが当たるんじゃないかな。
一度目のS級シグナル確定、11号。
わかってた。わかっていたさ。いきなりここでライカンを引き当てたら、さすがにちょっと面白くないからね。記事の撮れ高を考えても、一度目で引かないのはむしろ僥倖と言えるんじゃないかな。
あと、11号も結構ほしかったんだ。なんてったってCV藤井ゆきよ。いいじゃない。ストーリー的にもまだまだ謎を抱えてそうだし、これから盛り上がるキャラなんじゃないだろうか。あと、アクションもカッコイイ。随分必死なフォローだね。
二度目のS級シグナル確定、リナ。
惜しいッ!!
同じヴィクトリア家政でもそっちが来たか。
「胸がデカいメイド」まで一致してるから四捨五入してライカンじゃない?
もちろんリナも強いから、別に嬉しくないわけじゃない。むしろ、「ライカンを駆使するための手札」が着々と揃ってきているのではないか。
三度目、ライカンモチーフの音動機が出た。
……以前、寿司屋に行った時のことを思い出した。
私はその時、なんかもう寿司が食べたくて食べたくて仕方がなかった。よくわからないけど、一番お寿司が出てきそうなコースを頼んだ。そうしたら、前菜と称して茶碗蒸しやらなんやらがたくさん出てきて、それはもちろん美味しかった。
でも、一向に本体の「寿司」が運ばれてこない。
同席していた人のところには早くも寿司がやってきているのに、なんか私のコースだけいつまで経っても寿司が運ばれてこない。その代わり、「寿司の前座には最強クラスの料理」が延々と運ばれてくる。なんて贅沢なんだ。でも私は一刻も早く寿司が食べたくて寿司屋に入ったんだッ!!
その状況を思い出した。私は一刻も早くライカンを手にしたい。でも、ライカンじゃない料理が運ばれてくる。その料理はどれも一級品。全部おいしい。むしろライカン(寿司)との相性は最高。結果的に300連で天井を叩くと考えれば、これほど理想の引き当て方もない。多分、めちゃくちゃ良い引きをしてる。
でも……でも私は一刻も早くライカンが引きたくて課金してるんだッ!!
対戦ありがとうございました。
何も、悔いなどない。むしろ誇りさえ感じる。これから一生「私はスケベな狼のために恒常300連を叩きました」の看板をぶら下げ続けることができるのだから。後悔もない。みんな、ライカンはそれだけの価値があるキャラクターだ。
「ゼンゼロを起動した時、いつでも手元にライカンがある」と考えると、このくらい安いものじゃないだろうか? ライカンは向精神薬。ライカンでQOLを上げましょう。