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『サドンアタック:ゼロポイント』開発陣の多くは原作の開発メンバー——”体感”を頼りに手触りを再現。削除された「ゴーストステップ」も、操作感を別の形で補う方策を検討中【開発陣インタビュー】

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20年前のタイトルを、いまのPC向けに作り直す。そう聞けば、最新ゲームエンジンで一から組み直す絵を思い浮かべるのが自然だろう。見た目も中身もまとめて現行水準へ──それが定石に思える。

だが、20年愛されてきたFPS『サドンアタック』に連なる新作FPS『サドンアタック:ゼロポイント』は、その道を選ばなかった。

最新エンジンの完成度を認めたうえで、採ったのは原作のゲームエンジンに手を入れる方法だった。拠り所になったのは数値ではなく、原作を手がけたスタッフたちの体感である。

その一方で、原作プレイヤーに馴染み深く、ゲームプレイの中核でもあった「ゴーストステップ」は、本作から削除されている。

守るものは原作のかたちのまま守り、間口を広げるべき要素には大きく手を入れる。

なぜ手触りは原作のエンジンごと守ったのか。なぜゴーストステップは削ったのか。それぞれの判断について、開発チームに話を聞いた。

『サドンアタック:ゼロポイント』インタビュー:削除となった「ゴーストステップ」は操作感を別の形で補う方策を検討中_001

文・編集/anymo

※この記事は『サドンアタック:ゼロポイント』の魅力をもっと知ってもらいたいネクソンさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


開発チームの多くは原作『サドンアタック』の開発に携わったメンバー

──数年の時を経ての帰還となる『サドンアタック:ゼロポイント』ですが、本企画は、社内でどのように立ち上がりましたか。出発点となった出来事を教えてください。「これはやるべきだ」と決まった瞬間はありましたか?

開発チーム:
『サドンアタック』は、20年にわたって愛されてきた大切なIPです。手軽でスピーディーなプレイ、プレイヤーの腕が試される密度の高い戦闘、そして戦術を軸にした楽しさといった原作の強みは、今でも十分に面白さを届けられる。その確信が出発点でした。

ただ、時代に合ったグラフィックと利便性を備え、参入障壁の低い「新たな始まり」が必要だと判断しました。「原作の操作感を損なうことなく、新規プレイヤーも気軽に始められるゲームを作ろう」という目標が明確になった瞬間、プロジェクトは本格的に動き始めました。

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──開発チームと『サドンアタック』シリーズの関わりについて教えてください。プレイヤーとして原作を遊んだ経験がある方はチームにどのくらいいらっしゃいますか?当時よく使っていた武器やマップがあれば、ぜひ教えていただけますか。

開発チーム:
開発チームの多くは原作『サドンアタック』の開発に携わったメンバーであり、全員が今も原作を楽しんでプレイしています。

好きな武器やマップは人それぞれですが、日本でのサービス当時にも多くの支持を集めたAK-47とTRG-21、そして第3補給倉庫とウェアハウスは、開発陣にとっても特に思い入れのある武器とマップです。

このほかにも、開発陣一人ひとりが武器やマップに抱く愛着が、今回のリマスターでディテールを詰めるうえで大きな力となりました。

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──リリース後の反響をどのように受け止めていらっしゃいますか?アーリーアクセス開始後にプレイヤーから寄せられた声のなかで、開発チームが「早急に対応すべきだ」と判断したのは、どのような意見ですか?対応の優先順位は、どのような基準で決めていきましたか?

開発チーム:
アーリーアクセスでは、正式リリース前にできるだけ多くのフィードバックを集め、プレイヤーの皆さまのご期待に応える完成度へと近づけていくことを最優先の目標としています。

リリース後も開発者ノートを通じて開発チームの意図をお伝えするとともに、公式Discordではいただいたご意見をリアルタイムでモニタリングし、プレイ体験を直接損なうような問題への対応を優先的に進めています。

現在、開発チームが最も重視しているのは、プレイヤーの皆さまにより楽しいプレイ体験をお届けすることです。

──マッチング待機時間、サーバーのリージョン設定、チートへの対策について、それぞれどのように対応される予定でしょうか?

開発チーム:
マッチング待機時間、サーバーリージョン、チート対策は、いずれもアーリーアクセス期間における重要な改善課題として位置づけています。

リージョンについては、コミュニティの皆さまからのフィードバックを踏まえ、ヨーロッパサーバーの追加をはじめとしたリージョン拡張を計画しています。また、不正プログラムについては、リリース直後から制裁措置を実施し、その内容をご案内しています。

マッチングについては、実力ベースのマッチングと待機時間のバランスを継続的にモニタリングしながら、調整を行っています。

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──比較的ロースペックなPCでも快適に動作する軽さは、開発当初からの設計目標でしたか?現在のFPS市場において、動作の軽さはどのような価値を持つと考えていらっしゃいますか?

開発チーム:
低スペックPCでも動作するという点は、原作が幅広く愛されてきた大きな理由の一つであり、今回のリマスターでも、開発初期から低スペック環境への対応を重要な設計目標としてきました。

特にSteam Next Fest以降は、最適化に関するご意見を積極的に取り入れ、大幅な改善を行いました。

まだ改善すべき点は残っていますが、より多様なPC環境で安定して快適にプレイしていただけるよう、今後も最適化を続けてまいります

参入障壁が低く、より多くのプレイヤーが気軽に楽しめるという点で、現在のFPS市場においても「軽さ」は依然として重要な競争力だと考えています。

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「原作とおなじプレイフィール」を再現すべく、原作のゲームエンジンを使用

──本作は最新の汎用ゲームエンジンではなく、原作のゲームエンジンをリファクタリングして開発されたと伺っています。開発初期に、Unreal Engine 5などの最新エンジンでの試作は行いましたか?最新エンジンでは再現できなかった要素や手触りはどんなところでしたか?

開発チーム:
プロジェクトの方向性は、ゲームプレイの妨げにならない範囲でビジュアルを向上させつつ、原作の戦闘リズムやゲーム構造としてのアイデンティティ、そして操作感はそのまま維持することでした。

どのエンジンを使うかよりも、「原作の感覚をどれだけ正確に再現できるか」を最優先に置いて開発を進めてきました。

Unreal Engine 5をはじめとする最新のエンジンも非常に優れていますが、サドンアタック特有の戦闘やプレイ感覚をできる限り忠実に再現するためには、原作のエンジンを改良して開発することが最善の選択でした。

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──「原作と同じプレイフィール」についてより詳しく教えてください。開発現場ではどのように原作を再現したのでしょうか。数値による比較検証なのでしょうか、原作を知る開発スタッフの体感なのでしょうか。

開発チーム:
スピーディーな戦闘のテンポと感覚、そして戦闘に入るまでの時間の短さを、サドンアタックのアイデンティティとして定義し、それを基準に再現しました。

原作の開発に携わったスタッフや、原作のプレイ経験を持つ社内メンバーの体感をもとに、検証を繰り返しました。

──「原作と同じプレイフィール」についてもうひとつ伺わせてください。武器の手触りやアクションなどとは別の、当時の「空気感」の再現についても伺いたいです。当時の『サドンアタック』コミュニティの空気感を感じられるようなクランサーバーや正規兵サーバーの実装予定はございますでしょうか。

開発チーム:
当時の「空気感」を再現してほしいというご要望は、よく理解しております。

カスタムマッチやクランシステムもロードマップに含まれており、コミュニティを中心としたプレイ環境を段階的に広げていく予定です。これらのシステムをできるだけ早くお届けできるよう、全力で取り組んでおります。

そのため、現在公開されているロードマップの調整を進めており、カスタムマッチについては9月中のアップデートを目標に準備を進めています。

サーバーリストについては、現在のゲームシステムとは異なる部分があるため、導入の可否や方向性を含め、まだ検討している段階です。

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──プレイヤーからゲーム内ボイスチャット、TRG、リスポーン後の無敵時間延長の実装を希望する声が上がっているかと思います。それぞれ、実装予定はございますか?

開発チーム:
プレイヤーの皆さまからの貴重なご意見・フィードバックはしっかりと認知しており、まずはゲーム環境の安定とコミュニティ形成に必要な要素を優先的に導入し、以降、段階的にSAZの面白さを拡張するための開発を進めていければと考えております。

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「ゴーストステップ」削除。操作感を別の形で補う方法についても、「検討と作業」を進めている

──ゴーストステップの削除は、開発チームにとっても簡単な決断ではなかったのではないかと推察します。この判断に至るまで、社内ではどのような検討が行われましたか?反対意見はありましたか?

開発チーム:
ゴーストステップは、原作のプレイヤーにとって馴染み深く、ゲームプレイに影響を与える中核的な要素でした。

それだけに、熟練したプレイヤーとそうでないプレイヤーとで戦闘力の差が大きく広がり、新規プレイヤーにとって参入障壁となっていました。

すべてのプレイヤーにとってより公平で予測可能な戦闘環境をつくるため、削除を決定いたしまた。

長年のファンの皆さまには残念に感じられる変更であることは十分に理解しております。社内でも長い期間にわたって検討が行われ、それだけ慎重に下した判断です。

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(画像は【戦場の幕が上がる】アーリーアクセス開始|サドンアタック:ゼロポイントより)

──また、初心者の参入障壁を下げるにあたって、ゴーストステップの削除以外に考えている施策はありますか?「操作の手応えを別の方法で補えるよう、引き続き検討してまいります」と発表されておりましたが、これについてより具体的にお伺いできることはありますか?

開発チーム:
マッチ時間の短縮 、直感的な操作、低スペック環境への対応などを通じて、新規プレイヤーがスムーズに馴染めるようサポートしており、参入障壁を下げるための改善は、アーリーアクセス期間を通じて続けてまいります。

操作感を別の形で補う方策については、詳細をお伝えすることはできませんが、社内で検討と作業を進めています

 

レアリティにかかわらず、すべてのパーツは同一の性能

──カスタムマッチはシーズン2での導入が告知されています。コミュニティが最も注目している要素のひとつです。カスタムマッチとクラン戦について、導入時期と実装される機能の範囲を、現時点でお話しできる範囲で教えていただけますか?

開発チーム:
カスタムマッチは最優先で取り組んでおり、できるだけ早い時期に導入することを目標としております。クランシステムについても同様に、早期の導入に向けて開発を進めています。

コミュニティの皆さまが最も注目されている要素であるだけに、しっかりと準備し、早期にお届けすることを目標としています。

──グレネードの性能調整と武器カスタマイズパーツの追加は、爆弾解除モードの定石・戦術にどのような変化をもたらすと想定していますか。バランス調整の基本方針とあわせてお伺いできますか?

開発チーム:
バランス調整の基本方針は、「特定の武器や戦術が一方的に優位に立つことを防ぎ、多様なプレイが成立するようにする」ことです。

新しい武器やパーツが追加されるたびに、既存の武器との関係性が変化し、新たな戦略的選択肢が生まれていきます。

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(画像は【戦場の幕が上がる】アーリーアクセス開始|サドンアタック:ゼロポイントより)

──コミュニティが主催する大会に対して、どのような支援を想定されていますか?また、コミュニティ主催の大会に関して、どのように捉えていらっしゃいますか?ゲームとして観戦機能、サーバーの提供、大会用ルールの整備、協賛など、具体的な計画があれば教えてください。個人や少人数のグループでも大会を開催しやすくなる仕組みになりますでしょうか。

開発チーム:
コミュニティ主催の大会は、ゲームを長く楽しんでいただくための重要な柱の一つと捉えています。

コミュニティの大会活動が健全なゲーム文化の醸成につながるよう、必要最小限のガイドラインと十分なサポートの提供に向けて準備を進めています。

サポートの規模や形については、さまざまな角度から検討している段階です。

──課金と強さの関係について、お伺いできますか?武器カスタマイズパーツの性能と課金の関係は、どのようなものになりますか?

開発チーム:
課金によって強くなるシステムには決してしておらず、そうならないよう、非常に多くの検討を重ねてまいりました。パーツのレアリティは、あくまで外見の希少性を表すものであり、レアリティにかかわらず、すべてのパーツは同一の性能となっています

武器のカスタマイズは、プレイヤーの好みや戦略が表れるように設計しており、それをブラックマーケットでの取引と結びつけることで、ゲーム内経済や成長と自然につながるようにしています。

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──ブラックマーケットについて、課金をしないプレイヤーはどこまで楽しめる設計になっていますか?また、取引手数料15%、売却代金の72時間保留、再売却の7日制限という各設定には、それぞれどのような意図がありますか。

開発チーム:
先ほど申し上げた通り、パーツのレアリティはあくまで希少性を表すものであり、レアリティにかかわらず、すべてのパーツは同一のデータに基づいた性能となっています。

そのため、課金・無課金を問わず、すべてのプレイヤーが楽しめる範囲は同じです

売却代金の保留および再売却の制限は、不正決済や不正取引といった異常な取引からプレイヤーの皆さまを保護するための仕組みです。

取引手数料は、ブラックマーケットの安定した運営と、ゲーム内経済を健全に保つために導入したものです。

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──現状のノーマルマッチで、実力が近しいプレイヤー同士でのマッチングは実装されていますか?

開発チーム:
カジュアルマッチでは現在、近い実力のプレイヤー同士でのマッチングを提供しています

より快適なマッチング体験をお届けできるよう、今後も継続的に調整を行ってまいります。

見慣れたマップで戦闘が始まった瞬間、「そう、これだよ!」という感覚を味わっていただけるはず

──かつて『サドンアタック』をプレイしたものの、いまは本作から離れているプレイヤーに伝えたいことはありますか?そんなプレイヤーが久しぶりにプレイしたとき「これこれ!」となる瞬間はどこだと思いますか?

開発チーム:
20年にわたりサドンアタックを愛してくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

象徴的なクラシックマップや、特有のスピーディーな戦闘感覚など、サドンアタックならではの面白さをできる限りそのまま活かすことに注力しました。そのため、久しぶりにプレイされる方も、見慣れたマップで戦闘が始まった瞬間、「そう、これだよ!」という感覚を味わっていただけるはずです。

とくに爆弾解除モードの戦術的な戦闘と、サドンアタック特有の戦闘感覚に、それが最も色濃く息づいていると自負しております。

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(画像は【戦場の幕が上がる】アーリーアクセス開始|サドンアタック:ゼロポイントより)

──新たに本作を始めるプレイヤーに、まず見てほしいポイントを教えてください。

開発チーム:
複雑でなくても、これほど楽しめる。まずはその純粋な戦闘の面白さにご注目いただければ幸いです。

短くて濃密なマッチと直感的な操作で、どなたでも気軽に始められます。さらに、さまざまなパーツを組み合わせて自分の手に馴染む武器を作り上げていく楽しさも、ぜひ体感してみてください。

──最後に、これから1年後、本作をどんなものにしていたいですか。長く運営を続けるうえでの決意を聞かせてください。

開発チーム:
新規プレイヤーがどれだけスムーズに定着するか、既存のプレイヤーがどれだけ長く残ってくださるか、そしてコミュニティの皆さまが私たちとともにこのゲームを作っているという確かな実感を持てているか。それこそが、成功の基準です。

継続的なコミュニケーションとアップデートを通じて、皆さまとともに長く歩んでいけるよう、最善を尽くしてまいります。

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原作が20年遊ばれてきた理由を、開発チームは手軽さとテンポの速い撃ち合いに見ていた。

その感覚を活かすため、原作のエンジンをベースに改良を重ねる一方で、いっぽうで熟練者と新規の差を広げていたゴーストステップは、馴染み深い機能であっても削ったのだ。

その物差しが数値ではなく”体感”だったことに、『サドンアタック:ゼロポイント』の性質が出ている。原作を手がけ、いまも遊び続けるスタッフが、自分たちの感覚を頼りに検証を重ねたのだ。

もっとも、本作はまだ始まったばかりだ。カスタムマッチやクラン戦、リージョン拡張は動き出したばかりで、ゴーストステップが担っていた、操作の手応えを補う方策も、検討の途中にある

「継続的なコミュニケーションとアップデートを通じて、皆さまとともに長く歩んでいけるよう最善を尽くす」──開発チームはそう締めくくった。20年の看板を背負った新たな始まりの歩みを、見届けたい。

編集者
3D酔いに全敗の神奈川生まれ99’s。好きなゲームは『ベヨネッタ』『ロリポップチェーンソー』『RUINER』。好きな酔い止めはアネロンニスキャップとNAVAMET。
Twitter:@d0ntcry4nym0re

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